今住んでいるマンションを、不動産会社に買い取ってもらおうかなと思っている方に、マンション買取りの概要や手順と、買取り価格の相場を把握する方法をお伝えします。

マンションを手放したいと思った時に

「マンション買取」と「マンション売却」の2つの手段

「マンションを手放したいな」

と思った時に「マンションの買取」と「マンション売却」の2つの手段があります。車なら「車を買い取ってもらった」も「車を売却した」も同じような意味になるかもしれません。中古車を買い取ってくれる業者に持っていって売ることですよね。

マンション買取は、不動産業者に直接買い取ってもらうことです。不動産業者はその家をクリーニングやリノベーションをして転売します。

マンション売却は、家を探している人に家を売ることです。家を探している方と売りたいあなたの仲介を不動産会社がします。買った人からお金が入り、仲介手数料を不動産業者に支払います。

マンションや土地など不動産の「買取」と「売却」は異なる意味す。不動産会社に直接売るのが「買い取り」、住む家を探している一般人を不動産会社に仲介してもらって一般人に売るのが「売却」と覚えましょう。手順や値段の相場も異なりますのでご注意ください。

またどこの不倒産業者でも「買取」と「売却」の両方をやっているわけではありません。売却も買取も賃貸も全てやっているところもあれば、買取専門の業者、売却が得意な業者もあります。

マンション買取とマンション売却の比較

不動産売却は難しい

マンションを不動産会社に直接買い取ってもう場合、マンションを不動産屋に預けて仲介して売却する場合、どちらにせよメリットとデメリットがあります。それをご説明します。

買取のメリット

  • 不動産業者が査定するので悩まず、買う場合は即決・即金。すぐお金が入金されます。売れる保証がある。
  • 近隣に売却の件を知られたくない場合などにもいいです。(近隣トラブルなど。)

買取のデメリット

  • デメリットは相場よりも価格が下回ってしまうことです。詳細は後述します。

売却のメリット

  • 不動産業者に仲介を頼んだ場合は買い取りより高く売れます。

売却のデメリット

  • デメリットは、いつ売れるかがわかりません。1週間で売れるかもしれないし、2年かかるかもしれません。売れる保証がない。
  • 売却が成立してもすぐにお金は入らず、不動産屋に媒介手数料を支払います。初めは出ていくお金・手間が多い。

このように、買い取りと不動産業者に預けるでは、全く逆の特徴があるのです。

マンションの買取りをざっくり説明

マンション買取の流れ

申込書・契約書への記入
マンション買取の流れはとてもシンプルです。ブランド品を査定してもらって、買い取ってもらうのと大きな違いはありません。
  1. 机上査定
  2. 現地確認(内見)
  3. 業者から買取金額と条件の提示
  4. 売買契約の締結と手付金の受領
  5. 残金の受領と引き渡し

マンションの買取りは損をしてしまうのか?

さて、ここから本題になります。

先述したように、デメリットは相場よりも価格が下回ってしまいます。
おおよそですが、新しく住みたい人を不動産業者に仲介してもらって住みたい人に家を売るより買取価格は約6割~7割まで下がってしまうのですが、なぜ価格が下回ってしまうのでしょうか?

マンションの買取り価格が安くなってしまう理由

まず、業者が買い取って販売をする場合ですが、当然ながら相場の価格帯で販売します。相場より高く売るのは難しいからです。クリーニングやリノベーションをして、さらには自分たちの利益もとって売るので、3000万円で売ろうとしているならば2000万円以下で買うでしょう。

つまりマンションを安く買い取らないと利益がでないわけです。

そのため、買取価格は売却の相場よりも下回ってしまうということです。これにより、買取りを選ぶと金額上では損をしてしまう、ということです。

多くの方は「売却」を選びこちらの方が一般的です。売却の場合は一括査定サイト等があるので、そこで住所や間取りを入力して査定額を出してもらうといいでしょう。いろんな一括査定サイトがありますが、大手企業が運営している信頼性がある査定サイトを二つご紹介します。

おすすめ物件一括査定サイト

一つは大手不動産6社が運営している「すまいvalue」です。集客力が高く、すでに獲得している購入希望者の「顧客名簿」が豊富にあります。保有する顧客の中からも候補者を探してくれるので、早期売却につながります。

すまいvalue 公式ページ

二つ目はLIFULL HOME’Sが2014年に始めたHOME’Sです。約1500社の不動産会社が登録しております。

金額上では損をしてしまうのに、マンションを買い取ってもらう方がいいケースはどんな場合のあのでしょうか?

マンション買取を選ぶほうがいいケースとは?

中古マンションの購入で支払う税金

売却と比べて金額が安くてもマンションを買い取ってもらう人もおります。

序盤でも記載しましたが、以下のような事情の方が多いです。

  • 住む予定のないマンションを相続したので早く処分したいケース

今、最も多いのは相続になります。
例えば、親がたくさんマンションを所有していて亡くなった場合、相続人は多額の相続税が発生します。住んでいなくても、管理のための修繕積立金がかかります。中には相続税が払えない人がいます。そして税務署は売れるまで待ってくれません。
そうなると、即決即金で買い取ってもらって、相続税を払う。という方もいます。

  • 離婚をして家を早く売却したい人

夫婦の時は共有財産の家ですが、離婚をした時に二人で家を分けることはできません。現金に換えてしまえば2人で分割できます。

築浅や新築ならば売却でも早く購入希望者は現れると思いますが、1か月以内に売れるとか保証があるわけではありません。それならば安くなっても確実な、不動産買取を選ぶ場合もあります。

