住みかえ王子

私が見てきたマンション売却で失敗した人に共通する3つの特徴

マンション

目次

プロが語るマンション売却の失敗するケースとは。家が古いことでも立地が悪いことでもありません。なかなか不動産屋では聞けない売却失敗のパターンについて解説します。

マンション売却に失敗する人の特徴は「我が強すぎる人」

物件じゃなく、売却者の性格の問題なんです

マンション売却が成功するのか、失敗してしまうのかは、様々なことに起因します。例えば価格設定を間違えた場合。相場を読み間違えて著しく高く設定してしまえば、買い手はなかなかつきません。逆に安く設定すればすぐに買い手はつきますが、高額売却のチャンスを逃している点で成功とはいえません。

そしてそもそも不動産会社の力量不足が原因でマンション売却が失敗に終わってしまうこともあるでしょう。その場合は、初めに不動産会社の比較を十分におこなわなかったことが原因です。……と、マンション売却を成功に導くのに必要なことは色々と考えられますが、総じて言えるのは「我が強すぎる人は、まずマンション売却が成功しない」ということです。

様々なことがマンション売却失敗に繋がりますが、その理由の多くの根底にあるのが「自分に自信がある」「考えを曲げない」「主張が強すぎる」など他人の意見を聞き入れないことが原因として挙げられます。ここからは我が強い人が陥る「失敗ケース」を3つ紹介しますね。

人の話を聞けない人々のマンション売却大失敗の3パターン

ケース1.価格設定で失敗

不動産って「定価」がありませんよね。売主が自由に価格を決めることができます。しかし、不動産会社のアドバイスも聞かず、独断で価格を決めるのは賢明ではありません。

今って相場価格や市場動向を簡単にネットで調べることができますよね。事前にこれらのことを調べておくのは、不動産会社の言いなりにならないため、1社の査定額に騙されないためには非常に重要なことです。しかし、その事前知識を「信じきってしまう」というのはよくありません。マンションの相場の調べ方として、「レインズマーケットインフォメーション」を利用するという方法があります。

過去の成約事例を調べることができるので、売主が相場観、を身に付けるには最適なサイトです。しかし1つとして同じ不動産がない以上、成約事例は1つの参考資料にすぎません。同じマンションだとしても階数や広さ、劣化状況、売る時期が違えば、全然違う価格になることもあります。

また最近、マンションの価格が高騰しているのをご存知ですか?

(出典:国土交通省)

赤線がマンションの価格指数を示しているものですが、2013年ころから右肩上がりですよね。東京オリンピックの開催決定やアベノミクスの効果によって、今、不動産市場はマンション価格を中心に高騰しているんです。このような事前知識を得ると、以下のように信じきってしまう人もいるんです。

  • 「同じマンションの下の階が去年3,000万円で売れている!」
  • 「今は景気もいいし3,500万円にはなるはずだ!!」

しかし今のマンション価格の高騰は首都圏を中心に見られる現象なので、地方のマンションや駅から遠く条件の悪いマンションなどはその恩恵を受けられるとは限りません。そのようなアドバイスを不動産会社の担当者から受けたとしても、「いや、3,500万円は譲らない」と強引に価格を決めてしまうと、長期に渡って売れ残ってしまうことにもなりかねません。

相場より著しく高いマンションや、売れ残っているマンションは、買い手に不信感や嫌悪感を抱かせることにもなります。

  • 「なにこの値段!」
  • 「まだこのマンション売れ残ってるよ~」

このような印象は、その後、価格変更をしたとしてもなかなか覆すことはできません。それほど「売り出し価格」って重要なのです。売主の特権ですから、自由に価格設定するのがいけないとはいいません。不動産会社のいいなりになる必要もないでしょう。しかし助言や見解を耳に入れることは大事。売主の多くは不動産売却のド素人ですからね。不動産のプロに導いていただくのは、やはりマンション売却の成功には必要なことなんです。

ケース2.不動産会社の選定で失敗

不動産会社は、「大手」と「中小」のどちらがいいと考えますか?実はこの問題、「物件や状況によって向き不向きがある」というのが正解。一概に「大手がいい」、「中小がいい」とはいえません。しかし「自分に自信がある」「考えを曲げない」という人は、「大手がいいに決まっている」と決めつけてしまっているケースが多いんです。大手は確かにサービスが充実していたり、集客力が高かったりすることがメリットとして挙げられます。

