マンション売却に必要な期間、本当に3ヶ月間で売れる？

マンションの売却を考えているものの、どれくらいの期間で売れるのか気になっている方のために、マンションの売却に要する期間を不動産鑑定士が解説します。マンションは売ろうと思ってもすぐには売れません。ある程度期間がかかるものだと認識しておくことが、適正価格で売却できる第一歩と言えます。

売却までの期間！3カ月以内にマンションが売れれば大成功!?

「やっと売れた……」マンションの売却経験がある人からは、こんな感想をよく聞きます。そうです。マンションは「やっと」売れるのです。

マンションのような不動産は、今日売りに出して、明日すぐに売却できるものではありません。マンションの売却期間は一般的には3ヶ月程度と言われていますが、本当でしょうか？

この記事では、マンションの売却に要する期間について詳しく見ていきます。

短期間でマンションは売りにくい

マンションを含む不動産は、一般的に流動性・換金性の低い資産です。不動産市場は、株や投資信託のように常に売買できる市場ではありません。また、株式市場のように、毎日、株価が公表されているわけでもないため、自分のマンションの価値が一体いくらなのかも分からないというのが特徴です。

不動産は売買市場が開かれてはおらず、価格も分からない……。この売りにくさが、マンションの売却期間を長くしている原因の1つです。

短期間でマンションは買いにくい

このようなマンションの売りにくさは、買手の立場に立てば買いにくさでもあります。中古マンションの場合、新築マンションとは異なり、一斉に売り出しているわけではありませんし、自分が欲しいと思っているマンションも、いつ売りに出されるのかも分かりません。

しかも、階数やバルコニーの向きなど、欲しい条件のマンションが出てくるとは限りません。そのため、好きな時に好きな部屋を買えない性質を持つのが中古マンションです。

マンション売却はある程度の期間をみて

このようにマンションは、売手からすると売却しにくい、買手からすると購入しにくい性質を持ちます。そのため、売却期間も要しやすく……目安は約３ヶ月間。マンション売却には必要なステップがあり、このステップを踏んでいくだけでも時間がかかるのです。

マンション売却のステップ

※不動産業者と契約を交わす場合、専任媒介契約であれば契約期間が3か月とされている場合が多いです。

つまり、不動産業界では「3ヶ月がマンション売却に必要な期間の目安」と考えられているということ。マンションの売却は、そもそも期間がかかると認識を持つ必要があるでしょう。

マンション売却は急がないこと

「マンション売却には一定の期間がかかる」と認識していないと、焦って安く売ってしまうということにもなりかねません。不動産の売買において、焦って安く売ることを「売り急ぎ」と言います。

逆に、焦って高く買うことを「買い進み」と言います。売り急ぎや買い進みは、昔からある現象。一定の期間、市場に売り出すのが、昔からの不動産売却の基本です。

できるだけ短期間でマンションを売却するためには

では、どうしても早く売りたい場合はどうすれば良いのでしょうか？マンションを一日でも早く売却したい場合は、価格を安くすることが一番です。参考までに不動産の早期売却市場には「買取」があります。買取とは不動産会社に買い取ってもらうこと。不動産会社は買い取った物件をリノベーションしてリノベーションマンションとして売り出します。リノベーション費用や販売広告費は、買い取った不動産業者が負担。そのため、買取の相場は不動産売却の相場よりも3割ぐらい安いです。

しかし、部屋が片付いてなかろうが、そのままでは住めなかろうが即買取ってもらえるのがメリット。逆に言えば、売却にこだわると、相場よりも70～80％程度まで減額しても売れるまでに1ヶ月はかかります。買取を考えるのなら、買取専門の業者に一度相談してみましょう。おすすめは買取博士です。査定や手数料は無料ですし、買取してもらった後の物件への責任はなし。なるべく早く物件を現金化したい方にもおすすめです。

 

