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不動産の売却に関わることは、長い人生の中で多くはないでしょう。未経験であるがゆえに、いざ売却となった時にわからないだけでなく損をする事もあります。そのようなミスをしないためにも、今回はこれからマンション売却をする方が知っておくべきマンション売却の流れとポイントについてお伝えします。
トラブルなく、自分の希望する売却価格で取引をすることを目標に
売却さえできればいいと簡単に考え、急いで取引を進めない
「新しいマンションの候補も決まったので一日でも早く売ろう。」、「マンションを売って引っ越したいからすぐに適当な仲介会社に連絡しよう。」と考えて何の準備もせずに売却しようと考えていませんか?
しかし、そのような考えでは、取引がスムーズにいかない、安く売却してしまう、手元に残るお金が予想外に少ない・・・といった結果を招く原因にもなります。
そうならないためには、マンション売却についての流れで欠かせない知識を知る必要があります。
マンション売却の流れで見落としてはいけない3つのポイント
初めての売却では多くの人が陥るミスがある
マンションの売却価格は物件にもよりますが、1,000万円台~5,000万円台の価格帯が取引価格として多いでしょう。おそらく、サラリーマンなどの給与所得者が売却する財産として最も高額であると思います。
このような、普段とはかけ離れた数字を扱うケースでは当人が冷静さを失い、金銭面や契約内容などを慎重に考えることができないことがあります。
そうならないためには、マンション売却の流れで見落としてはいけないこと、慎重に考えるべき項目について事前に把握しておかなければ、実際の取引で損をすることもありますのでこれから3つの注意点をお伝えします。
ポイント1 – 金融機関に売却の話をして快く承諾してもらう
マンションを売却する場合には、影響を与える家族や連帯保証人である親などに話をすると思います。しかし、他にも密接な関係にある相手である金融機関の存在があります。
ほとんどの方が住宅ローンを組んでいて、売却時点で残債務があると思います。売却によって債権を回収することが可能かという点は金融機関が絶対に確認をすべき項目ですので、売却を決めた場合に最初にすべき事は金融機関に売却の話をする事です。
中には「契約が決まってから言えばよい。」と思う方もおられるでしょうが、避けるべきでしょう。
その理由ですが、金融機関からすると売却が決まった後で報告されると、「抵当権者を無視して話を進めるとは常識的に考えても問題がある。」、「何かお金に問題があるのではないか?」というような印象を与えますし、マンション住み替えや将来的な融資申し込みなどの取引にとってマイナス要素となることはおわかり頂けるでしょう。
そのような、自分にとって損をする行動を取るよりも、最初に売却の話をして快く承諾してもらう流れの方が正しい選択です。
すぐに仲介会社に行きたいという気持ちもわかりますが、まずは焦らずに金融機関に行きましょう。
ポイント2 – 自分の考えを尊重してくれる仲介会社を選び、見積もりを作成してもらう
金融機関と話した後の流れは、仲介会社を選ぶことです。この時、何の根拠もなく依頼する会社を選んではいけません。複数の会社と話をして、自分の考えを尊重してくれる仲介会社を選ぶべきです。マンション売却をする場合、売却価格、売却時期、売却後の引っ越し期間など、自分なりの考えがあると思います。
あなたの考えを考慮してくれない仲介会社だと、契約の途中で買い主との条件面で折り合いが付かなくなったり、勝手に値引きを確約したりと売却の流れが悪くなり契約が決まりにくくなります。
そうならないためには、しっかりとあなたの考えを尊重してアドバイスしてくれる仲介会社を選ぶとよいでしょう。
さらに、マンションを売却したとしても売却価格が全て手元に入る訳ではありません。仲介手数料、印紙代、司法書士手数料、ローン残債、繰上返済手数料などの諸経費がかかりますので、見積もりを作成してもらい売却価格を決めるという流れが手堅いやり方です。
ポイント3 – 契約を決める前に、最終的な費用の計算をして必要書類を用意
不動産取引は売り主の要望が100%満たされる取引というよりも売り主、買い主が歩み寄って契約内容を決める取引です。そのような取引の性質上、契約に至る過程で売却価格やローン金利などが変わる事もあります。そうなると、売却依頼時に計算した費用面と比較すると大きく変わるケースもありますので、再度計算する必要があります。
特に、売却価格が低くなるとローン残債を支払うとほとんど手元にお金が残らず、仲介手数料を自分の貯蓄から支払う状況となることも考えられます。
面倒と思わずに、費用面についてもう一度見直してください。そして、再計算後の数字が問題なければ、契約時に必要な書類などの用意に入ります。
具体的には、
- 身分証明書
- 実印
- 印鑑証明書
- 登記済み権利証又は登記識別情報
- 住民票
- 固定資産税評価証書、固定資産税納税通知書
- マンションの管理規約など
- その他書類
がマンション売却に必要な書類となります。
まとめ:マンション売却の流れで肝心な部分は時間をかける
売却に関係する人達と円満に取引を進める
最後にもう一度、マンション売却の流れをまとめてみましょう。
- 金融機関に話して売却への理解をもらい、将来的な融資面を不利にしない
- 仲介会社は時間をかけて自分の考えを尊重してくれる会社を探す。そして、費用面についての見積もりを作成してもらう
- 契約を決める前に、最終的な費用面の再計算をして、必要書類をそろえる
このような流れでマンションを売却すれば、予想外のミスや損をすることもないでしょう。
人生において数少ない取引である不動産の売却は知識がないためにミスも多いです。今回の内容を是非実践してマンション売却を成功させましょう。