マンションなどの売却をする場合は初めてというケースが多いですので、売却に関係する諸費用や税金について知らないことが多く、手元に残るお金が予想した額とは大きく違ったということになります。今回はマンション売却における費用面の基礎知識をお伝えします。

マンション売却の前に諸費用と税金を事前に見積る

売却したお金が手元に残らないような失敗をしないために

マンションを売却して残りのローン支払い後、手元に残ると予定していたお金が予定外の出費で消えてしまうことケースもあります。そのような失敗をしないためにはマンション売却の際に支払う様々な諸費用を事前に把握して売却に望むべきでしょう。

築浅マンションや売却価格の高いマンションほど要注意

マンション売却に必要な諸費用・経費とは?

マンションを売却した場合に必要な諸経費は、

  • 不動産仲介会社に支払う仲介手数料
  • 繰上返済手数料(必要のない金融機関もあります。)
  • 印紙税
  • ローンがある場合の抵当権抹消費用(司法書士報酬、登録免許税がかかります。)
  • 引越し費用

が一般的に発生する諸費用となりますが、それぞれの大まかな目安をご説明します。

  • 不動産仲介会社に支払う仲介費用
    基本的には、物件価格×3.24%+64,800円 になります。
    例で言えば、マンションを2,000万円で売却場合は 2,000万円×3.24%+64,800円=712,800円となります。
  • 繰上返済手数料
    ケースにもよりますが、数万円の範囲の手数料が多いです。
  • 印紙税
    平成30年3月31日までは軽減措置が利用できますので、物件価格が
    • 1,000万円を超えて5,000万円以下の場合、印紙税は1万円
    • 5,000万円を超えて1億円以下の場合、印紙税は3万円
      となります。
  • ローンがある場合の抵当権抹消費用
    • 司法書士報酬15,000円程
    • 登録免許税2,000円程
      となります。
  • 引越し費用
    ケースバイケースですが、他県に行かなければ20万円~50万円程で収まるケースが多いでしょう。

以上がマンション売却の諸費用になります。

仲介手数料、引越し費用だけで150万円以上になる?

マンション売却の諸費用を見ましたが、その中でも仲介手数料と引越し費用は要注意です。

先ほどの例では2,000万円のマンションで考えましたが、これが4,000万円の売却価格でしたら、仲介手数料は1,360,800円です。

さらに引越し費用が40万円と考えて計算すると、

1,360,800円+400,000円=1,760,800円となり、175万円以上になります。

マンションの売却価格として4,000万円は首都圏では安くもなく高くもない価格帯ですが、仲介手数料と引越し費用は売却の際に大きな負担となります。

また、仲介手数料を安くしてくれる会社もあります。そのような会社を利用すると、諸費用を少なくすることができますので問い合わせをしてみましょう。 

税金は売却益が多い時には特別控除を見落とさない

マンション売却に支払う税金は、印紙税、登録免許税がありましたが、もっとも負担が重い税金が売却益が出た場合の譲渡所得による所得税、住民税です。

その計算方法ですが、

  譲渡所得=売却価格-(取得費+売却諸費用)

となります。(取得費については減価償却費を差し引く等細かい計算必要があります。)

例えば、4,000万円のマンションを売却した場合で言えば、取得費と売却諸費用を合算して3,000万円となれば、1,000万円の売却益である譲渡所得が発生したことになります。

4,000万円―3,000万円=(譲渡所得)1,000万円  

次に、譲渡所得に対する税率ですが一律ではありません。マンションを所有した期間により異なります。

  • 短期譲渡所得(所有期間5年以下)であれば、約40%の税率
  • 長期譲渡所得(所有期間5年超)であれば、約20%の税率

となります。

そうなると、マンションを3年所有していれば「1,000万円の40%である400万円も税金を支払う必要があるのか?」と驚きと失望を感じるでしょう。

しかし、実際この例では税金は発生しません。その理由ですが、マイホームの売却益による譲渡所得には3,000万円の特別控除を利用できるからです。

この特例は譲渡所得が3,000万円までは所得税、住民税の支払い義務がないという特例になります。(ただし、自分が住んでいるマイホームという条件などの前提条件があります。) この特例は非常に重要な知識ですので、ここで確実に覚えてください。

また、買い換えの場合も売却益分を繰り延べできる「特定住居用財産にかかる買い換え特例」もあります。内容的には難しいので仲介会社などにアドバイスをもらいながら計算しましょう。 

譲渡所得の計算をまとめると、

まず、売却価格-(取得費+売却諸費用)=譲渡所得

そして、譲渡所得-特別控除=課税譲渡所得 (この数字に税率を掛けます。)

このように計算します。

まとめ:マンション売却の諸費用は漏れなく把握を

所得税、住民税がわからないとき、曖昧にしない

マンション売却の際には、仲介手数料と引越し費用の計算と売却益による譲渡所得について見落としてしまうと金銭的な痛手となることがおわかりいただけたと思います。

特に、築浅マンションや売却価格の高いマンションでは注意しなければなりません。

また、譲渡所得による所得税、住民税は3,000万円の特別控除や買い換え特例に該当しない場合もあります。計算方法が正しいかわからない場合など不安がある時は不動産仲介会社や税理士に相談を行い、入念に確認をした上でマンションの売却手続きに入りましょう。