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不動産は物件の状態によって、おすすめの売却方法が変わります。今、売却を検討している方は、是非チェックしてください。不適切な手段で売却しようとすると、損をしたりやたら時間がかかったちしてしまいます。
不動産査定のおススメ
まずは所有している不動産が今現在どれくらいの価値があるか、査定してもらうのがおススメです。ただし、不動産の状態によって売却方法は変わります。
あなたの不動産がどちらに当てはまるのか、下記で確認してみましょう。
築15年未満のきれいな物件⇒仲介がおススメ
もし、あなたが所有している不動産物件が築15年未満のきれいな状態の物件ならば、仲介がおススメです。
その理由は、仲介のほうが買取に比べて売却金額が高くなることが多いためです。
- まだ新築の状態に近い
- 立地条件が良く人気エリア
- 最新の設備で管理状態が非常に良い
とくに上記のような物件は、高値で売却できる可能性が高いでしょう。
仲介のデメリット
しかし、仲介のデメリットとして、不動産が売れれば、不動産会社に手数料として物件価格の約3.3%(+消費税)も取られてしまう点になります。
例えば5,000万円で売却できたとすれば、165万円を手数料として支払うことになるのです。
買取ならば直接不動産会社に買取してもらうため、手数料はかかりません。仲介は、手数料が発生するということを知っておきましょう。
金額が大きければそれだけ不動産会社に支払う手数料が高額になるので、そこは押さえておきたいポイントとなります。
また、仲介の場合、いつ不動産が売れるかわからない点も、デメリットとなるでしょう。
それ以降の築古物件⇒買取がおすすめ
反対に15年以上、または30年を超えるような築古物件に関しては、買取がおすすめです。
その理由は、築15年以上の経年劣化した物件というのは、新築のようにピカピカの状態を100だとすると、その価値は60とか70になっているためです。
30年以上経過した物件の場合だと、60以下である可能性も高いです。この60点とか70点の劣化した物件を計算上の残存価値で個人に売却するのは実際とても難しいのが理由となります。
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あまりにも綺麗ではない物件は売れにくい
仲介で個人に売る場合、個人の判断は買うか買わないかの2択しかないため、商品が100の状態でなければ、買い手は買わないという結論になりやすいです。
ですので、築15年以上経過している物件は、仲介ではなく不動産会社に直接買取をしてもらうほうが良いと言えます。
買取であれば個人の住宅検討者が敬遠しがちな物件でもきっちり価値を評価して新築時の60%、70%と適正な価値で値段をつけてくれます。個人のお客様は最低でも新築時の90%程度の価値を維持されていない物件はやはり購入には至らないのです。
買取のメリット
買取のメリットとして、すぐに買取してもらえる点です。
金銭的な理由などでできるだけすぐに不動産を売却してお金を手にしたい方も多くいます。また、仲介と違って不動産会社が直接買取してくれるため、買い手を探す必要がありません。
いつ不動産が売れるかわからないという懸念が買取ならばないのです。あなたが住む予定のない不動産を相続した場合だと、買取でいち早く現金化するという方法もあるでしょう。
近所に知られることもない
また、買取だと仲介のように販売をしていることを知られずに住むので、近所の方々に販売金額を知られる心配がない点もメリット。
一方で新築時の価値を維持できている、つまりそのままの状態でもお客様が気に入るような状態の物件は、買取のデメリットとして、仲介と比べ売却価格が安くなる点です。
買取業者は新築時の価値が維持されていない築年数の古い物件を適正な価値で購入し、それに費用をかけて100%の状態まで引き上げてから、お客様に販売します。このバリューアップの仕事からフィを得ているのです。
バリューアップする必要のないきれいな物件は、価値をあげるのに費用がかからないので、単に買取会社が何もせずに利益を得るだけになる為、その分仲介で売却する場合よりも、相場でだいたい2割~3割ほど価格が安くなります。
このことから、買取はすぐにお金が必要な場合や、築15年以上経過している物件で買い手が見つかりにくい場合に最適です。
買取を望むなら
物件を他の物に置き換えるとわかりやすい
物件を下記に置き換えると理解しやすいでしょう。例えば、破けて黄みがかった服⇒縫製し補修して、染み抜きして商品価値が100。電源が入らないゲーム⇒修理をして電源が入る様にして商品価値が100です。
これを不動産で表すと、設備が古く汚れた不動産⇒リノベーションしてきれいにして商品価値が100となるのです。
このことから、スケールダウンした例に比べて費用が高い不動産は出費の額が大きくて厳しいため、リスクが高く、買い手が敬遠する可能性が高いのです。そのために、仲介だと売れる可能性が極めて低く、万が一売れたとしてもかなり安値となる可能性が高いでしょう。
一方で不動産業者による買取は、買うか買わないの2択ではなく、修理して販売する(リフォームして販売)するので現状の残存価値で購入してくれます。
個人は残存価値では気に入らず購入には至らないので、仲介で個人のお客様を探すのはかなり困難でしょう。老朽化した不動産を売却するのであれば、仲介ではなく買取がマッチしているのです。
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まとめ
おススメの売却方法は物件の状態で変わります。
築15年未満できれいな状態ならば仲介、それ以外は買取。これが1つの判断基準です。
監修者:鈴木 良紀
経歴:東京理科大学卒業。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。保有資格:宅地建物取引士、ビル経営管理士、一級土木施工管理士、測量士補。執筆活動:投資僧