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これから不動産の売却を考えている方が、まず行わなければならないのは自分が持つ不動産査定です。でも、不動産査定の手段はたくさんあり、どこを利用したら良いのかよくわかりませんよね。
そこでこの記事では、ネット内で完結する主な不動産査定サイトの特徴を比較しました。ぜひ参考にしてください。
不動産査定サイトとは
不動産査定サイトは、不動産の査定を依頼できるサイトです。
サイトにはたくさんの不動産業者が登録されています。そのため、1サイトにつき1社に査定依頼をするのではなく、6社程度の不動産会社にまとめて価格査定を依頼できるというものです。「一括査定サイト」と呼ばれることが多いです。
一括査定サイトは、同時に複数の不動産業者に査定依頼ができるので、自分に合った業者探しをするのにとても有効です。また、基本的にはすべて無料で利用できます。
個人情報が不要で返信用のメールアドレスだけあれば依頼できる匿名査定が可能なサイトもありますが、基本的には個人情報を入力し、物件を直接見てもらう訪問査定を依頼するためのサイトであると考えてください。
ざっくりとした相場感が知りたいだけなら匿名査定サイトでもOK
匿名査定は個人情報を提供せずに査定が受けられるので、不動産業者からの営業電話がないというメリットがあります。
まだ不動産売却をするかどうか決まっておらず、とりあえずざっくりとした相場感が知りたいという場合には効果的だと言えます。また、あくまで概算になるので査定結果が出るまでの時間が短いというメリットもあります。
匿名査定はそこまで正確なものではない
しかし、匿名査定は実際に物件に訪問して査定するわけではないので、正確な査定額が分かりません。特に戸建ての場合は土地の形状や接道状況など、マンションの査定以上に多くの要素で査定額が大きく変動します。
匿名査定はあくまで概算にすぎないので、実際に不動産売却を考えているのなら、匿名査定ではなく実名で査定を始めた方がよいでしょう。
実名査定を依頼すると不動産業者も真剣に査定してくれる
実名の査定では、不動産業者の査定への本気度が匿名査定よりずっと高くなります。
物件の売却には最終的に不動産業者の訪問査定が必須になりますので、適正価格を知りスムーズな売却へとつなげるためにも、匿名ではなく実名での査定依頼をおすすめします。
主な不動産査定サイトの特徴
ここからは不動産の一括査定サイトをいくつかピックアップしてその特徴を紹介していきます。
①:LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)
まず紹介するのは、不動産ポータルサイトのライフルホームズが提供している一括査定サイトです。運営会社のLIFULLは、東証一部上場企業です。サービス開始から10年以上経っていることも安心感につながるでしょう。
実名と匿名:査定方法が選べる
サイトの特徴としては、匿名査定と実名での査定のどちらも可能なことが挙げられます。査定方法が異なるのでサイトが分かれていますのでご注意ください。
実際に不動産を売却する際には、訪問査定をすることになりますので、実名での査定の方の特徴を述べていきます。
匿名査定用のサイトはこちらです。
掲載する不動産会社数が2,515社
参加している会社が多いほど、多くの情報を得られます。ライフルホームズの掲載不動産会社数は一括査定サイトの中でも最大級です。掲載会社は独自に設けた掲載基準に則った不動産会社のみとなっています。
不動産会社の特色が分かるサイト作り
不動産売却において重要なのは、相性の良い不動産業者探し。
査定を依頼するとついつい査定額にばかり目が行ってしまいますが、査定額と実際に売約となる金額は同じになるとは限りません。査定はあくまで相場や適性価格を知るためのもの。不動産売却においては以下に自分に合った不動産業者を見つけるかが重要になることを頭に入れておいてください。
ライフルホームズでは、各不動産業者の紹介ページで、会社の強みや資格所有者の有無や女性スタッフの割合など、さまざまな特徴が分かるようになっています。
そのため、一括査定の段階からある程度不動産業者を自分の意向で絞れるというメリットがあります。
②:すまいValue
続いて紹介するのはすまいValue。大手不動産会社の三井不動産リアルティ、東急リバブル、住友不動産販売、野村不動産アーバンネット、三菱地所ハウスネット、小田急不動産が共同で運営している一括査定サイトです。匿名査定は行っていません。
掲載不動産会社がすべて大手
すまいValueの最大の特徴は、大手不動産が共同で運営していること。
そのため掲載の店舗数は830と多くありませんが、全国にある三井不動産リアルティ、東急リバブル、住友不動産販売、野村不動産アーバンネット、三菱地所ハウスネット、小田急不動産のいずれかの店舗となるので他のサイトにはない安心感があります。
ライフルホームズとすまいバリューの比較
代表的な2つの不動産査定サイトを比較し、表にまとめましたので、ご覧ください。
査定の特徴 | 匿名査定の有無 | 参加している不動産会社 | |
---|---|---|---|
ライフルホームズ | 連絡方法を電話・メール・郵送から選べる | あり(ただし、別サイト) | センチュリー21グループ 大成有楽不動産販売グループ 近鉄不動産 大京グループ 京王不動産 相鉄不動産 など |
すまいバリュー | 訪問査定か机上査定かを選べる | なし | 三井不動産リアリティ 東急リバブル 住友不動産販売 野村不動産アーバンネット 三菱地所ハウスネット |
この2つのサイトを比較するだけでも、それぞれに特色があることがわかりますね。
③:買取博士
さらにもう1つ紹介したい査定サイトが買取博士。こちらは、中古マンションに特化し、買取・仲介・買取保証全てに対応したサイトです。
「買取博士」は築古の中古マンションに特化して買取・仲介の査定額を算出してくれます。いきなり買取に抵抗のある方は買取保証付きの仲介もあります。サイトの構成が分かりやすいので一見の価値はあるサイトです。
査定後は複数の不動産業者と会おう
ネット査定の依頼後はそれぞれの業者から連絡が来ます。査定依頼をした業者すべてに会う必要はありませんが、少なくとも3社とは会うことをおすすめします。
査定依頼を行う最大の目的は適性価格を知り、スムーズな販売につなげること。適性価格を知るためにも各業者の特徴や担当者の人間性を見極めるためにも複数の業者と会うことは必須となります。
会う業者を選ぶ際の基準となるのは大手仲介会社、不動産買取会社、査定額の高い会社です。
似たようなタイプの業者ではなく、特色のある業者を選ぶことで不必要に悩むことを避けられます。
不動産買取会社とは、仲介で一般の方に不動産売却を行うのではなく直接買い取ってくれる業者のことを言います。築年数が古い場合など、建物自体に魅力がないような場合には仲介で売りに出しても買い手がつきづらいです。
しかし、不動産買取業者であれば、建物を買い取った後にリフォームして売りに出すので、建物の現状に関わらず売却が可能になります。仲介業者だけでなく買取業者からも話を聞くことで保険がかけられるというわけです。
複数の業者と会った後には、最終的に1つの業者に絞るのが通常です。それぞれの業者のチャレンジ価格、適正価格、ボトム価格を聞いて判断するとよいでしょう。
まとめ
この記事では以下の内容を紹介しました。
監修者:鈴木 良紀
経歴:東京理科大学卒業。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。保有資格:宅地建物取引士、ビル経営管理士、一級土木施工管理士、測量士補。執筆活動:投資僧