住宅をどうしても売りたい方にとって、「買取」は願ってもない売り方でしょう。しかし、当然そこにはデメリットもあります。
通常の売却ではなかなか住宅が売れない方に向けて、買取のメリット・デメリットを紹介します。買取をきちんと理解すれば、自ずと判断もつくでしょう。
目次
買取が損か得かは状況次第

自分で見極めるための知識を備えよう
買取制度が得か損かは、その人の置かれている状況によります。
早めに売却したいのなら買取を勧めたいですし、少しでも高く売却したいのなら、通常売却を勧めます。
あなた自身の希望はどちらなのか?
まずはそこをよく考えてみてください。
住宅の買取について深く知ろう

住宅の買取とは何か?
そもそも買取とは一般の方ではなく「不動産会社」が物件を買い取ることです。
買取った物件は、不動産会社がリフォームなどをして(リフォームをしないでそのまま転売する場合もある)、不動産会社が売主となり希望者へ売却し利益を得る。そのような、事業スキームになります。
つまり、不動産会社はある程度安値で買い取らないと、第三者に売却した時に利益が出ません。
更に不動産会社も売却に時間をかけたくないので、ある程度売却出来る物件しか価格が付かないのが現状です。
不動産買取の種類

買取には「買取保証」と「即時買取」の2種類があります。
A)買取保証
不動産会社が一定期間、売却活動をしても買い手が付かなかった時に、買取をする。これが買取保証です。
定めた期間内に売れれば、買取よりも高く売れる可能性が高いですし、万が一売れなかった時も、不動産会社が買取をしてくれるので安心です。
B)即時買取
その名の通り通常売却期間を設けずに即時買取をする方法です。
買取のメリット

買取には5つのメリットがあります。
- 短期間で現金化ができる
短期間で売却できるので、現金化は早いです。現金が即手元に欲しい方や、何かの事情があり住宅を売らなければいけない期日が決まっている方には大きなメリットでしょう。 - 周辺に売却をしていることを知られない
チラシやインターネット上で売却の広報をしないため、周辺に売却していることは知られません。 - 資金計画が立てやすい
「いつ」までに「いくら」手元に現金が残るか(手に入るか)が明確なので、今後の資金計画が立てやすいです。通常の売却では、この2点が不明瞭になりますので、買取の大きなメリットと言えるでしょう。 - 仲介手数料が節約できる
買取を実施していない不動産仲介会社を挟んでしまうと仲介手数料を取られる場合もありますが、通常時から買取も行っている不動産会社に依頼をすれば、諸費用の1つである仲介手数料がかからないのもメリットです。 - 瑕疵担担保責任
通常は隠れた瑕疵(欠陥)があった場合、売主は瑕疵を補填する責任を負います。しかし、不動産業者に売る場合は、瑕疵担保責任を負いません。つまり、後々のトラブルリスクを回避できます。
買取のデメリット

買取の唯一にして最大のデメリットは「価格」です。通常の売却の70%~80%、物件によっては60%程度まで下がってしまう場合があります。
たとえば、通常売却の査定なら3,000万円で売れる物件が60%まで下がると1,800万円程度でしか売れません。
もちろん物件にもよりますが、この下落率をメリットが上回っているかが、買取を依頼する判断基準になります。
関連記事
買取に適している物件とは?

築年数が古い物件が挙げられます。築30年以上経っている住宅は買取を検討してみても良いかもしれません。
築年数が経過していると、まず売却期間が長引く可能性があるのと、そもそも価格自体が安いので、例え60%程度まで価格が下がっても、築年数が浅く高価格で売れる物件に比べて損害は少ないです。
更に築年数が経っている程、瑕疵の危険性が増しますので、不動産業者に買い取って貰って瑕疵担保責任を免除になるメリットも大きくなります。
結局、住宅の買取は損なの?得なの?

冒頭で申し上げたように状況によります。
たとえば、「新築のマンションを購入し、2か月後までに現金化する必要があり、買取価格でも許容範囲である」ケースや、「キャッシュフロー上どうしても現金が必要であり、来月までにまとまった現金が必要である」ケースなら、積極的に買取制度を利用するべきでしょう。
一方、急いで売却する必要がないのなら、保証型買取を選び、少しでも高く売却出来るよう努めるのも手です。
関連記事
住宅を売りたいなら買取も検討してみよう

買取に出すのなら買取専門のところへ
買取制度は「物件を安く売られてしまう」とばかり思われがちです。
しかし、「瑕疵担保責任が免除出来る」や「早急に現金化できる」というメリットもあります。
それでもやはり買取価格の下落率が大きいので、メリットとデメリットを天秤にかけた上で、判断をすると良いでしょう。
どのくらいの価格で買取をしてもらえるのか……気になる方は、一度無料査定に出すべきです。買取専門のおすすめのサービスがあるので紹介します。


まとめ

この記事では以下の内容を紹介しました。
記事内でも触れたように、通常の売却と買取のどちらが良いのかは、ケースバイケース。一度、専門家に見てもらいアドバイスをもらうのが正解です。無料査定してもらえる買取サービスなどは、積極的に利用したほうがお得かと思います。