その一方、中小にもメリットはあります。例えば以下のようなメリットです。

  • 地域密着の営業を長年続けていることにより、地域の投資家や地主とのパイプが強い
  • 担当物件に優劣を付けず、全力で営業をしてくれる傾向が強い

そのため少し見劣りしてしまう築年数の高いマンションやワケあり物件などは、地元密着の不動産会社に依頼したほうが早く売れることもあります。また高く売ることよりも早期売却を目指したい場合は、相場より価格を下げて地元の不動産会社で売り出すのが最短だと思います。

一方、売れ筋のマンションは、広く物件情報を周知させて少しでも高額売却を目指すため、一般媒介にして大手と中小の両者に売却を依頼するのもいいでしょう。このようにマンションの特徴や優先事項によって、大手と中小のメリットを使い分けるのが最も賢い売却方法なんです。それをはなから「大手がいいに決まっている」と決めつけるのは、非常にもったいないことです。

一括査定サイト

今は「一括査定サイト」なんて大変便利なものもあります。大手と中小の傾向の違いはあれど、どちらのメリットが自分のマンションに活きるのか?なんて、最初からわかるはずもありません。HOME’Sならライフルホームズが選んだ信頼できる全国の大手・中小の不動産会社が登録されています。

「大手がいいに決まっている」「中小の方が絶対いい」などの先入観があるのなら、そんなものはまず取り払ってください。大手、中小の両者に査定をお願いし、その査定額と査定額の根拠から不動産会社を決めるのが、マンション売却を成功に導くファーストステップとなります。

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ケース3.内覧対応で失敗

「内覧希望が入った!」となれば、売却に1歩近づいたことになります。事前にマンションを見ないで購入をする人はいません。「内覧なくして売却なし」です。ただ内覧のときって、売主はどのような振る舞いをすればいいかわかりますか?

  • 「アピールポイントを説明する」
  • 「内覧者の後を金魚のフンみたいについてまわる」

主張が強い人は、内覧中このように振舞ってしまうんです。しかしこれは完全にNG。売主が内覧時に取るべき行動は、「じっと待つ」これにつきます。

  • 「ここからは富士山が見えるんですよ」
  • 「ここの収納は、本当に便利でたくさんの物が入るんです」
  • 「リビングには床暖房が付いててね、足元からあったかいの」

こんなアピールポイントがあれば主張したい気持ちもわかります。しかしその役目は不動産会社の方が十分に果たしてくれます。売主は「こんにちは。ごゆっくり。」と内覧者を出迎えたら、あとはリビングでじっと待機。内覧者から質問があれば答える程度にしておくのが無難な対応だといえます。

内覧者はマンションを見に来ているんです。マンションは商品です。売主が出しゃばれば、売主の「所有物」という感じが拭えないですよね。売主は存在感を消すくらいにしたほうが、内覧者は新生活のイメージが沸くものです。不動産仲介の営業担当は、内覧時、売主に対してこう思うものなんです。

「頼む。黙っててくれ」

内覧時の対応を変えるだけでも、契約に至るまでの可能性は、2、3割は高まるといっても過言ではありません。

マンション売却で失敗しないために

担当者のアドバイスをぜひ聞いてください

この記事では以下の内容を紹介しました。

マンション売却に際して、「我が強い」ことは決して悪いことではありません。「強すぎる」ことが問題なんです。「このくらいの価格で売りたい」「1ヶ月で売り切りたい」のような主張があるのなら曲げる必要はありません。しかしそのためには、ときには周りの助言や見解に耳を傾ける必要があります。

特に売主の「主張の強さ」というのは、不動産会社を選定するときには存分に発揮するべきだと思います。マンション売却を成功に導くには不動産会社のサポートは不可欠。気が済むまで比較・検討を重ね、信頼できる不動産会社だと判断できれば、その意見を聞き入れながら売却活動を進めていけば、必ずマンション売却を成功させることができるはずです。

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