目次
中古マンションを希望価格で売却するためには色々な注意点があり、それらの注意点を踏まえて売却をしないと失敗してしまいます。過去の失敗談から中古マンションを売却する際の注意点をお伝えしましょう。
中古マンション売却で失敗しやすい注意点
マンション売却:大切なのは価格・タイミング・方法
中古マンションを売却する際に大事なキーワードは「価格」、「タイミング」、「売却方法」です。
- 適切な価格設定
- 高値が付きやすいタイミング
- 売却するマンションが相対的に高く見えやすいタイミング
- 売却方法
これらによって売却価格は左右されます。ここからは中古マンションの売却に失敗する人の共通点を見ていきましょう。
中古マンション売却で失敗した人の7つの共通点
中古マンション売却で失敗した人の共通点①:査定額の見極めが甘い
まず一点目に査定額の見極めが挙げられます。複数の不動産会社に査定を依頼するのが通常ですが、一社にしか依頼せずに相場が分からない中で極端に安い、もしくは極端に高い査定額を受け入れて失敗してしまうケースです。
査定額を算出する時は、必ず複数の会社に依頼して比較をするべき。たとえば、ネットで複数の会社に一括査定すると、平均的な査定額を簡単に知ることができるので便利です。
おすすめの一括査定サイト
不動産一括査定サイトを利用するときは、査定額に実績とノウハウに裏付けられた根拠があるかどうかを見極めることが重要です。査定額は売れる値段ではなく、あくまで目安ということもお忘れなく。おすすめの不動産一括査定サイトを2つ紹介します。
まずは、すまいValue。大手不動産6社からの査定を一括で申し込めます。もちろん査定は無料です。
続いて、LIFULL HOME’Sが運営しているHOME’Sです。こちらは約2,800社の不動産会社が登録しておりどんな会社なのか説明も具体的です。
中古マンション売却で失敗した人の共通点②:相場を把握していない
マンションを含む不動産市況は金額が大きいため、景気の変動に左右されやすいです。10年単位で最高の売却タイミングを待つ余裕のある方は、全体相場として不動産価格が下がっている時に売却をしてしまうと、損をしてしまいます。
しかし、10年単位で売却タイミングを見極められる方は少数でしょう。多くの方は、長くても1年位の売却期間を想定されていると思います。この場合、下降相場であれば、これ以上価格が安くなる前にスピード重視で売却を進めたほうが得をしますし、上昇相場であれば売り時を逃さないことが重要。
マンションの買い替えの場合
ただし、買い替えを考える場合は相場が高くても安くても、結局のところは高く売って高く買うか、安く売って安く買うことになるかのどちらかになりがちです。公示地価や新築、中古のマンション価格推移などの情報は、ネットですぐに得られます。不動産会社からの情報だけではなく、自分からも情報を取りに行きましょう。
更に、エリア的に「再開発の話がある」や「駅が改装される」などの情報があれば、不動産価格は上昇する可能性がありますので、売り時を逃さないよう、常にアンテナを張っておきたいものです。
公示地価や新築、中古のマンション価格推移などの情報は、ネットですぐに得られます。不動産会社からの情報だけではなく、自分からも情報を取りに行きましょう。 更に、エリア的に「再開発の話がある」や「駅が改装される」などの情報があれば、不動産価格は上昇する可能性がありますので、売り時を逃さないよう、常にアンテナを張っておきたいものです。
マンション売却に適した時期とは?
