初めての一人暮らし!知っておきたい「効率的な賃貸物件の探し方」

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住宅内でリラックスしている女性

目次

進学や就職などで初めて一人暮らしをする際には、さまざまな準備が必要なもの。慣れない作業のなかで妥協して物件を決めてしまうことも少なくありません。

この記事では、初めての一人暮らしでも失敗しない賃貸物件の効率的な探し方について、一からレクチャーしています。物件探しをする上でのポイントをたくさん紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

賃貸物件の探し方1:まずは住む場所から決めよう!

自分がどこに住むかを決める際に一番のポイントとなるのは、自分の学校や職場の位置です。たとえ家賃が安くて広い物件に住めたとしても、満員電車に揺られて片道2時間だと日々のストレスはとても大きくなります。

まずは、学校から職場に通うのにどの程度の時間までならストレスにならないかを決めておいて、その範囲にある物件から自分の希望条件に合わせて絞っていく流れがおすすめです。

もちろんプライベートの充実を考えて都心部へ行きやすい場所や中心部に住む方法もありますが、1週間のうちのほとんどは学校や職場に行くわけですから、学校や職場の位置を考慮して物件を決めるほうが良いでしょう。

また、交通費が会社から支給される会社員は別ですが、大学生であれば月々の交通費分を家賃に上乗せしてその分交通費のかからない学校の近くでグレードの高い賃貸物件に住む選択もあります。

賃貸物件の探し方2:家賃の上限を決める

家賃は同条件の賃貸物件でも都心であるほど高く、都心から離れるほど安くなります。とはいえ、どのエリアに住むにしろお給料や仕送りといった観点から月々に家賃に使える金額の上限があるはずです。収入の25%から30%程度までとしておけば暮らしを圧迫し過ぎることはないでしょう。たとえば、手取りが20万円の新卒社会人なら6万円が家賃の上限の目安となります。

家賃の上限を決めておくメリットは、物件探しの途中で「予算は少しオーバーするけど、いいな」という物件に出会った場合に迷わなくなること。月々2,3千円ならいいかなと思っても年間なら3万円程度変わってしまいます。よほどのことがない限り、予算の上限以上の物件は候補にしないほうが良いでしょう。

賃貸物件の探し方3:駅から徒歩何分までかを決める

相続、家、地方、郊外

物件に表記する徒歩1分あたりの距離は80mと決められています。これは平均的なスピードですのでほとんどの人がこれに近い距離となります。

駅を利用するなら駅からの距離は気になるところ。電車に乗っている時間は30分だけでも自宅から駅まで15分かかれば、学校や職場まではドアtoドアで1時間はかかってしまいます。基本的には駅から10分以内なら遠過ぎることはありません。

ただ、この表記は階段や信号などは考慮されていないので、実際に歩いてみることをおすすめします。

駅周辺がある程度栄えている場所でも逆に閑散としていても気になるのは治安です。治安を簡単に知る方法は、夜の時間帯に訪問すること。家までの街灯の数や明るさを確認して夜道に不安がないかなどを確認しておきましょう。

賃貸物件の探し方4:自分だけの「譲れない条件」を考えよう

エリア・家賃の上限・駅から徒歩何分までか、といった条件をもとに賃貸物件のポータルサイトなどを使って物件候補を検索してみましょう。

しかし3つの条件が揃えばどんな家でも良いわけではもちろんありませんよね。3つの条件に加えて「ゆずれないこだわり」を考えていきましょう。

たとえば、

  • 風呂・トイレ別
  • 広さや間取り
  • 2階以上
  • エアコンつき
  • TVモニターつきインターホン

などがこだわり条件となります。

監修者から:譲れない条件は賃料に直結しやすいものが多いです。よって物件を見て回った後、再度譲れない条件の中で譲れるものを見直しましょう。この作業をすると賃貸選びの柱である家賃の上限をオーバーしにくくなります。もちろん、譲れない条件のために家賃の上限を引き上げる判断もあります。ここまで考えれば、あとになって後悔するリスクを格段に減らせるでしょう。

