既に不動産を仲介業者に依頼しているのに、なかなか不動産が売れない。そんな方に向けて、スピーディに売却できるようにするために「やるべきこと」と「やってはいけないこと」を解説します。

なかなか内見希望者が来ない、なかなか不動産が売れない……そんな悩みがある方には、とくに参考になるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

内見希望者が集まらないときの対策

家を案内する女性

家は一生の中で一番大きな買い物だと言われています。

実際に自分がこれから住む家を内見せずに購入することはまずないでしょう。不動産を売却したいのなら、内見希望者を増やすことが最初のステップとなります。

適切に広告が出されているか確認しよう

家を購入しようとしている人がまずチェックするのは広告です。ひと口に広告といってもポストに投函されるチラシからインターネット上の広告までさまざまなものがあります。

広告は仲介業者が行ってくれるものですが、任せきりにせずどのような広告を出しているのかのチェックを忘れずに行うようにしましょう。

チェックポイントは

  • 物件のアピールポイントがきちんと記載されているか
  • 家自体の魅力が伝わる写真が掲載されているか

この2つです。

間取りや駅からの距離などの基本情報に加えて、上記の2つを確認してください。

複数路線利用できることや、スーパーや学校まで近いこともたしかにアピールポイントです。しかし、広告に家自体の魅力が掲載されていないと、なかなか内見希望者は現れないものです。

デメリットの載せ方

たとえば、家の隅以外に柱がある物件は。そのまま見せてしまうと見栄えがよくありません。しかし、「ここに柱があるので、こんな家具の配置にしています」と紹介することで、デメリットがある物件もそこまで大きなデメリットに感じにくくなります。

自分の目でもレインズを確認!

また、売主から売却の依頼を受けて契約を結んだ不動産会社は、契約の種類によっては「レインズ」という不動産業界内共通の情報交換システムに登録することが義務づけられています。

詳しくは後述しますが、レインズに登録された自分の不動産の情報は、売主自身でも確認できます。仲介業者から登録の報告を受けたら、広告と同じように自分の目で確認するようにしましょう。

監修者から

不動産の最大の見込み客は、その不動産を購入して生活圏が変わらない「ご近所さん」です。つまり、立地的なメリットは仲介会社よりもよく知っています(恵比寿や渋谷など広域に流入の望める地域は除く)。

よって、広告には物件そのものの魅力を重点的に記載してもらいましょう。

購入検討エリア内の物件からこの物件に決める必然性が、広告に記載されているか。ここが最大のチェックポイントです。

仲介業者が「囲い込み」をしていないかチェックしよう

女性 物件へのアドバイス

家を売りたい人は、不動産を仲介業者に依頼して一般に売りに出します。一方、家を探している人は、仲介業者を介して家を紹介してもらい家を購入。つまり、通常の家の売買では、売主と買い手のそれぞれに仲介業者がついています。

3種類の契約:それぞれの違い

売主と仲介業者の間で「不動産の売却を依頼する」契約を、媒介契約と言います。

媒介契約には「一般媒介契約」、「専任媒介契約」、「専属専任媒介契約」の3種類があります、このうち「専任媒介契約」または「専属専任媒介契約」を結ぶと、売主側の仲介業者は1社に固定されます。一方、「一般媒介契約」は複数の業者と契約が可能です。

買い手は、さまざまなところに不動産を紹介してもらっても、最終的に購入を決めた不動産を紹介してくれた1つの仲介業者と契約を結びます。

つまり、売主と買い手それぞれに仲介業者がいるということは、それぞれに仲介手数料が発生していること。仲介業者は通常、不動産を売却する仲介も、購入希望者向けに物件を紹介する仲介も行っています。

売却を依頼された仲介業者は、なるべくなら「自社に来た購入希望者から不動産を購入してもらい、売主・買い手のどちらからも手数料を獲得したい」と考えるもの。そこで発生するのが「囲い込み」です。

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不動産が売れない理由は「囲い込み」かも

売却を依頼されている不動産がレインズに物件情報を掲載すると、他の不動産業者から「この物件は内見できますか?」と問い合わせが入ります。その際に「すでに申し込みが入っている」「契約交渉中」と虚偽の申告をし、自社の仲介から購入希望者が現れるまで時間稼ぎをすることを「囲い込み」と言います。

囲い込みをされたら、購入希望者が見つかるまで時間がかかります。また、売主が「なかなか買い手が見つからない」と考え、相場よりも安く売却してしまう問題も起こりやすいです。

