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不動産投資家がマンション売却を決めるのはどんな理由
渋谷区はマンション売却に対するニーズが最も高かったエリア
不動産投資家が売却を決意するのはどんなタイミングなのか、一般人は非常に気になるところ。 編集部は渋谷区のマンションを売却したROSSOさんにインタビューをしました。マンションの持ち主であるROSSOさんは不動産投資を行っており過去に何度も住宅を売却したことがあるそうです。
編集部
「どうしてマンションを売却しようと思ったのでしょうか？」
ROSSOさん
「いろいろあるんですけど。私が売却を決断した背景には、首都圏の人気エリア(渋谷区、港区、目黒区、新宿区、千代田区)では、新築から数年が経過しても、マンションの売却価格が評価額として、あまり下がらないといった背景もあり、売却する決断に至りました。
あまり下がらないけど、これからすごく上がるわけでもないと判断したからというところでしょうかね。 」
マンション売却を迷う理由の1位は「売るタイミングがわからない」
編集部
「一戸建てでもマンションでも『子供が大きくなったらいつかは売ろう』と漠然と思っている方は多いと思います。売却のタイミングについてはROSSOさんはどのようにお考えでしょうか？」
ROSSOさん
「マンションの売却を検討される方の多くは、売るタイミングが分からないことから、マンションの売却を敬遠しがちになります。実際にもマンションの売却に対する情報が少ないがゆえに、“値下げの末に売却が成立した”や、“そもそも売却にも至らなかった”などネガティブな情報で溢れています。」
編集部
「そうですね。相場もよく分からないとそうなりますよね。」
自分の想像通りにはいかないものが不動産売買
編集部
「どうすると、マンション売却は成功するのでしょうか？」
ROSSOさん
「私も知りたいです。マンションの売却は、自分自身の思い通りにいかないこと当たり前になります。そのため、購入の際に想定している売却価格より実際の価格が低く見積もられることもざらにあります。
今回、ご紹介していく売却事例も、あくまでもマンション売却の一例に過ぎません。そのため、あくまで参考にしていただき、ご自身のお住まいの売却の場合は参考にならないこともあるかもしれない前提で読んでもらえたら嬉しいです。」
売却したマンションは渋谷駅徒歩10分圏内！
売却したマンション情報
- 売却マンションのエリア東京都渋谷区渋谷
- 最寄駅「渋谷駅」徒歩10分圏内
- 築年数 築6年
- 間取り・平米数 2LDK・80〜85㎡
- 売り出しから売却までの期間 1ヶ月未満
- 売却価格 約100,000万円
マンション売却成功したコツは需給のバランスをみていたから
編集部
「すごい額でびっくりです。これは売却大成功なんでしょうか？」
ROSSOさん
「大とまでは言いませんが、成功だと思います。」
編集部
「今回のマンション売却成功のポイントはどんなところでしょうか？」
ROSSOさん
「現在渋谷区だけでなく、首都圏含め、多くの地域で賃貸も分譲もマンションの供給が多いです。需要と供給のバランスの観点からお話しすると、圧倒的に供給量の方が多いのです。ご存知の通り日本は人口が減ってますよね。販売物件よりも家探しをしている人の方が少ないのです。
ただ、東京は人口が増えていて、恵比寿など日本の一部は土地が値上がりしています。その一部の土地を見極めるのが重要です。
渋谷区の中でも、宇田川町や表参道、原宿は地価が上昇しています。
昔からの高級住宅地として有名な松濤は値段は高いのですが高い水準で落ち着いていて上昇はそんなにありません。
南平台町や桜丘や代々木は地価が上がっていますので、転売するには向いていたかもしれません。あくまでこれは結果論で、今購入したから数年後に値上がりしているかどうかはわかりません。」
皆に必要とされるマンションを選ぶことがその後のマンション売却の成功につながる？
編集部
「土地の値上がりまで見越してマンションを購入するという方法は、一般の人には難しいと思うので、ゆくゆく売却も考えて購入する場合はどんなことに気を付けたらいいでしょうか？」
ROSSOさん
「マンションの売却考えると、ただ部屋が広い、エリアや立地が良いだけでは多くの人の目にとまるわけでも、選ばれるわけでもありません。そのためには総合的に住む人の立場に立って作られているマンションを選ぶことをおすすめします。
ROSSOさんが考える住みやすさを考えて作られているマンションの条件
- 部屋の広さがターゲット(単身者・家族向け)にとって適切である
- 金額設定が中古マンションとして適切である
- 共用施設（エレベーター、エントランス等）の管理が行き届いている
- 人気の設備がある（24時間ゴミステーション、宅配ボックス、公園等）
