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中古マンションの売却にあたって、どのくらいの期間待てばよいのかと考える方は多いでしょう。平均的な期間が分からなければ準備や対策もしづらいです。この記事では中古マンションを売りに出してから購入されるまでの平均期間や、なるべく早く売るためにできる工夫について解説しています。
マンションの売却には3か月はかかる
マンション売却には売りに出すまでの準備期間と、実際に売りに出す期間、売れてから引き渡しするまでの期間の3つに分けられます。実際に売りに出してから買い手が見つかるまでの期間は、不動産流通機構が運営する「レインズ」の発表したデータによると平均して3か月かかるとされています。不動産は売り出したタイミングでレインズに登録する義務があるので、この3か月という数字は実状に沿ったものといえます。
注意すべきなのは3か月というのはレインズに登録してからの日数である点。準備期間や成約してからの期間は含まれていません。そのため、マンションの売却をしようとした際には少なくとも前後1か月ずつ、合計で5か月はかかるものと考えておくとよいでしょう。
レインズ登録から成約に至るまでの日数
年度 |
中古マンション |
中古一戸建て |
土地 |
2018 |
79.4日 |
96.2日 |
85.0日 |
2019 |
82.4日 |
100.1日 |
91.5日 |
2020 |
87日 |
114.1日 |
116.6日 |
データによると近年では中古マンション・中古戸建てに関わらず成約に至るまでの日数が長期化する傾向にあります。その点もあらかじめ覚えておいてください。
マンションの売却期間を左右する2つの要素
それでは、売却期間は何が要因となって長くなるのか。これには大きく分けて2点があるとされています。
マンションの売却期間を左右する要素①:専有面積
中古マンションが購入される理由にはさまざまなものがありますが、広ければその分使い勝手がよくて、買い手がつきやすいわけではありません。たとえば子どもが独立したので今の家を売却して中古マンションに買い換えようとしている人であれば、あまりに広い家は持て余してしまいますし管理ができません。
マンションの専有面積にもニーズがある広さというものがあります。具体的には40~70㎡台の需要が高く、売却期間が短い傾向にあります。一方で、100㎡以上ではとなるような広い物件の場合は、首都圏の平均より約1ヶ月も長くなります。
マンションの売却期間を左右する要素②:最寄り駅からの距離
首都圏の場合は、公共交通機関を生活の足として利用する方が多いです。駅から遠くなれば売却期間は長くなりやすいです。
中古でも売却できる物件の3つの特徴
老朽化がすすんでいる物件は買い手が見つかりづらく売却しづらいです。それではどのような物件であれば売却しやすいのか、3つの特徴に分けて紹介していきます。
中古でも売却できる物件の特徴①:立地が良い
少子高齢化がすすむ日本においては、既に人口減少が始まっています。しかし東京23区をはじめとした都市部では現在でも人口が増えています。人口が多ければそれだけマンションを探している人も多くなりますので、立地が良ければ買い手は見つかりやすくなります。
中古でも売却できる物件の特徴②:リフォーム済み
築年数が経っている物件の買い手が見つかりにくい大きな要因は設備の劣化です。中古マンションといえども物件を購入しようとする人は、その場所での新生活をイメージしているわけですから、見るからに住みづらそうなマンションをあえて買いたいとは思わないでしょう。もちろんリフォームを前提で古いマンションを購入する方もいますが、住むのに問題がある状態から良いイメージはなかなかできないものです。
逆に言えば、古くても住みやすくリフォームやリノベーションがされている物件ならそのまま住もうとする購入希望者は現れやすいでしょう。リフォームすることで買い手は見つかりやすくなります。しかし、リフォームにかかる費用を売却価格でまかなえるかどうかは難しいところです。リフォーム前提で売却計画を立てるのではなく、あくまで手段の1つと考えるようにしてください。
記事にあるような要素と「価格」のバランスが重要です。どれだけ要素がよくても価格がマーケットに比して外れていれば、販売期間は長期化してしまいます。記事にある要素を金額に置き換えて、論理的に販売価格を設定する必要があるでしょう。
中古でも売却できる物件の特徴③:築浅でそのまま住める
リフォームを必要とせず、そのまま住めるような比較的新しい物件は買い手が見つかりやすいです。具体的には築15年ほどまでのきれいな物件で目立った傷みもない物件であるならば、比較的スムーズに買い手が見つかるはずです。
築年数が経っている古いマンションでも「不動産買取」なら売却できる
マンション売却をする際の方法としては大きく分けて「仲介」と「買取」の2つがあります。仲介とは不動産業者に仲介をしてもらって一般に売りに出す方法、買取とは不動産の買取を行っている業者に直接買い取ってもらう方法です。
傷みがあるような古い物件で新生活を始めようと思う人は少なく、買い手はなかなか見つかりません。しかしこれはあくまで仲介で一般に売り出した場合のことです。立地や築浅、リフォーム済といった「売れやすい物件の特徴」は、すべて仲介で売りに出した場合であり、不動産買取には当てはまりません。もちろんマンションの現況によって査定額は異なりますが、古い物件だからといって売却をあきらめたり、リフォームをして売り手がつきやすくしたりする必要はなくなります。
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不動産買取のメリット
不動産買取は買い取ったマンションを業者がリフォームして、新たに売りに出すというものですので、現状の引き渡しが可能です。不動産業者に直接買い取ってもらう不動産買取なら、不動産業者の査定した金額で購入してもらえます。
不動産買取の場合は複数の業者に査定してもらい、一番高値のところに売却すればよいので業者選びも簡単です。仲介であれば売却に至るまで何度も内覧に立ち会うことも珍しくありませんが、不動産買取の場合はそのような手間がなく売却までがスムーズだという特徴もあります。
不動産仲介の場合は、リフォームをすれば設備が新しくなって買い手がつきやすくなります。しかし、リフォーム費用をそのまま売却価格に上乗せできるわけではないので、古い物件でそのまま住めないようならむしろリフォームをせずに不動産買取をしてもらった方が手元に残るお金は多くなるでしょう。
買取を考慮するのなら専門の業者へ
買取を考えるのなら、買取専門の業者に一度相談してみましょう。おすすめは買取博士です。査定や手数料は無料ですし、買取してもらった後の物件への責任はなし。なるべく早く物件を現金化したい方にもおすすめです。
中古マンション売却のため期間:まとめ
この記事では以下の内容を紹介しました。
監修者:鈴木 良紀
経歴:東京理科大学卒業。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。保有資格:宅地建物取引士、ビル経営管理士、一級土木施工管理士、測量士補。執筆活動:投資僧