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便利だけれど注意したい一括査定サイトの裏事情
営業の電話がしつこいなどトラブルも多い
自宅を売却するあなた、不動産一括査定サイトはご存知でしょうか?
マンションでも一戸建てでも、売るときに査定額を出してから不動産会社を決め、正式に売り出し価格を決定していきます。
最初の段階の机上査定(室内は見ず、物件の表面上の情報だけで算出する売却予想値段)は、一社だけではなく、複数の会社に見積もりを出すのが当たり前になってきました。
その時に便利なのが「不動産一括査定サービス」です。
物件情報の入力は一度だけで、複数の会社に一括で査定依頼をできます。
しかし、一括無料比較できるサイトは数多く存在し、選び方を間違えると不動産会社の営業電話が鳴りやまないなんてこともあります。
今回は、不動産業界に勤務し、自分でも一括査定サービスを利用した筆者が、利用者の多い5つのサイトを比較しました。それぞれメリット・デメリットがあるので、おすすめの使い方を紹介していきます。
不動産一括査定サービスとは?
そもそも不動産一括査定サービスとはどんなものでしょうか?名前のとおりですが、複数の不動産会社に一度で同時に机上査定価格を出してもらうネットサービスです。
一括査定サービスが普及する以前は、自分で一つ一つの会社に物件情報を送り、それぞれから査定をもらう必要がありました。これは売却前の大きな手間だったため、十分に不動産会社を比較検討できないまま仲介契約をお願いしてしまうこともあったと思います。
しかし、今回紹介している一括比較サービスを利用することで、自分の不動産をどのくらいの価格で販売しようとしてくれているのか、どんな会社があるのか、どこが高値で売ってくれそうかを、簡単に一度の入力で比較できます。
大変便利なサービスで、よほど不動産業界に詳しい方でなければ、みなさんに使っていただくことをおすすめします。どの不動産会社にするかは、情報を見比べてからあなたが決めればよいのです。
とりあえず自宅不動産の相場を知るという意味だけでも、参考になりますよ。どのサービスも利用無料です。
不動産一括査定サービスのメリットとは?
不動産一括査定サービスのメリットは、
- インターネット上で簡単に無料で査定を出せる
- 自宅の相場を知ることができる
- どんな不動産会社があるのかを知ることができる
といったポイントです。
自宅不動産がどのくらいの金額で売れそうなのかを複数の会社が提案してくれますので、目安になりますし、大手以外のあなたのエリアを得意とする不動産会社が実はあるかもしれません。
自分で探して個別に査定依頼を出していくのは手間がかかりすぎます。
不動産売却の最初の入り口としては、「使わない手はない」というほど便利で手軽なのがメリットです。
不動産一括査定サイトのデメリットとは?
不動産一括査定サイトを利用することのデメリットとはなんでしょうか?それは営業・勧誘が多くなるということです。
不動産会社は机上査定を無料でかつ、インターネット上で算出するわけですが、当然自分の会社で売ってほしいわけです。
売却をその会社にお任せすると、実際に売却できた時にその金額の3パーセント強を仲介手数料として支払うことになります。
その手数料のために、一括査定を出した後は、「我先に」とばかりに電話やメールでの営業・勧誘が入ってきます。これがデメリットではあるのですが、もし本気で売る気があるのであれば、営業してくれた方が話は早いですよね。
もし電話がわずらわしい場合は、メールのみでできるサイトもあります。自分からコンタクトをとる会社を選べる良心的なサイトもありますので、一括査定サイト自体を比較する必要があります。
比較サイトの比較なんて不思議な感じはしますが、あなたの不動産売却を成功させるためには情報をしっかりと見極めて、最も信頼できる不動産会社を選ぶのがカギです。
以下、各サイトの特徴や実際の使い勝手や口コミ・評判などの情報をまとめましたので、ご覧下さい。
メジャーな不動産一括査定サイト5つを徹底比較
売却の第一歩目として「不動産一括比較サイト」を利用したくても、何十種類も同じようなサービスがあるのでどのサイトで一括査定を依頼すればいいのか悩みますよね。
比較サイトの比較という状況になっていますが、経験者からすると、まずは信用と実績のある大手の不動産会社、次に自分のエリアに強い不動産会社を、比較できるのが大事だと思います。
すると利用すべき一括査定サイトは絞られてきますので、特におすすめで人気のあるサービス5つの特徴を比較しました。
すまいValue(すまいバリュー)は大手メジャー6社に一括査定
すまいバリューという一括比較サイトは、大手6社に依頼できます。特筆すべきは、毎年のように不動産取引量がトップである「三井不動産リアルティ」と、同じく上位の「住友不動産住宅販売」が含まれていることです。
