中古マンションを売買するときの築年数は何年が限界?築30年は?

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住宅

目次

中古マンションを選ぶ上で最も気になるのが築年数になるかと思います。今回は、築年数の経った中古マンションを検討されている方にとって、購入や売却の際の注意点を解説します。今回は注意点が多いかもしれませんが、必ずしも築年数の経った中古マンションはデメリットばかりではありません。

下記に列挙させていただく注意点を把握していただくことで、中古マンションの特性を活かした売買が可能になりますので、参考にしてみてくだしい。

日本人は築年数を気にしすぎ!?

マンションのエントランス

日本国内では、一部新品・新築神話などの新築至上主義があり、マンションでも一戸建て住宅でも新築が選ばれがちです。もちろん新築不動産であれば、最新設備に今時の間取りや共用スペースなど、ライフスタイルが多様化される昨今では当然の結果と言えるでしょう。しかし、築年数の経った中古マンションも侮ることなかれ。

今回列挙した注意点やのポイントを把握しておくだけで、価格、立地など魅力のある中古マンションを売買することができます。 

必ずしも古いから劣るわけではない!

住宅

多くの皆さんが持つ、中古マンションに対するイメージは、「築年数経過=建物が古い・汚い」など、ネガティブな印象が大多数を占めているかもしれません。実際、人気エリアのマンションや、ヴィンテージマンションを除くと、経年劣化に伴い、価格も大幅に下落していく傾向が見られます。

木造の一軒家とは異なり鉄筋コンクリートのマンションは寿命が長いのです。法的な耐用年数(減価償却の基準)では木造住宅は20年、鉄筋コンクリートの集合住宅は47年です。しかし、今回この記事でお伝えしたいのは、「必ずしも築年数が経ったマンションが劣る」というわけではないということです。

しかし、築年数をどう捉えるかによっては、メリットにもデメリットにもなりかねません。ここではあえて注意点の目線からお伝えしていきますが、この内容を踏まえて、売買を行うことで資産価値の高い中古マンションを売買することができます。

中古マンションを売買する前に気をつけるべきエリア

マンション

今回は築年数と中古マンションをメインテーマにお伝えしていきますが、売買をする前に気をつけていただきたい注意点を解説していきます。 資産価値があるのか十分に精査する中古マンションを購入するとき、又は売却するとき、どちらの場面でも大切となるのが、中古マンション自体の資産価値になります。

結論からお話しすると、中古マンションが立つ「立地」と「エリア」に問題がなければ築年数問わず、人気を継続することが可能です。駅から近いとか、東京ならば港区、千代田区、品川区といった人気エリアならば古くても資産価値が高いのです。理由は、室内はリノベーションなどでいくらでも新しくすることはできるのですが、駅や路線というのはどうしようもできません。

かつては車を持つことがステイタスでした。その為、駐車場付きの駅から離れた住宅に人気があったのですが、今は駅から近いマンションの方が人気です。将来、マンションの近くに駅ができればその辺一帯の土地の相場は上がるでしょう。しかし、個人の力で駅を作ることはできませんよね。不動産は、立地とエリアの2点を押さえることで、市場評価の高い物件として優位に話を進めることができます。

オススメ不動産一括査定サイト

もし今中古マンションを所有されていて「古いけど売れるのかな?」と不安に思っている場合は、試しに不動産一括査定サイトを使って複数の会社に見積もりを出してもらってはいかがでしょうか?査定は無料です。

オススメの不動産一括査定サイトを紹介します。1つ目は大手不動産会社6社が登録している一括査定サイトすまいバリューです。

“すまいバリュー"

2つめは全国各地の2,800社を超える不動産会社が登録しているライフルホームズが運営するHOME’Sは駅から離れているとか地方や郊外の物件を売りたい方にはおすすめです。理由は地元密着型の中小規模の不動産会社も多く登録してあるためです。不動産会社の特徴や雰囲気を見て査定をお願いする会社を選べます。

