憧れのマイホームは、一生に一度の買い物。そのためか、身の丈以上の高い買い物になってしまうことも多いようです。住宅ローンの返済が困難になると、後になってからマイホームの購入自体を後悔してしまうことも……。

「マイホームはどうやって選んだらローン地獄にならないのか?」「どこからが住宅ローンの借りすぎなのか?」と心配している人も多いでしょう。この記事では、住宅ローンを借りすぎないように、身の丈に合ったマイホームの購入方法を紹介します。

憧れのマイホーム購入が大きな後悔の元にならないように

住宅ローンの借りすぎからのローン地獄!そうならないためのマイホーム購入

マイホームは「欲しい」という気持ちを優先して選ぶよりも、「いくらなら無理なく返済できるのか」という家計目線で選択した方が無理なく返済でき、マイホーム購入を後悔することもありません。

自分の身の丈にあった買い物がいくらなのかを知ることで、マイホーム購入後もゆとりのある生活や老後を送ることができるようになります。

住宅ローンの借りすぎで後悔しないマイホーム購入

返済額は年収の2割程度が望ましい

マイホームの購入を後悔しないように、住宅を選ぶ前に予算を考えることが重要です。「毎月いくらなら無理なく返済することができるのか」という視点から、借入可能額、自己資金を加味して、住宅購入の予算を組みましょう。

無理なく住宅ローンを返済できる目安は、年収の2割程度。これは住宅ローンだけではなく、賃貸住宅でも同じです。借入でも賃貸でも、家賃構成費は収入の2割であればある程度の余裕をもって生活できると言われています。

年収500万円の人であれば住宅ローン年間返済額は100万円つまり毎月83,000円程度の住宅ローン返済に抑えたほうが良いでしょう。

銀行などの住宅ローンの審査基準では、実際の金利よりもかなり高めの審査金利に基づいて年間返済額を想定します。目安として……年収の35%~40%程度まで審査返済額として計算されることも。この計算方法で計算すると、実際は年収の20%から30%に収まることが多いです。

フラット35は固定金利のため、高めの審査金利ではなく、実際の金利で年間返済額を計算します。そのため、より多くの借り入れが可能です。

しかし、年収500万円の人が年収の35%もの住宅ローンを組んでしまったら、毎月のローンの返済額は145,000円程度。これでは生活は非常に苦しくなるでしょう。

無理なく返済していくために、「自分の年収なら、どのくらいの返済額が妥当なのか」をよく検討するようにしましょう。

返済可能額から借入額を逆算する

無理なく返済できる返済額が分かったら、最大借り入れ可能額を見てみましょう。

実際の金利は0.775%程度ですが、計算は「審査金利4%」、「審査金利からの年間返済額が年収の38%」が採用されます。そのため、年収500万円の人の民間銀行からの借入可能額は以下の通りです。

 最大借入額(民間銀行)

  • 25年ローンの場合:約3,000万円 月々返済110,000円 年収の26%
  • 30年ローンの場合:約3,300万円 月々返済 93,500円 年収の22%
  • 35年ローンの場合:約3,600万円   月々返済 81,500円  年収の20%

ここで算出された金額が無理なく借りられる金額です。フラット35はもっと借りることができますが、返済計画が厳しくなります。フラット35を利用する際も、上記 の借入額くらいに抑えたほうが良いでしょう。

借入可能額から身の丈にあった物件を選ぶ

借入可能額と手元に持っている頭金との合計金額で購入できる物件が、身の丈にあった物件です。

たとえば借入可能額2,500万円の人の場合、頭金を500万円用意できるのであれば、借入可能額2,500万円+頭金500万円=3,000万円の物件を購入できます。

会社員であれば若いうちから数年後の年収は想定できるので、仮に「5年後に住宅を購入する」という目標を立てたなら、5年後の想定年収から借入可能額を計算します。その後、足りない頭金を貯蓄すれば、より現実的なプランになるでしょう。