その他4社も「三菱地所ハウスネット」「野村不動産アーバンネット」「東急リバブル」「小田急不動産」といった知名度・実績ともに全国で有数の会社が名前を連ねています。
不動産業界に努めていた私の経験からしても、この6社にお願いすれば、まず間違いないだろうと思われるラインナップで一番おすすめです。
おうちダイレクトは主要都市に強い!「ヤフー不動産」に登録できる
おうちダイレクトという一括査定サイトも人気があります。おすすめポイントは、ヤフー不動産とSREグループ(旧ソニー不動産)の独自販売ネットワークを使えるということです。
不動産会社をひとつに選ぶと、基本的にはその会社に販売戦略を任せることになります。インターネット上に物件情報を登録するのは当然として、自分の会社が発行するチラシやパンフレットに物件情報を掲載してもらったりします。
このおうちダイレクトを利用すると、ヤフー不動産とソニー不動産の独自の販売ネットワークを使うことが確定しているので、幅広くお客さんに物件売却情報を広めることができると考えられます。
ただし、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、愛知県、北海道札幌市、福岡県福岡市といった主要都市でないと対応していないので、確認が必要です。
ライフルホームズ(LIFULL HOME’S)は提携不動産会社数が多い
HOME’Sと言えば、賃貸物件のイメージが強いですが、売買でも人気があるサイトです。特長は1770社を超える提携不動産会社数の多さです。
多くの不動産会社の中から、自分の不動産を最も高く販売できそうな会社をピックアップして査定を出してくれます。
個人的に、物件情報の画面が見やすいサイトなので、よく利用しています。
また、個人情報を入力しないまま物件査定ができる「匿名査定」というサービスも人気です。まずは名前や電話番号などを入力せずに、おおよその相場を知るということができるのが魅力です。対応エリアも全国なので、誰でも使いやすいです。
HOME4U(ホームフォーユー)は一括査定サイトの元祖!NTTデータの安心感
今でこそ不動産一括査定サービスが一般的になってきましたが、初めてこの仕組みを2001年にスタートさせたのがHOME4Uです。
運営会社はNTTデータなので、個人情報管理にも安心感があります。対象エリアも全国なので、地方の方は是非利用したいおすすめサイトです。
イエウールは利用者数いちばんの一括査定サイト
イエウールは、30種類以上あると言われている不動産一括査定サイトの中で一番利用者数が多いと言われています。一番最初におすすめした「すまいバリュー」が100万件ほどですが、イエウールはなんと1000万件を突破しています。
提携不動産会社数も1700社以上で、トップレベルですし、これだけ一括比較の実績が豊富ですから、安心感があります。
このサイトも対象エリアが全国なので、地方にお住いの方におすすめです。
一括査定サイトのおすすめの使い方
ここまで5つの不動産一括査定サービスを紹介してきましたが、どのような使い方がおすすめか、不動産のプロがずばり、お答えします。
それは「すまいバリュー」で大手6社に査定を依頼し、足りない部分をもうひとつのサイトで補うという方法です。まずは全国区での取引実績が毎年上位になる「三井・三菱・住友・野村・東急・小田急」に一括査定を出しておけば大きな間違いはありません。
ただし、これだけだとあなたの不動産に特に強い中小不動産会社の査定を反映することができません。そこを補うために、「イエウール」「 LIFULL HOME’S」といった提携不動産会社数の多いサービスを合わせて利用するのがおすすめです。
基本的にはこの2つのサイトを組み合わせて利用しておけば間違いのない査定比較ができることと思います。
査定額が高いところで決めないように
一括査定サイトを活用して信頼できる不動産を見極めて
今回のブログ記事では、不動産を売るときに利用する一括査定サービスについて、おすすめのサイトの特徴と使い方をまとめましたが、いかがでしょうか?
不動産価格の無料一括比較サイトだけでも30種類以上存在しており、比較サイトを比較する状態になっていますが、このブログ記事で紹介した「すまいバリュー」や「イエウール」や「LIFULL HOME’S」を利用しておけば、信用できる不動産会社を選べるはずです。
ちなみに、不動産会社を選ぶときは一括査定の見積もり価格が高いところで決めてしまわないようにしましょう。
お願いする会社を2~3社に絞ったら、実際にその店を訪問して(もしくは自宅を訪問査定してもらって)見積もり価格の妥当性や、具体的な売却戦略について聞いてみることが重要です。
不動産売買は、お店と担当者の「さじ加減」によって成否が決まる、不思議ともいえる売買取引です。大事な資産を預けるわけですから、失敗しないよう、正しい情報を見極めながら進めていく姿勢が重要です。