中古マンションを購入した場合、売主が誰であるかによって、消費税がかかる場合とかからない場合があります。両者の違いによって所得税の計算にも影響が出るので注意したいところです。ここでは、この2つのケースの違いと取扱いについて、確認します。

中古マンションの消費税の取り扱い

中古物件にかかる税金を理解しよう

家の設計、見取り図

結論からお伝えすると、中古マンションを購入した場合、売主が法人……つまり不動産事業者である場合、消費税がかかります。しかし、個人の売主から買う場合は消費税がかかりません。よって、消費税の負担を考えると個人から購入したほうが有利です。

また、中古マンションを購入した場合、所得税の計算上、住宅借入金特別控除を受けることができます。この住宅借入金特別控除の扱いは、消費税がかかる場合とかからない場合で異なります。消費税がかかる場合とかからない場合に分けて確認しましょう。

中古マンションの消費税はかからないは本当?

1)中古マンションの購入で消費税がかかる場合

不動産の相談、不動産業者

中古マンションの購入で消費税がかかるのは、売主が不動産事業者で、そこから購入した場合になります。リノベーションマンションなどは不動産事業者が販売しているマンションです。

このような計算方法になるのは、消費税の納税義務は事業者であり、事業に関わる取引が消費税の課税対象になるからです。

具体的に消費税の課税対象は以下の4つの要件を満たした場合になります。

  • 国内において
  • 事業として
  • 対価を得て
  • 資産の譲渡および貸付ならびに役務の提供

ただし、中古マンションの建物部分が消費税の課税対象であり土地の部分は非課税。土地は課税対象にはなりません。

2)中古物件の購入費用における税金の扱い

マンション

中古マンションを購入する時は、物件価格以外にさまざまな諸費用が発生します。この諸費用は項目により、消費税がかかるものとかからないものに分かれます。

消費税の課税対象

以下に関しては第3者のサービスを受けているため、消費税の課税対象となります。

  • 不動産屋に支払う仲介手数料
  • 不動産登記のための司法書士に対する報酬

中古マンションの物件の金額が400万円を超える場合、不動産屋に支払う仲介手数料の上限は物件の金額の3%+6万円までとなっています。消費税がこれに課税されるので、現在の消費税の税率10%を適用すると、消費税込みで3.3%+66,000円となります。2019年10月の増税によって、中古マンション購入にかかるコストは残念ながら上がってしまいました。

物件の売買価格によって仲介手数料は異なり、以下のようになります。

  • 200万円以下の部分        5.5%
  • 200万円を超え400万円以下の部分 4.4%
  • 400万円を超えた部分       3.3%

諸費用の中で、不動産登記の登録免許税や火災保険料は消費税の課税対象とはなりません

3)中古マンションの購入で消費税がかからない場合

中古マンションの購入で消費税がかからないケースは、事業者ではなく、個人から購入した場合です。消費税の負担を考えた場合、個人から購入したほうが得であるといえます。

ただし、個人間での売買でも不動産屋が仲介役を担う場合が多く、仲介手数料が発生した時には、この仲介手続きへの料金に応じた消費税がかかります。

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4)住宅借入金特別控除

中古マンションを購入してから10年間は住宅借入金特別控除が受けられますが、控除の金額は消費税がかかる場合は年間最大40万円、かからない場合で年間最大20万円となり、金額が異なります。

住宅借入金特別控除の適用要件

中古マンションを購入した場合、住宅借入金特別控除の適用を受けることができます。要件は以下のようになります。

 (1) 取得した中古住宅が次のいずれにも該当する住宅であること。

  • 建築後使用されたものであること。
  • 次のいずれかに該当する住宅であること。
    • (イ) 家屋が建築された日からその取得の日までの期間が20年(マンションなどの耐火建築物の建物 の場合には25年)以下であること。
    • (ロ) 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるもの (耐震基準)に適合する建物であること(平成17年4月1日以後に取得をしたものに限ります。)。
    • (ハ) 平成26年4月1日以後に取得した中古住宅で、(イ)又は(ロ)のいずれにも該当しない一定のもの(要耐震改修住宅)のうち、その取得の日までに耐震改修を行うことについて申請をし、かつ、居住の用に供した日までにその耐震改修(住宅耐震改修特別控除の適用を受けるものを除きます。)により家屋が耐震基準に適合することにつき証明がされたものであること
  • 取得の時に生計を一にしており、その取得後も引き続き生計を一にする親族や特別な関係のある者などからの取得でないこと。
  • 贈与による取得でないこと。

 (2) 取得の日から6か月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること。

 (3) この特別控除の適用を受ける年分の合計所得金額が、3千万円以下であること。

 (4) 取得した住宅の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住の用に供するものであること。

 (5) 10年以上にわたり分割して返済する方法になっている中古住宅の取得のための一定の借入金又は債務(住宅とともに取得するその住宅の敷地の用に供される土地等の取得のための借入金等を含みます。) があること。

住宅借入金等特別控除とは消費税の関係

マンションを売却したときの確定申告

住宅借入金等特別控除とは住宅ローン控除とも呼ばれるもので、申告をすれば住宅ローン等の年末残高(12月31日時点)に一定の割合を掛けた金額分を所得税から控除するというものです。

具体的には、居住の用に供した年が平成26年4月1日から平成31年6月30日までの場合で、住宅ローン等の年末残高の1%を住宅借入金等特別控除とすることができます。

例えば、平成28年12月31日段階で住宅ローンの残高が1,000万円の場合、1,000万円×1%=10万円の住宅ローン控除を受けることができます。この住宅ローン控除を受けることのできる期間は最大10年間で、年間最大で40万円(つまり、住宅ローンの残高4,000万円×1%)までとなっています。

この控除限度額の規定が適用されるのは、住宅の取得等が特定取得に該当する場合になります。特定取得とは、売主が事業者で消費税10%がかかる場合です。

ただし、この特定取得に該当しない場合、つまり売主が個人で消費税がかからない時は、控除限度額が引き下がります。具体的には年間最大で40万円(住宅ローンの残高4,000万円×1%)まで控除が受けられますが、特定取得に該当しない場合、控除限度額は年間で最大20万円(つまり、住宅ローンの残高2,000万円×1%)までとなります。

引用元:国税庁HP 

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まとめ:中古物件における税金の取扱注意点

中古物件の取扱注意点は何か?

新築一戸建てや一軒家とは違い、中古マンションは個人から購入すると消費税はかかりません。ただし、購入に要した諸費用のうち、不動産に支払う仲介手数料には消費税がかかるので注意が必要です。

また、中古マンションを購入してから、10年間は還付のような形で住宅借入金特別控除が受けられますが、条件があるのでよく確認しましょう。住宅借入金特別控除の金額は、消費税がかかる場合で年間最大40万円、かからない場合は年間最大20万円。金額が異なるので、注意が必要です。


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マンションを売却する前に必ず読みたい20ヶ条
藤崎トオル
現在は資格学校やFP研修期間において簿記講座、経理実務、税法入門、株式投資のための財務分析のセミナーを行う。日商簿記1級、税理士簿記論、財務諸表論、ファイナンシャルプランナーとしてAFP、CFPタックスを所持。