ホームズ

建物が老朽化・経年劣化していないか

大規模改修工事

中古マンションは、現在建設されている新築マンションとは異なり、建物や設備機器の老朽化、現代の生活に合わせた部屋の広さなどが劣っています。

どういうことかというと、ライフスタイルが変化して家族の数が変化したため。かつて、一人暮らし用の賃貸マンションといえば学生や20代会社員用でユニットバスの狭いリーズナブルなアパートが中心でした。しかし、今は30代40代で仕事をバリバリしている人がリラックスして暮らせる1LDKマンションが増えました。

子どもの数が多かった時代は3LDK以上の住宅も多かったのですが、東京であれば70平米で2LDKぐらいのファミリー層向け物件が人気です。また、エレベーターや共用部分などの保守点検やメンテナンスなどを踏まえると、なかなか新築当時のままの建物を維持することは難しいのが現実です。

例えば、エレベーターの寿命は20年ほどと言われており、取り換えは1000万円以上かかります。しかし、たまに明らかに一度もエレベーターを交換していないと思われる築20年以上のマンションもあることは事実です。この部分は中古マンションを売買する上では、重要なポイントになります。

  • 部屋の中は今時の作りになっているか(生活感がなく綺麗に保たれているか)
  • 外観や共用スペースは不備なく整備されているか
  • 点検が定期的に行われてるか
ポイント

築年数が同じでも、上記のポイントが管理させているかどうかで、その後の売買にも影響がでてきます。売買を行う上では、このような点に気を配ることで、他の中古マンション人気、価格の面で優位に立てることは間違いありません。中古マンション購入で失敗しないために、管理状況確認は必須です。投資家としていくつかの物件を取得する際に確認しているのが修繕積立金です。 

中古マンションの耐震性に問題はないか

男性

近年、日本国内の多くの地点で震災が起きており、明日は我が身と言っても過言ではありません。しかもその多くの地域で、震度5〜6程度の地震が頻繁に起きているため、築年数の古いマンションでは、崩れてしまうのではないかと不安を持たれる方も多いのかと思います。

現在の新耐震基準が改正・導入されたのは1981年です。この改正により、「震度6〜7程度の地震では崩壊・倒壊しない耐久性」、「震度5程度の地震ではほとんど損傷しない」という基準を定めています。古いから耐震性に問題があるということではないのですが、1981年以前に建てられた物件に耐震補強工事をしているわけではありません。購入後に後悔することのないように必ず気になる物件があれば耐震調査をしましょう。

中古マンションの住宅ローン

住宅ローン

家を購入する時、多くの方は住宅ローンを使うと思います。新築ならば返済期間35年で住宅ローンを組み、不動産取得税で毎年減税措置を受けることができるでしょう。

しかし、中古マンションの場合、住宅ローンの審査が厳しくなり35年ではなく最長でも返済期間が25年でしか住宅ローンを組めなかったり、住宅ローン控除が受けれないことがあります。家としての寿命はまだまだ長くても、お金を貸す銀行側に市況の不動産相場を反映されるわけではないのでご注意ください。

道路に接している面が少ない等の建築基準法上の事情から、再建築不可物件という激安お買い得不動産物件があります。築年数が古くてもキレイにリノベーションされ一見住むのには何ら不都合がなく見える住宅もありますが、再建築不可物件は住宅ローンが組めません。一般の人も購入できますが多くは賃貸経営物件を探している業者が購入するケースが多いです。単純に「安いからお買い得だ!」と思って購入しないように。

賢い人はすでに中古マンションに注目している

マンション

築年数に対するデメリットを把握しておければ中古マンションも怖くない!

この記事では以下の内容を紹介しました。

今回築年数の経ったマンションを売買する際の注意点について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。新築マンションには設備、内容ともに劣るものの、価格や立地を的確に選ぶことで、中古マンションでも新築マンションと同様の価値を見出すことができます。今後人口減少や、マンションの需給の問題から、より一層中古マンションが注目されると考えられます。

そのため今回お伝えしたような点に適合できない中古マンションや、築年数の経った物件については、今後も価値を見出せるわけではありません。そういったマンションの売買に加わることなく、しっかりと不動産価値を持った売買をされますよう願っております。