マンションの売却相場を簡単に知れる6つの自動査定サイトを紹介します。
これから「マンションを買い替えよう」と思っている方は、今のお住まいを中古物件として売却するはず。
今の自宅がいくらで売れるのか、気になりませんか?
不動産鑑定士の私が、自動査定サイトを詳しくご紹介します。自動査定サイトとは、不動産会社の訪問査定を受ける前に、簡単に相場だけを教えてくれる便利なサイトです。
目次
マンション売却はまずは自動査定から
自動査定で相場を把握するのがお勧め

不動産の相場把握や査定には大きく3種類があります。
- 匿名で売値の相場だけ知りたい人向けの相場検索(⇐今回はこれを主にご紹介します)
- 自分のマンションの情報を入力する自動査定
- 不動産会社と面談をして本格的に不動産の売却を始める人向けの訪問査定
1の相場検索では匿名で不動産の相場価格を調べることができるため、不動産会社からの営業電話を受ける心配はありません。
また、訪問査定を行う前に相場検索や自動査定で売却価格の相場を把握しておけば、高すぎる査定額を出してくる不動産会社を見抜くことも可能です。
中古マンションを売るかどうかまだ迷っている段階の人には、自動査定での相場把握をお勧めします。
それでは、以下に6つのサイトの使い方について、特徴を比較しながらご紹介いたします。
中古マンションの自動査定ができるサイト
(1)HowMA

1つ目は「HowMA(ハウマ)」です。
HowMAを使って自宅を査定する方法……、まずは会員登録が必要です。会員登録はメールアドレスだけ登録すれば良いため、本名や住所を登録しなくても大丈夫。メールアドレスを登録しても、メルマガが来るようなこともありません。
<HowMAの使い方>
HowMAの自動査定シミュレーションの使い方は、とても簡単です。
中古マンションの住所や専有面積、築年月日を入力します。住所も詳細までは入力不要で、専有面積と築年月日はだいたいの数字でOKです。
また「売却に対する今の気持ち」というのもプルダウンで選んで入力するようになっています。
査定額は人工知能(AI)を用いて瞬時に算出されます。筆者が相場をあらかじめ知っている物件を何件か試してみたところ、驚きの正確性でした。
戸建住宅の査定も行うことができ、非常に便利なサイトです。
HowMAでは価格を幅ではなく、○○万円と1つの値として表示してくれます。「どのくらいで売却できるのか」の充分な目安になるでしょう。
(2)HOME’Sプライスマップ

2つ目は「HOME’Sプライスマップ」です。
こちらのサイトは会員登録も不要です。個人情報が洩れる可能性が低いため、安心して利用ができます。
<プライスマップの使い方>
HOME’Sプライスマップの売却シミュレーションも使い方は極めて簡単です。
なんとマンション名だけを入力すれば、とりあえず坪単価まで計算してくれます。さらに、対象の中古マンションをクリックすると、所在階と専有面積を入力するだけで査定額が出てきます。
特徴は、査定額が○○万円~○○万円という幅で表示されること。さらに、賃貸マンションとした場合の賃料も○○万円~○○万円と表示してくれます。単純に売却価格だけではなく、貸したらいくらかも検討できるので、とても便利です。
(3)IESHIL

3つ目は「IESHIL(イエシル)」です。IESHILは対象エリアが、東京・神奈川・千葉・埼玉の首都圏に限られます。トップ画面が全面動画だけであり、とても格好良いサイトです。
<イエシルの使い方>
使い方はマンション名を入力するだけですが、データの無いマンションは価格表示が出来ません。残念ながらデータ量は他のサイトに比べて少ないです。そのため、自分の中古マンションが査定できるとは限りません。
該当するマンションが無い場合は、駅名を入力すると、駅近隣のマンションの参考価格が幅で表示されます。
しかし、築年数や駅距離など条件の異なるマンションの値段が列挙されるため、売却価格の参考になるとは保証できません。このデータから自分の中古マンションの相場を推定するのは少し難しいでしょう。
(4)全国マンション価格まるわかりマップ

4つ目は「全国マンション価格まるわかりマップ」です。
こちらのサイトでは条件を細かく指定しようとすると、会員登録が必要となります。また一括査定サイトの「マンションナビ」が運営しているため、マンションナビへ誘導されます。
<まるわかりマップの使い方>
使い方は、郵便番号を入力すると近隣のマンションの売買事例が表示されます。
対象マンションと近隣マンションの金額が一度に分かるため便利です。対象マンションをクリックすると、とりあえずの金額が幅で表示されます。階数や方位などを指定できますが、その際は会員登録が必要となります。
査定額の他、賃料と表面利回りまで出てきます。そのため、収益物件の購入検討のサイトとしても利用価値があります。
売却以外の目的……たとえば、マンション経営などに興味がある方は利用しても良いかもしれません。
(5)at homeのマンション簡易評価

5つ目は「at homeのマンション簡易評価」となります。
こちらはアットホームのサイトの中の1つのサービスです。会員登録は一切不要となります。また、マンションだけではなく一戸建ても含めた不動産の情報がわかります。
<マンション簡易評価の使い方>
使い方はサイトの中の「不動産価格相場チェック」を利用します。
「マンションの簡易評価各相場価格情報を見る」をクリックし、都道府県、市区郡、沿線、駅、駅からの徒歩、築年数、専有面積を入力します。
価格は○○万円~○○万円と幅で出てきます。特定性が低いため、金額の幅はかなり広いです。近隣のいくつかのマンションデータも混ざって算出されるため、予想以上に高く出たり、低く出たりもします。正確性はそれほど高くはありません。
(6)大手6社が運営する「すまいValue」

最後にご紹介するサービスは、三井のリハウスなど大手不動産会社が運営する不動産一括査定サイト「すまいValue」。
具体的に売却を考えている方におすすめのサイトで、実際に複数の不動産会社から見積もり価格を出してもらえるサービスです。
<すまいValueの使い方>
使い方はサイト内に都道府県、市区町村を入力し「無料査定」ボタンを押します。2ページ目に不動産の種類やより詳しい住所、面積など物件の条件を入力。その後、いくつかの不動産会社から見積もり価格の連絡が入ります。
査定額を比較できるので、より具体的に売却を考えている方におすすめです。
また、大手不動産会社が運営しているだけあり、後でしつこく営業してくるような不動産会社は登録していません。安心して利用できます。

大手不動産会社と提携している「すまいvalue」は顧客リストを多く保有しているため売却のタイミングを逃さず、無料で査定や相談にものってくれますので賢く活用していきましょう。
まとめ:ネットでの自動査定は併用して使おう

以上、中古マンションを売却するときの相場を自動シミュレーションできる5つのサイトと使い方について見てきました。
サイトごとにそれぞれ特徴があるため、いくつか併用して使ってみても良いでしょう。
いずれも、これからマンションを売却しようか迷っている段階の方であれば、本格的な訪問査定を受ける前に、中古マンションの相場を把握することをお勧めします。
大まかな相場観は自動査定サイトで分かりますが、不動産は個別性がありますので最終的には個別性を加味して価格を算出するサイトも利用しましょう。
1例ですが弊社で売却が成立したマンションを自動査定してみたら、実際に取引した価格と自動査定の価格が1,000万円位ずれている物件もありました。
また、中古の物件は買取の方が、様々な面でお得になる場合もありますので、下記のサイトも是非利用してみて下さい。

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監修 鈴木 良紀
(株)ウィルゲイツ・インベストント勤務。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。宅地建物取引士・ビル経営管理士
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