レインズを活用して不動産屋をチェック

囲い込みの有無を調べるにはレインズを活用します。

物件情報がレインズに登録されると、不動産会社から売主に「登録証明書」が交付されます。登録証明書には売主専用のID・パスワードが記載されていますので、あなたの不動産情報がレインズにきちんと登録されているか確認してください。

悪質な業者だと、レインズにいったん登録した後で情報を削除したり、買主が見つかるまでレインズに登録しなかったりします。レインズへの登録状況を後から確認できるよう、必ず登録証明書はもらうようにしてください。

レインズを確認して「取引情報」が「公開中」となっていれば問題ありません。しかし、「書面による購入申し込みあり」や「売主都合で一時紹介停止中」となっている場合は、囲い込みをされている疑いが強いです。

逆に内見は十分にあるのに成約につながらないのなら、家のスペックではなく印象に問題があると言えます。

きちんと清掃が行き届いているか、初めて訪問した人が気になるような匂いがしていないか、モノが多すぎないかなどといったことをチェックしてください。もちろん不動産業者に成約に至らなかった理由を確認することも忘れずに。

不動産売却のためにやってはいけないこと

不動産営業マン

なかなか買い手がつかず、よかれと思っての行動が良い結果につながらないことは少なくありません。不動産売却をするにあたってやるべきではないことを確認しておきましょう。

リフォーム

少し古くなった家を少しでも良く見せようと思ってリフォームを行うことはおすすめできません。リフォームには当然費用がかかりますし、リフォームをしたからといってその費用分高い価格で売却できるとは限らないからです。リフォームをしたおかげで、手元に残るお金が少なくなれば本末転倒ですよね。

監修者から

個人で発注するリフォーム費用は、業者発注の1.4倍くらい高いです。コスト面のメリットはありません。また、信頼できるリフォーム会社に巡り合える確率は極端に低いです。

引っ越して空き家にする

「自分たちが住んでいるから買い手が見つからないのでは」と考える気持ちは分かります。しかし、引っ越して空き家にすることも費用面の理由では、おすすめできません。

とくに、家を売却して得た資金を新しい家の購入資金にしようとしている場合はなおさらです。一時的に賃貸マンションなどを借りるにしても、家賃や引っ越し費用がかかります。空き家は傷みが早くなりますので、定期的なメンテナンスに通う必要もあるでしょう。

実は、居住中の家は家具の配置を見て生活をイメージできたり、内見時に購入希望者と直接やり取りができたりといったメリットもあります。すぐに引っ越さなければならない理由がないのなら、居住したまま物件を売りに出すようにしてください。

監修者から

監修者から:記事の反面、販売を担当する仲介会社からすると空家のほうがいつでも案内出来る大きなメリットがあります。もしも、近隣にコストをかけずに一時的に住める実家などがあるのなら、空き家にしてなるべく内覧が容易にするのも売却のコツです。

家を取り壊して更地にする

「家が古いから」と、安易に取り壊して更地にすることは避けてください。解体費用の問題だけではありません。

更地にすると多くの方は「こんな狭い土地に建っていたのか」という印象を抱きます。これは裏を返せば更地の状態からは新しく家を建てて実際に暮らすイメージがわきづらいことを示しています。

また、外観はある程度そのままにして、内装や設備をリフォームして使いたいといった方も一定数いますので、家をむやみに取り壊す必要はないと考えてよいでしょう。

監修者から

ただし、建物の見た目があまりにも古く、劣化している場合は、かえって土地の印象まで悪くしてしまうので、分譲地がそうであるように土地をきれいに見せるほうが、うまく売却出来ることが多いです。

どちらが良いのか判断しかねるのであれば、不動産会社に相談することをお勧めします。

 

手を尽くしても買い手が見つからない場合は不動産買取を検討しよう

この記事では以下の内容を紹介しました。

家を売却する方法は、仲介業者に依頼する「不動産仲介」だけでなく、不動産の買取を行っている業者に直接買い取ってもらう「不動産買取」という方法もあります。

不動産買取は、そのままでは買い手が見つからないリフォームが必要な古い物件を売却する際には非常に有効な方法です。

不動産買取では、業者が買い取り、リフォームを行った上で一般に売りに出すので現在の家の状態があまり関係ありません。建物が古くてリフォームが必須である場合には、不動産買取を検討してみてください。

監修 鈴木 良紀
(株)ウィルゲイツ・インベストント勤務。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。宅地建物取引士・ビル経営管理士

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