こだわり条件を含んで物件探しをすればその段階で物件の候補はかなり絞られているはずです。候補の中で良い物件が見つからなければ、駅からの距離などを妥協して家賃の上限内で候補を見つけていきます。

また、物件を探す際はいきなり不動産屋さんに行かずにまずはネットで検索することがおすすめです。そうすることで、実際には住んだことがない土地でも家賃相場がなんとなく見えてきます。また、ポータルサイトではどこの不動産会社が取り扱っている物件かも分かるので、内見もスムーズに行えます。

賃貸物件の探し方5:一人暮らしにおすすめの設備

内見を行う際に、チェックしておきたいポイントやあると嬉しい設備について紹介します。初めての一人暮らしでは、細かいところまでは目がいかないもの。実際に住み始めてから後悔することがないようにあらかじめ重要なチェックポイントを確認しておきましょう。

クローゼット・収納は十分あるか

お部屋に収納がないと、自分でタンスやカラーボックスを購入する必要があり、お部屋の中で使えるスペースが狭くなってしまいます。クローゼットがなければ、衣類だけではなく冬用の布団や毛布の収納にも困ってしまうでしょう。多少広くて収納がないお部屋よりは、少し狭くてもしっかりとした収納があるお部屋のほうが使い勝手が良いです。

バルコニーやベランダは必須

洗濯物を干す場所となるバルコニーやベランダ。ちなみにベランダは屋根つきのもの、バルコニーは屋根がなく物干しスペース(=足場)と壁と手すりだけのものをいいます。

もしこの2つがない場合は、外に出られません。窓の外に設置された物干し竿などに家の中から手を伸ばして洗濯物をかけることになります。

一人暮らしだと、日々の疲れから洗濯は週に1度や2度という人も少なくありません。たまった洗濯物をいちいち窓から手を伸ばして干していくのは想像以上に重労働です。また、視界をさえぎるものがないので外から洗濯物が丸見えになってしまうデメリットもあります。

虫が苦手なら2階以上に

1階だとお庭のようなスペースがあり、洗濯物が干しやすいメリットがあります。しかし、地面と接しているため、虫が部屋に入って来やすいデメリットも。防犯の意味でも、とくにこだわりがないのであれば、2階以上のお部屋を条件に組み込むと良いでしょう。

ロフトには注意が必要

スペースを有効活用できるロフト。はしごでのぼるので2段ベッドのような楽しいイメージをロフトに抱く方も多いかもしれません。

しかし、ロフト部分と天井が近ければ圧迫感があり、寝づらいことも多いです。最低でも膝立ちしても窮屈でないくらいの高さはあるのが望ましいでしょう。

また、クーラーの冷気は基本的に下にたまりやすいです。夏になると、ロフトでは暑くて眠れない問題が起きることもあります。ロフトには過度な期待をせず、物置スペース程度に考えておくと良いでしょう。

宅配ボックスはあった方が良い?

宅配や郵便は遅くても21時までの配達なので、普段の帰りが遅い場合は土日に配達をお願いすることになります。しかし、配達は土日に混み合うので午前中指定にしても、実際に届くのはお昼の12時近くになってしまうことも。土日にレジャーやショッピングを楽しもうと思っても、午後から家を出るとなると中途半端になってしまいやすいです。

設備として宅配ボックスがあれば平日でも荷物を受け取れるので、貴重な休みをつぶさずに済みます。宅配ボックスが設けられているのは、マンションタイプでエントランスがあるような物件に限られますが、あるとないとでは利便性が大きく異なります。

しかし、近年では宅配業者によっては荷物の受け取り場所をコンビニに指定することもできますので、宅配ボックスの有無にこだわり過ぎる必要はないかもしれません。

キッチンのスペースはしっかり確認

一人暮らしをはじめたら自炊をしようと思っている方も多いでしょう。自炊をする時に重要なのはキッチンの設備。備え付けの調理器具がない場合は、自分でIHクッキングヒーターやガスコンロを購入する必要があります。

コンロの口の数などに目が行く方は多いですが、意外と盲点なのはまな板を置いて食材を切るなどするスペース。まな板が置けないから自炊をする気がおきない。これは「一人暮らしあるある」です。注意してください。

