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中古マンションを購入するときに失敗しないためのポイントを整理

不動産の相談、不動産業者

目次

マンション購入は人生における大きな決断になると思います。では、失敗しない中古マンション購入をするためにはどのようなポイントに注意するべきなのでしょうか。マンション業界に勤務し、自分もマンション売買の経験がある筆者が、中古マンションを購入するときに失敗しないためのポイントを整理しましたのでご覧ください。

中古マンションを買う時の注意点をプロが解説

中古マンションを購入するときの注意点を以下の5つにまとめました。

  1. 購入価格は妥当なのか?資産性は?
  2. 室内の設備の耐久性は大丈夫か?
  3. 近隣トラブル、眺望日当たりの問題はないか?
  4. 長期修繕計画や管理組合に問題はないか?
  5. 資金計画は大丈夫か?

新築マンションであれば担当営業マンが事前に何度も説明をしてくれるのですが、中古マンションだと実際に室内を見れるため、意外と即決してしまう方も少なくありません。実は中古物件ならではの気を付けるポイントもありますので、順番に見ていきましょう。

中古マンション購入で注意したい5つのこと

1.中古マンションはのちに売れるかどうか資産価値も考えて

新築でも中古でも、マンション購入の際に「価格妥当性」「資産性」を気にする方が増えています。これは間違いなく、絶対に気にするべきです。一戸建てのように更地にして売ることができないマンションは将来、住まなくなった場合に、賃貸に出したり、売却に出したりするしかないのですが、それができるのも資産性があるからこそできることです。

それでは中古マンションの売り出し価格が割高なのか、割安なのか、将来の資産性はどうなのか、知る方法はあるのでしょうか?それは信頼できる不動産会社の営業マンにデータを用意してもらうことです。

同じマンション内で過去に取引事例があったかもしれませんし、もしかしたら新築時の価格もデータが残っているかもしれません。
周辺物件の取引価格情報などを総合的に考えて、今の売り出し価格が妥当なのか相談しましょう。

資産価値は約20年で底値になる

一般的に、マンション価格は新築時が一番高く、築20年ほどで底値に近づいてくると言われています。土地の価格は経年劣化がありませんが、建物は20年もすれば資産価値の劣化が進むからです。そういう意味では、なるべく資産価値が上下しない割安な物件が欲しいという方は築20年前後を狙うのもいいかもしれません。

ちなみに、相場より安い金額で販売しているマンションは、すぐに売れてしまうものなのです。ということは今あなたが検討している売り出し中の中古マンションは、相場どおりか、もしくは少し割高ということが基本だと考えておいてください。

具体的な交渉

契約前には値下げ交渉をしてみるのも一つの手でしょう。この時は以下のような交渉をしましょう。

  • 「○○万円にしてくだされば、今すぐ購入を決めます」
  • 「物件自体は気に入っているのですが、浴室設備だけ古くて迷ってます。リフォームしたいのでその分安くとかなりませんか?」

ただ単に安くしてと言うのでは、あなたの本気度が伝わりません。

2.中古マンションの室内設備のトラブルや不具合

中古マンションを購入したものの、入居後すぐに室内設備が壊れてしまったというトラブル・失敗談はよくあります。中古物件は原則として現状有姿での引き渡しが中心です。保証は基本的にはありません。例えばガスの給湯器は10年前後での交換が目安ですし、給排水設備の配管は20年前後での交換が目安です。交換にかかる費用は10万円を超えることもあります。

こればかりは売り主や不動産営業マンでもわからないところもありますので、築10年を超える物件であれば、住宅設備の状態や、最後にいつ交換したかを必ず確認するべきです。中古マンションを購入するときのリスクとして、交換費用をあらかじめ予算に組み込んでおく意識も必要かもしれません。

3.近隣トラブルや眺望・日当たりは要確認

中古マンションを購入してから、近隣の音がうるさい・目の前で工事が始まった・日当たりが悪いといった失敗も聞きます。これは新築マンションでは避けられないものですが、中古マンションなら注意すれば避けることのできるリスクです。

気に入った物件があれば、朝・昼・夕方・夜などの異なる時間帯で内覧をするのをおすすめします。売り主に遠慮することはありません。本気で購入したいということが伝わりますし、物件に問題がないか、しっかりと確認しましょう。

また周辺に工事中の区画がないか、空地がないか、確認しておくと、将来目の前にビルが建ってしまったというような失敗を回避できます。

4.長期修繕計画や管理組合の問題

中古マンションの購入で一番難しいのは長期修繕計画や管理組合の問題を見極めることです。これを軽視していると大きな失敗になりかねません。マンションの長期修繕は、だいたい10年~15年に一度のタイミングで、外壁や共用設備のメンテナンスをすることです。

代表的な失敗例は、以下のようなものです。

  • 管理組合がうまく機能しておらず、築10年なのにマンションがボロボロに見える
  • 管理組合のルールが厳しすぎて、駐輪場やペット飼育に厳しいルールがある
  • 購入して入居した後にすぐ長期修繕積立金の値上げがあった

契約前の重要事項説明では確認がありますが、事前に管理費・修繕積立金の値上げ予定があるかどうか、直近で大規模修繕の予定があるかどうかは聞いておくとよいでしょう。ちなみに、管理が行き届いているマンションかどうかを確認するためにはチェックポイントがあります。

  • 駐輪場、駐車場、ごみ置き場がきれいかどうか
  • 掲示板に張り出されている内容
  • 住人の皆さんの雰囲気

住んでいる方が快適に暮らせているのかどうかを判断するひとつの材料になるでしょう。

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5.購入時の初期費用に注意!仲介手数料や修繕費を組み込む資金計画を

中古のマンションを購入するときの資金計画は大丈夫でしょうか?新築マンションと比較して、初期費用が高いので注意しましょう。よくある失敗例としては、新築物件にはない仲介手数料の存在を考えていなかった、住宅ローンに組み込まれない管理費・修繕費が想像以上に高かったといったことがあります。

仲介手数料は物件本体価格の3%+6万円が法律で決まった上限です。3,000万円以上の中古マンションを購入すれば仲介手数料は100万円以上する場合もあるでしょう。

新築マンションの場合、修繕積立金は月1万円前後とリーズナブルですが築10年ぐらいで値上がりします。築年数がたつマンションになると修繕積立金だけで月3万円以上する場合もあり、これは住宅ローンには組み込まれておりません。マンション購入は数千万円の規模で話をしているので金銭感覚が狂ってきてしまうものです。しかし普段の生活では毎月3万円の出費はかなり悩むことでしょう。

修繕積立金の支払いは中古の方が高い

中古マンションは物件価格自体は新築マンションより安いのですが、初期費用や月々の修繕積立金の支払いは中古の方が高いので、担当営業マンと資金相談をしておきましょう。

悩みすぎて購入に踏み切れないのも問題ですが、数十万円のお金を勢いだけで決断してしまうのも問題です。前述のとおり、設備の修理にお金がかかるかもしれません。将来的に長期修繕金が足りなくなり集金が必要かもしれません。そのようなリスクにも対応できるよう、余裕のある資金計画を立てましょう。

中古マンションを失敗しないで購入!

新築と違った魅力と注意点

今回の記事では、中古マンションを購入するときの注意点をまとめ、失敗しないポイントを整理しました。

5つのポイントを意識して確認することで、住んだ後に「こんなはずではなかった」という失敗を避けることができます。ただし、これら全てを自分一人でやろうとするととても購入まで進めませんので、信頼できる不動産会社の営業マンを見つけて、二人三脚で進めていくことをおすすめします。

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