マンションの売却期間はご縁次第

一般的に、マンションの売却期間は3ヶ月程度と言われますが、これはあくまでも目安に過ぎません。1ヶ月で売れる場合もあれば、10ヶ月かかる場合もあります。

中古マンションの売却期間が短かった事例

買手にとっても中古マンションは買いにくい商品。売手と買手がいつマッチングするかも分かりません。中古マンションの売却期間は、あくまでも売手と買手の「縁」で決まります。

中古マンション売却価格の設定は重要

ただし、売り出してから6ヶ月以上も売れない場合は、やはり価格設定に問題がある可能性があります。不動産業者が査定で出した価格を鵜呑みにして売り出すのは危険です。なぜなら、買手はあなた以上にマンションの価格や相場を熟知しているからです。

その理由をご説明します。中古マンションの場合、近隣住民が「いずれあのマンションに引っ越したい」というニーズで購入するケースが多いです。物件名指定でなくても、少なくとも土地勘のある方が探していることが多いです。

特定のマンションを狙っている買手は、常日頃からマンションの売物件をチェックしています。最近はパソコンの前に座らなくてもスマートフォンで価格を検索できるため、昔よりも買手はさらに手軽に価格情報を知ることができるようになってきました。

中古マンションの買い手は売り手以上に相場を熟知している

買手は売手であるあなた以上に、マンションの価格を熟知しています。中古マンションを買うために、かなり以前から資金計画を練っている人も多く、「あのマンションはだいたい、いくらくらい」と相場を知っているケースも少なくありません。

つまり、あなたの物件の相場価格を知っていて、価格設定が高すぎるために問合せや内見がなく、売却までの期間が伸びている可能性がある、ということになります。

マンション売却のベストタイミングは2〜３月

売却期間が長い場合は、売却タイミングを外してしまっている可能性が有ります。住宅市場が最も動くのは3月です。4月からの転勤や入学、入社に備えて、引越を機に中古マンションを購入します。中古マンション市場が最も動くのは2～3月にかけてです。

また、逆に8月は極端に中古マンションの成約件数が減ることを覚えておきましょう。

首都圏の中古マンション成約件数

たとえば、住宅市場が一段落してしまった4月以降に売り出すと、通常よりも売れにくくなる可能性が高まります。次に住宅市場が動くのは9〜10月のため、下手をすると10月まで売れないケースも考えられますね。

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マンションの売り時を見極める4つのポイント

この記事では以下の内容を紹介しました。

マンションの売却は、相場通りの価格設定でも「売却までにある程度の期間を要する」と認識しておいてください。最低でも3ヵ月を要することは覚悟しておきましょう。

マンションの売却期間を左右するのは、適正な値段と適正な売り出し時期です。とくに売出価格には要注意。仲介業者の査定を鵜呑みにせず、周辺の類似物件などを調べてから売り出すようにしてください。

マンション売却の査定額を見極める

マンションなどの居住用不動産の査定には、主に「取引事例比較法」が用いられます。過去の不動産取引の成約価格をベースに、公示価格やエリア内で売り出し中の物件との比較、不動産取引のトレンドなどを加味して査定します。

ただ、査定する会社によっては強みが異なり、査定金額にも数百万円の差が出ることも。ひとまずは、５社ぐらいに査定を依頼して、取引相場を把握しておくのが良いでしょう。一斉査定の依頼できるサイトもあるので、こういったサービスの利用も検討してみてください。サイトの所定フォームに物件情報などを入力して送信するだけで、複数の業者へ査定依頼が発信されます。利用は無料なので、お気軽に利用してみてください。

おすすめ査定サイト１・すまいバリュー

集客力が高く、すでに獲得している購入希望者の「顧客名簿」が豊富にあります。保有する顧客の中からも候補者を探してくれるので、早期売却につながります。

おすすめ査定サイト2．HOME’S

大手から地元密着の中小不動産会社が2,800社登録しているライフルホームズが運営するHOME’Sもおすすめ。査定をお願いする会社を選ぶ際に、会社の特徴や雰囲気までわかるのがいいですね。