  • 今すぐお金が必要な人

今すぐお金が必要な人は、それこそ経済上の問題ですね。売却だと、仲介手数料など諸経費がかかります。

  • 近所に知られたくない人

近所に知られたくない人は、近隣トラブル等で、引越ししたこと自体を知られたくない人が多いです。売却の場合はSUUMOなどの不動産ポータルサイトにも家が出ますので、家を売ろうとしていることは自動的にご近所さんにバレます。それを避けるために買取を選ぶ方もおります。

  • 住み替えを急ぐ人

最後に、特殊な例が、住みかえです。
購入したマンションに住んでいても、子供ができた等でマンションが手狭になり、一戸建てや広めのマンションへ引っ越す人もいます。

もしもマンション買取額で、住宅ローンを完済できなかったら?

住み替えでマンションを買って住む際に、住宅ローンで購入する人が大半です。
次の家を買う際、売ったお金で住んでいるマンションの住宅ローンの残債を払って、新たに次の家を買うのがセオリーですが、そうなると売れてからでないと新しい家を買うことができません

急いでいない方は、売れてから探すのもいいのですが、中には先行して新しい家を探していて、住みたい家が先に見つかることもあるでしょう。
そうなると、手持ちのマンションが売れるまで新しく買いたい家がまだあるとは限りません。
しかし、マンションの住宅ローンの残債もある。買うことができない。

そんなときにあるのが、「住みかえローン」という住宅ローンがあります。
住みかえローンとは、マンションを買い取ってもらう金額が残債を下回ってしまう時に、新しく買う家の金額と、残債分を一緒に組むローンのことです。

例えば、マンションの残債が2,000万円あるとします。しかし、買取り金額が1,500万円だったとすると、足りない金額は500万円となります。
次に、買いたい家の金額が、2,500万円とします。
買いたい家の金額(2,500万円)+残債の足りない金額(500万円)=3,000万円の住宅ローンを組む、ということです。(別途諸費用がかかります。)

こういった場合に、マンションを買取ってもらって新しく家を買う、という人もいるのです。

マンション買取という方法ではなくて、売却だけれどもほぼ確実にすぐ売れる様な相場より10~20%割引な値段で売りに出すという方法もあります。すぐにまとまった額の現金が欲しいというわけじゃなければ、売れる値段で売却もおすすめです。

その点は不動産業者に「高く売るより早く売りたい」と意向を伝えればよいでしょう。

すまいvalue 公式ページ

マンションの買取り価格の相場を調べる

不動産の査定

続いて、マンションを買取ってもらう際の相場を把握する方法をお伝えします。

概算の相場

まずは、概算として、通常の売買相場の60~70%の価格と考えてください。

通常の売買相場を知るには、ふじたろう(https://www.fujitaro.com/)などの相場検索サイトを参考にしてみましょう。

  1. 「物件名」や「住所」「最寄り駅」などで検索すると地図上に物件が表示されます。
  2. 「平均相場情報」をクリックすると、築年数と部屋の広さに応じた平均単価が表示されます。

仮に平均の平米単価が50万円だった場合、ご自身のマンションが60平米だとして、3,000万円が不動産売買の相場になります。

買取価格の相場は、この60-70%なので、1,800-2,100万円となります。

より詳細な相場

マンションは1つなので、買い取ってもらう業者は1社となりますが、では1社だけに見てもらっていいのでしょうか?それだと言い値になってしまいます。

相場を把握するのは簡単なことです。

手間はかかりますが、何社か業者を選んで査定をしてもらいましょう。理想は多ければ多いほどです。

例えば、5社に見てもらったとして、わかりやすく、各社の査定価格が以下だったとしましょう。

  • 2,000万円
  • 2,100万円
  • 2,200万円
  • 2,300万円
  • 2,400万円

そうすると、平均の2,200万円が買い取り価格の相場となります。

お腹が空いている業者を探す

とはいえ、ここまで査定依頼をすると相場はあまり関係ありません。1番価格の高いところに買い取ってもらいましょう。

中には、社有物件が少なく、多少高くても買いたい業者がいます。(業界用語でお腹が空いている業者といいます。笑)こういった業者に当たればラッキーです。

まとめ

マンションの買い取りは本当に損をする?

マンションの買い取りって本当に損をするのか?という質問ですが、確かに、金額上では相場を下回るため、損をします。

しかし、中には損して得を取れではないですが、損をしてまでマンションを買い取ってもらっても、メリットのある人もいるということです。
特に住みかえの方や、相続対象の方には、とてもありがたい内容ですので、検討してみても良いでしょう。

マンション売却を考えているものの、何から始めて良いのか分からない方へ
マンション売却の査定をする前に

マンションの売却は一生に一回あるかないかの事です。非常に大きな金額になりますので「なるべく高く早く売りたい」という方は多いと思います。

そのために一番大切な事は「査定」で売却を依頼する不動産会社を見極める事です。ここからはその査定をする前に必ず読んでおいて頂きたいマンション売却20ヶ条をお話します。

マンションを売却する前に必ず読みたい20ヶ条
関口
不動産歴10年の不動産屋さん店長。資格は宅地建物取引士、損害保険募集人(主に火災保険)、住宅ローンアドバイザー。某大手不動産会社に勤務していたとき、マンション売買の仲介の営業で埼玉県No1になったこともある売買のプロ。