不動産を売却する方法には、仲介業者に間に入ってもらって一般の方向けに販売を行う「不動産仲介」と、買い取りを行っている不動産業者に直接買い取ってもらう「不動産買取」の2パターンがあります。

この記事では「不動産買取」を選択した場合、不動産仲介と比べて何が異なるのかについて詳しく解説しています。不動産の売却を考えているのなら、きっと参考になるはずです。

買取と仲介はどっちが高く売れる?

売主がもっとも気になるのは、「買取と仲介のどちらが高く売れるのか?」でしょう。しかし、その疑問に対しての答えは「物件による」としか言いようがありません。

きれいで新しい物件であれば、不動産仲介で市場の相場で売却しやすいのでほとんどのケースで仲介のほうが高く売れるでしょう。きれいで新しい物件を不動産買取にすると不動産会社が買い取ってから利益をのせて市場に出します。そのため、買取価格は市場価格よりも1~3割安くなるのが一般的です。

しかし、設備が古い、経年劣化で汚れているなどの理由で、市場に出してもエンド客がそのまま購入するのが困難な不動産であれば、不動産買取のほうが良いと言えます。

買取と仲介それぞれの特徴を把握したうえで、どちらの選択が良いのかを決めるのが最善でしょう。

不動産買取のメリット

売却成立、嬉しい、喜ぶ、やったー

不動産買取が、不動産仲介と比べて優れている点について紹介します。

修繕や設備更新、リフォーム不要。残置物も気にしない

不動産買取の最大のメリットは、設備が古く経年劣化で汚れている不動産をそのまま売却できる点です。購入後すぐにキッチンを直さなければならなかったり、壁紙を変えなければならなかったり、残置物が沢山あるような不動産を購入する人は非常に少ないです。しかし、それらの不具合を全く気にせずに物件を売却出来ます。

仲介での売却の場合、不具合を直すお金がかかります。一方、買取ならば、現状のまま売却するため、リフォームや修繕の必要もありません。手間もお金もかからないのです。

売れるまでの期間が短い

不動産仲介は、買い手がつくまで手元にお金は入ってきません。一方、不動産買取の場合は不動産業者が買い手となりますので、すぐに売買契約を結ぶことができます。

不動産をスピーディにお金に換えることができる。これが不動産買取の大きなメリットです。急な転勤や引っ越しなどがあり、なるべく早めにお金を手にしたい時は、不動産買取がおすすめです。

瑕疵担保責任がない

瑕疵(かし)とは欠陥のこと。不動産仲介の場合は、仲介業者を通して一般の方が購入したのちに雨漏りやシロアリ被害などが発覚した場合、売主が修繕をしなければなりません。また、最悪の場合は売買契約が解除されることもあります。一般的には瑕疵担保責任が求められる期間は売却後1か月から3か月です。

しかし、不動産売却の場合は買い手がプロである不動産業者のため、瑕疵担保責任が免除されます。売却後はその責任が一切免除されるので精神的なプレッシャーも全くなく、安心です。

仲介手数料がかからない

直接不動産業者に売却する不動産買取の場合は、仲介手数料がかからないのも大きな特徴です。不動産仲介の場合、仲介手数料は「売買価格×3%+6万円+消費税」となるのが基本。

たとえば、800万円で売却した場合は、800万円×0.03=24万円、24万円+6万円=30万円、30万円と消費税を合わせて33万円が仲介手数料となります。

この仲介手数料がないのも大きなメリットの1つです。不動産業者が仲介会社に支払う仲介料は会社にとって『原価』なので、仲介料という原価がかからない分、買取価格が上乗せされ高く売却出来ます。

ただし、仲介手数料があるから不動産仲介は必ず損というわけではありません。そのまま住めるようなきれいな物件であれば、仲介で市場に売りに出せます。市場に出して買い手がつけば、利益がより大きくなることを頭に入れておいてください。

周りに知られずに売却できる

不動産仲介の場合は、仲介業者が一般の方から購入してもらえるように不動産のポータルサイトに掲載したり、折り込みチラシを配布したりして宣伝活動を行います。

しかし、不動産買取の場合は不動産業者との直接やりとりをするだけなので、周りに知られることがありません。不動産を手放すまでの間、周りに知られたくないのであれば不動産買取がよいでしょう。

内見の対応が不要

不動産仲介の場合、自宅を売りに出してから買い手が決まるまでなどの一定期間その家に住み続けるのなら、その都度内見や内覧会の立ち合いをする必要があります。すぐに買い手が見つかれば良いですが、なかなか買い手がつかず内見ばかりあるとストレスになってしまうでしょう。

一方、不動産買取の場合は、売りに出す時はすでに不動産業者の所有物件となっています。そのため、内見や内覧会への立ち合いは必要ありません。

すぐに買い手がつきづらい場合は不動産買取がおすすめ!

不動産買取には、不動産仲介にないメリットがあります。しかし、見た目もきれいで設備も新しい物件は、比較的短期間で買い手が見つかりやすいので、不動産仲介のほうが良いでしょう。

不動産買取と仲介のどちらを選ぶべきか?

その答えは物件の状態によって異なります。全般的に言えるのは、買い手が見つかりづらい物件に関しては、不動産買取のほうがおすすめです。

ここからは、不動産買取を選ぶほうが良いパターンについて詳しくみていきます。つまり、ここで紹介しているパターンとは逆の場合は、不動産仲介のほうがおすすめです。

リフォームが必要な物件

家を購入して今から住もうとする側は、たとえ中古物件だと分かっていても、一般的にはそのまま住むことを前提に物件を購入します。そのため、床や壁などに目に見える損傷があれば、それだけで大きなマイナスイメージとなります。内装に損傷がある場合や、築年数が長く見えない欠陥がありそうな場合なども不動産買取が良いでしょう。

自分で修繕をしてから売りに出す方法もありますが、不動産売却の場合リフォームやリノベーションをしてから市場に出すことが多いため、内装の状態が悪くても問題なく買い取ってもらいやすいです。

いつまでに現金化したいか決まっている

不動産買取の最大の特徴は、取引のスピードの速さにあります。不動産をなるべく早く現金化したいのなら不動産買取がおすすめです。

しかし、立地が良く築浅の物件ならば早めに買い手がつきそうな時もあるでしょう。そのような物件は、買取と仲介とどちらが良いのか迷ってしまいます。

実は、不動産の買い取りには「即時買取」「買取保証」の2種類あります。「即時買取」は交渉後にすぐ買い取ってもらえるもの。一方、「買取保証」は一旦不動産仲介で市場に売りに出して、一定期間買い手がつかなければ不動産業者に事前に約束した金額で買い取ってもらいます。

「買取保証」ならなるべく高値で売るチャンスを残しつつも、買い手がつかなかった場合は最終的な期限に合わせて手元にお金を残すことが可能です。

まとめ:仲介か買取かの判断は物件に応じて!

この記事では主に以下の3つについてご紹介しました。

買取と仲介はどっちが高く売れる?

不動産買取のメリット

すぐに買い手がつきづらい場合は不動産買取がおすすめ!

不動産を売却する際には、不動産仲介だけでなく不動産買取という方法もあることを頭に入れておいてください。自分の不動産の状態や状況に合わせて売却方法を選択することが、損をせずになるべく手元に多くのお金を残すためのコツとなります。

最初に物件の状況を自分で客観的に見てみてください。「購入してそのまま住める程度にきれいなのか?設備は十分利用できるのか?」ここを出発点に買取か仲介かを選択してください。

監修 鈴木 良紀
(株)ウィルゲイツ・インベストント勤務。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。宅地建物取引士・ビル経営管理士

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