- 利便性や立地が優れている（駅から近い、駅直結など）
簡単に挙げただけですがこんなところでしょうか。」
編集部
「そうなんですね。ありがとうございます。購入後にそのマンションを売却する時、高く売れるためにできることってありますか？」
ROSSOさん
「そういうご質問よく聞かれるんです。よく不動産の売却で、「高く売るためには〇〇せよ」とかありますが、私の体験談からすると、それ以前の問題として、多くの方の売却対象にならなければ、売れ残り、値引きをせざるを得ません。
ライフスタイルが変わってきているので、駐車場付きの駅から離れた持ち家を高く売りたいとか相談されても、そもそも都会で庭付き一戸建てで暮らしたいニーズが減っているため仲介会社と媒介契約してもなかなか高い値段で売れることはないでしょう。
購入後に立地を変えることってできないのです。強いてあげれば、部屋の掃除でしょうか。」
渋谷駅徒歩圏内のマンション売却を検討しはじめた理由
編集部
「元々、不動産投資目的で物件を購入されたと思うのですが、このマンションをその時期に売却しようと思った理由はありますか？」
ROSSOさん
「現在渋谷区では、渋谷駅含め広いエリアで再開発が行われています。今回売却に至った保有マンションも、その一部のエリアに位置付けられており、売却を決断する前の段階でも、多くの不動産仲介会社から引き合い、好条件が提示されておりました。その売値が申し分ない価格だったので売却を決意したというところでしょうか。
仕事柄、いつも相場はチェックしております。不動産の査定って無料なので、もしちょっとでもマンションの売却を検討している方は一括査定サイトなどで不動産会社から査定価格を出してもらってみてはいかがでしょうか。その値段を見て『この値段なら売ってもいいかな』と思う金額なら売却して住み替えてもいいかもしれませんよね。
あと、忘れないで欲しいのは査定は無料ですが、売却が成立したら仲介会社に費用はお支払いします。売値の３％＋6万円＋消費税が仲介会社に支払う手数料です。」
世帯数が多い大規模マンションは誰かが売却すると影響を受ける
編集部
「マンションの売却の決断にあたり、あと決断材料になったことはなにかありますか？」
ROSSOさん
「そうですね。築6年だったので10年過ぎる前に売るつもりでした。
このマンション自体は、利便性、アクセスの良さ等、何ら不便は感じられないマンションでした。しかし、数年前のマンションのため、設備や共用部分などに一部不満があり、現在の新築マンションと比較すると、やや劣る部分が見られました。
例えば最新の新築マンションってハンズフリーで開錠できる手ぶらキーのマンションもあるんです。子どもがいて、買い物袋を持って両手がふさがっているときに嬉しいですよね。
このマンションにはそうした最新設備はありません。またマンションの総戸数的にも、大規模なマンションであったため、将来性を踏まえると、マーケットの市況が崩れる前に手放しておきたいとの思いに駆られて売却を決意しました。」
編集部
「どうして大規模マンションというのが売却に至る理由になるのでしょうか？」
ROSSOさん
「中古マンションを購入しようとしている方がいたとして『このマンションの4階の部屋は去年●●万円で売り出されてました』とかそういう情報を知れば、当然その値段に影響を受けるのです。
世帯数が多いと、いろんな事情で安く売り出す人が出てくる可能性が高くなります。相続で譲渡された場合などは、相続された側はすでに住んでいる家がある可能性も高いので高く売ろうとするより、早く売ろうと考えて安い価格を設定したり不動産買取で即金で手放すかもしれません。
そういう影響を受ける前に売りたかったのです。」
マンション売却の売り時の見極めはプロでも難しい
どれだけ不動産投資を勉強しても”机上の空論“になりかねない！？
ROSSOさん
「これまで多くの不動産売買を手がけてきましたが、不動産を扱う上で、一定の知識や経験は必要となります。しかし、多くの場合、たくさんの勉強をしても、机上の空論になりがちになります。理由としては、やはり多くの勉強をするより、一度購入から売却までを経験する方が一人前の知識がつくからです。
今回の売却案件でも、、当初想定しているようは売却金額が上がらず、利益が上がったものの、想定しているラインには遠く及びませんでした。
しかしこれも一つの経験です。
この経験を繰り返すことで、より実需に左右されることなく、理想的な不動産を手に入れることができますし、売却の際も強気の交渉をすることが出来ますので、今回の筆者の体験談を是非参考にしてみて、有益な売却を可能なものにしてみてください。」
一般人が経験のために売却を経験するっていうのはなかなか難しいですが、知識は必要だけれど、物件ごとに条件はさまざまですよね。参考になれば幸いです。