また、火事が心配でIHクッキングヒーターの設置を考えている場合には内見の際にキッチン付近のコンセントの有無をチェックしましょう。

ある程度候補が決まったら不動産屋さんへ!未公開物件が紹介してもらえることも

サイトが実際に内見したいと思える候補が決まれば、不動産屋さんにコンタクトを取って訪問しましょう。あらかじめ内見の候補を伝えておくとスムーズ。もちろんその場で新たに紹介してもらうことも可能です。

チェーン展開している仲介業者であれば、現在お住まいのエリアからでも他のエリアの物件を紹介してもらうことは可能ですが、内見を考えると、今後住む予定のエリアにある不動産屋さんに行くのがよいでしょう。

1つ注意点としては、サイトの情報が最新でない場合があること。1つの物件を専属で管理している場合などを除き、1つの物件は複数の仲介業者が紹介できる状況にあります。そのため、サイトでは「入居可」となっていてもすでに決まってしまっていることも少なくありません。

逆に言えば、すでに退去予定があるのにサイトには反映されていないこともあります。これらは「未公開物件」と言って、いわば掘り出し物の物件になります。サイトには記載されていないのでライバルがおらず、ある程度時間をかけて検討できます。

複数の不動産屋さんに訪問する場合には、あらかじめサイトで目星をつけた物件をプリントアウトしておくと良いでしょう。訪問した際に「これより良い物件はありますか?」と聞けば話がスムーズに進みますし、掘り出し物の良い物件を紹介してもらいやすくなります。

不動産業者のなかには「おとり広告」といって来客を増やすためにすでに入居者が決まっている物件や実際には募集をしていない物件を掲載している悪質な会社があります。法律で厳しく規制されているものですので、内見を考えていた物件が不自然なほど成約済の場合は、その不動産業者を避けたほうが無難です。

賃貸物件探しにおすすめの時期

進学や就職で引っ越しをする場合、多くの方は4月から新生活が始まります。そのため、受験が落ち着く2月末ごろから4月の頭ごろまでは、引っ越しが集中する時期になります。

この時期に物件探しを行うと、昨日内見した物件が翌日には成約済みになっていることも珍しくありません。不動産業者からすれば繁忙期になるので、入居希望者に対しての十分なフォローや家賃交渉がしづらくなります。

可能であるならば不動産の繁忙期となる時期は避けたほうが良いですが、4月から新生活と決まっているならそれも難しいでしょう。どうしてもこの時期に物件探しをするのなら、学校や職場が決まった段階でなるべく早く探し始めるのが、納得のいく物件探しのポイントです。

ただし、逆に言えば入居希望者が多い時期は、退去者も多い時期です。根気よく不動産をまわることで思わぬ出会いが起きることもあります。

不動産の閑散期は、転勤や異動、結婚の少ない7、8月や11月ごろ。いろいろな物件を見て回ってゆっくりと吟味したいならこの時期がおすすめです。

まとめ:賃貸物件探しはあくまで冷静に

この記事で紹介したことを最後にまとめておきます。

初めての一人暮らしは不安だけでなく期待も大きなもの。フィーリングも大事ですが、失敗しない物件探しのためには冷静さも必要です。今回紹介した内容を参考に、失敗のない効率の良い探し方をしてみてください。

監修者から:初めての土地で物件を選ぶ時に最も重要なのは、仲介会社の担当者がいろいろ質問をしてくれるかどうかです。優秀な担当者ならば、質問からあなたの「譲れないポイント」を探し出してくれます。すると、あなたの理想に近い物件を紹介しやすくなるのです。質問もせずに、こちらの要望だけを頼りにネットで探す担当者は避けたほうが良いでしょう。

たとえば、風呂とトイレが別という要望に➡なぜ?➡実家と同じだから。という流れだったら「こだわりは小さい」と判断して、ユニットバスがそれ程不便ではない点を説明してくれます。一方、あなたの回答が「お風呂での寛ぎタイムは譲れない」のであれば、「大きなこだわり」と判断されるでしょう。この場合、風呂とトイレが別の条件を優先させて、他の条件で予算内に家賃が収まるように調節してくれます。