住みながら家を売却することも可能でしょうか?

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家を売りたいけれど、引越して空き家にしてからじゃないと売却の手続きは始められないの?住み替え等の場合は前の家に住みながら売却をしたい方とお考えの方も多いですよね。不動産のプロに聞いてみました。

読者からの質問

住みながら売却することも可能でしょうか?

不動産のプロからのアドバイス

居住中の不動産を売却する場合、大切な3つのことがあります。

(1)内覧客を逃さないスケジュール調整

居住中物件の売却で最も難しいのは、内覧予定と売主の都合が合わないこと。内覧せずに購入するという人はほぼおりません。売却する為には内覧は絶対条件と言って良いでしょう。

内覧時に売主の都合が合わないというのはかなりマイナスです。日を改めて見に来る人もいますが、気が変って内覧自体をやめる人や、とりあえず他の物件を内覧してそちらで決めてしまう可能性もあります。

また、事前に予約せずに当日になって急に内覧の申し込みがある場合も少なくありません。内覧が多いのは休祝日です。

突発の内覧客を逃がさないように売却期間中の休祝日はできるだけ外出を控える方が良いでしょう。もちろん、売主側にも都合があります。

家族の誰か一人でも在宅するように調整して、どうしても不在になる場合には早めに担当者へ連絡をしておきましょう。逃がした魚が戻る保証はありません。

(2)整理整頓と掃除は必須

家具の置いていない空室は広く感じます。しかし、家具を置いてみると意外に狭い。そんな経験をされた人も多いと思います。居住中物件は家具などがしっかり置いてある状態なので、内覧者には狭く見えてしまいます。とはいえ、家具をどかす必要はありません。

テーブルやベッドなど大型家具が置いてあることで、内覧者にとっては生活空間をイメージしやすくなります。

大切なのは整理整頓です。整理整頓されていない乱雑な部屋に至っては、著しく狭苦しい印象を与えてしまうでしょう。もし可能であれば、家具を最低限まで減らして、すっきりとモデルルームのような雰囲気を作れたらベターです。掃除に至っては言うまでもありません。壁紙や建具が古くても中古住宅である以上は当然です。

しかし、室内の至るところに汚れがこびりついていたり、カビや排水口の悪臭が漂っていれば、それは大きすぎるマイナス要因となります。

(3)どこまで見せるか決めておく

一般的な感覚として、寝室や収納スペースなどは他人には見せにくいでしょう。年頃の子どもがいる世帯では、子どもが自分の部屋を見られることに強硬に抵抗する場合もありなかなか難しいところです。内覧客にとっては高額商品を購入する判断材料として、そういったスペースも見ておきたいものです。

内覧時、内覧客の「見たい」というリクエストに対して、承諾するか否か、売主夫婦で意見が割れる場面もあります。夫婦喧嘩とまではいかずとも、そういった場面に居合わせてしまったような気まずさが内覧客には生じます。そうすると内覧時の雰囲気はガラっと悪くなります

また、人によっては、「何かあるから見せたくないのでは?」「不具合を隠しているのではないか?」という疑心暗鬼を引き起こすこともあるようです。全てを見せなければならないという決まりはありません。事前にどこまで見せるか家族全員で相談して決めておくと良いです

どうしても見せにくい場所があれば、それと事前に担当者へ伝えておくと、担当者から内覧客へ説明してくれます。もし可能であれば写真を撮っておいて、それを内覧時に見せるという方法もあります。