1年の中でも売却に適した期間があります。注目は3月と9月。この時期は、人事異動や子どもの進学などで人の流れが多くなる傾向があり、賃貸を含めて家探しの人が増えます。
売れる可能性は高くなるものの不動産会社を訪れる人も多くなり、じっくり時間をかけてもらえないこともありますので、準備は早めにしてこの期間に売り出すのも戦略です。
※参考URL 土地総合情報システム
中古マンション売却で失敗した人の共通点③:売り出し時期を見誤る
たとえ全体相場が売り時でも、周辺で同じようなマンションが1割以上安く売られていたら、そのマンションが売れるまでは厳しいです。そういう状況の時に無理やり物件を売り出しても価格交渉をされてしまい、希望価格で売れないケースも少なくありません。
また、反対に相場と乖離して高値で販売されている物件もあります。このような物件は1年以上も売れないケースも珍しくなく、「もしこの値段で売れるなら売却する」のように、本気では売却を考えていない方もおられます。
相場からかけ離れた売り出し事例を見て過度な期待をし、それに追随した価格設定をすると、物件の鮮度が落ちます。すると、売れない物件として認知されてしまうので、逆効果。全体相場を見極めた後は、周辺相場も必ず見極めることが大切です。
中古マンション売却で失敗した人の共通点④:売却の最低価格を決めていない
査定額に納得性があり、全体相場、周辺相場を見極めたら、売り出し価格を決めます。中古マンションは値交渉も多いので、査定額よりも少し高めの売り出し価格を設定するのが基本です。価格を下げない前提で不動産会社も商談に当たりますが、仮に値切られた時の妥協点は決めておいたほうが良いです。
具体例
たとえば、査定額3,000万円の物件を、売り出し価格3,200万円に設定したとします。最悪3,100万円だったら売却して良いと言う妥協価格を決めておくと、失敗しにくいでしょう。
また、一度妥協価格を決めたら、その価格に必ず従うことが大切。仮に売り出し1週目で「3,100万円なら買います」という内覧者が現れても「初週で検討者が現れたので3,200万円でも売れるかもしれない」とは思わないことです。妥協価格に達したのであれば、過度な期待はせずに早めに売ってしまいましょう。
中古マンション売却で失敗した人の共通点⑤:室内が魅力的に見えない
マンションの室内が古い、散らかっている、汚いという理由で内見に来られた方に買う気がなくなってしまうのはよくあります。
出来る限り売却前には自分でクリーニングしておきましょう。タバコを吸う方は壁紙も拭くこと。また、水周りやバルコニーは、とくに購入者が見るポイントです。新築物件と比較している方は、わずかな物件の汚れで購入意欲が失せます。とはいえ、なかなか時間がなくクリーニングができない場合もありますよね。
時間がない方は……
リフォームプラン付きで売却提案してくれる会社もあります。「リフォームすれば良いマンションになる」という方は、こうしたサービスを利用するのも一つの方法です。
パナソニックのリアリエは多忙な売主に代わって、リフォームプラン付きで売却提案する査定サービスです。売主はリフォーム代を負担しませんので、クリーニングできない方は、こうしたサービスも賢く利用したいですね。
中古マンション売却で失敗した人の共通点⑥:内覧対応をおろそかにしてしまう
検討者が現れたら内見をしてもらいますが、極力、検討者の都合に合わせて内見が出来るよう準備しておきましょう。「極力、家に知らない人を入れたくない」と見学者を選んでいると、検討者がどんどん減っていきます。なるべく受け入れる体制を整えてから売却活動を行いましょう。
中古マンション売却で失敗した人の共通点⑦:諸費用の計算漏れ
最後は諸費用についてです。
売却の際も「仲介手数料」「登記費用」「印紙代」「引越し費用」などの諸費用がかかります。自分のローン残債などを加味した上で売却価格を設定しましょう。とくに仲介手数料は売却価格によって増減しますので、注意が必要です。
マンション売却に関する諸費用に関しては、下の記事でより詳しく解説しています。よろしければ参考にしてください。
マンションの状態によってはそもそも売却が難しいものも
売りたいマンションが築古過ぎたり、あまりにも設備に欠陥がある場合は、そもそも売却が難しいケースもあります。そのような時は、不動産会社に買取をお願いする手もあるので参考にしてください。何ヶ月も売却活動をしているのに、一向に買い手が現れないのであれば、その物件はそもそもそのままでは売れない物件なのかもしれません。
買取を考えるのなら、買取専門の業者に一度相談してみましょう。おすすめは買取博士です。査定や手数料は無料ですし、買取してもらった後の物件への責任はなし。なるべく早く物件を現金化したい方にもおすすめです。
段落
参考記事
中古マンション売却は過去の失敗事例から学ぶのが大事
この記事では以下の内容を紹介しました。
全体的な相場や周辺の相場、そして信頼のおける査定額を算出した不動産会社の選定。これらはある程度自分自身の判断で決めなければいけません。不動産会社に任せきりにせず、自ら情報収集をして判断することが大切です。これらの失敗談を学び、マンション売却を成功させて頂ければと思います。
監修者:鈴木 良紀
経歴:東京理科大学卒業。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。保有資格:宅地建物取引士、ビル経営管理士、一級土木施工管理士、測量士補。執筆活動:投資僧