後悔しないために!住宅購入で付随する費用にも注意

住宅を購入すると、それに伴い付随する費用も頭に入れておかないと生活に苦労することになります。

住宅購入時

  • 不動産仲介料
  • 登記料
  • 印紙代
  • 火災保険料
  • 不動産取得税
  • 住宅ローン手数料

所有すると定期的にかかる費用

  • 固定資産税や都市計画税
  • 管理費(マンションの場合)
  • 修繕積立金(マンション)又は修繕費用(戸建てなど)

住宅購入によって返済金以外にも、ひと月あたり2万円程度の支出が発生すると考えておきましょう。その他にも引越代や、新居のカーテンなどが必要になってくる出費です。また、引っ越し業者が混むシーズンと閑散期とでは引越代の値段は数倍変わってきます。

住宅ローンの返済額が低くてもローンの長期化は後悔しがち

いくら無理なく返済することができると言っても、あまりに長期間の住宅ローンは後悔の元です。長期間のローンは定年退職後も返済が続いてしまいます。

もちろん、賃貸住宅に住んでいても家賃の支払いがあるでしょう。しかし、こだわりがなければ家賃を下げて引っ越す選択肢もあります

ハウスメーカーや不動産会社の広告で「家賃と同じ負担でマイホームが手に入る!月々〇〇円の返済」というキャッチフレーズを目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?

このような広告には要注意です。マイホームを購入する時には完済時の年齢もしっかりと考えてローンを組まないと、老後に後悔してしまいます。

完済時年齢に要注意

住宅ローンを組む時には、完済時の年齢が高齢になりすぎないような注意が必要です。

住宅ローンは完済時年齢80歳くらいまで認められています。しかし、年金収入の中からローンを返済していくのは大変な苦労です。

ハウスメーカーの広告でシミュレーションされている返済額は、大抵35年の最長期間でシミュレーションされています。

基本的には60歳の定年退職時には完済できるような返済計画を立てるようにして、老後になって住宅購入を後悔することがないようにしてください。終の棲家という考えのない賃貸の場合も、賃料を支払わなければなりませんが、家賃を下げて狭い部屋に引っ越すことも想定できます。

住宅ローンを退職金で支払う時の注意点

40代になってから住宅ローンを組む場合には、完済時年齢を60歳になるように借りるのは非常に難しくなります。

返済期間が短すぎるので、年間返済額が上がって、借入可能額が少なくなってしまうからです。

そこで、借入時の完済時年齢を高齢にしておき、退職金で一括返済する計画を立てる人もいるでしょう。しかし、退職金で一括返済する計画には以下の2つの不安点があります。

  • 退職金が予定通りに支給されない
  • 退職金全てを返済に使ってしまい老後資金がない

もしも、退職金で住宅ローンを完済する計画を立てるのなら、「自分の退職金はいくらになるのか」と会社に事前確認してください。

また、老後資金では2,000万円くらいは必要になります。退職金と貯蓄を合わせて2,000万円程度の貯蓄が残る計算をしてから、退職金で住宅ローンを完済する計画を立てましょう。

マイホームは年収の2割が返済額ならローン地獄にならない!

退職前にローン完済すれば後悔しない

マイホーム購入で後悔しないためのポイントは以下の通りです。

  • 年収の2割から3割程度を返済可能額として借入可能額を考える
  • 退職後の支払い考え、計画的に繰り上げ弁済なども考える
  • 退職金で完済する場合には老後資金が残るようにする

一生に一度の住宅購入が仇となって、自己破産に至ってしまう人も実在します。見栄を張らずに身の丈にあった住宅ローンを組むようにしてください。また、老後住宅ローンの返済に追われることがないような返済計画を立てましょう。

監修 鈴木 良紀
(株)ウィルゲイツ・インベストント勤務。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。

HP:https://www.willgi.co.jp/


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マンションを売却する前に必ず読みたい20ヶ条
手塚大輔
地方銀行に8年勤務し、住宅ローン・カードローン・フリーローンなど個人ローンの他、事業性融資・創業融資など幅広い業務を担当。ファイナンシャルプランナーの資格を有する、100件あまりのフリーローン、住宅ローン数十件、その他に投資信託・個人年金・国債販売も取り扱う。現在は、飲食店のオーナーを務める傍ら、金融ライターとして大手メディアに数多く寄稿。