中古不動産の売買時には、仲介手数料がかかります。仲介手数料は100万円を超えるケースもあり、不動産を売買する時の諸費用の中では最も高額になるでしょう。

そこでこの記事では、不動産売買にかかる仲介手数料について、仲介手数料率や仲介手数料に関する注意点・知っておくべきことなどを解説していきます。

これから不動産売買をする人は、ぜひ確認しておいてください。

■仲介手数料は料率が決まっている

仲介手数料は以下のように、売買金額によって料率が決まっています。

売買価格

仲介手数料率(税抜き)

200万円未満

売買金額×5%

200万円超~400万円以下

売買金額×4%+2万円

400万円超

売買金額×3%+6万円

まずは、上記の仲介手数料率を頭に入れておきましょう。なお、仲介手数料率は売主・買主ともに同じです。また、仲介手数料に関しては以下の注意点があるので、その点について詳しく解説します。

  • 消費税がかかる
  • (上記表は)不動産会社が請求可能な金額の上限である
  • 2018年に法改正があった

消費税がかかる

1つ目の注意点は、仲介手数料には消費税がかかる点です。たとえば、不動産を2,400万円(税無し)で売買した時は、消費税込みで以下の金額になります。

(2,400万円×3%+6万円)+消費税10%=85.8万円

仲介手数料は100万円を超えるケースもあるため、消費税が10%かかる点を忘れないようにしましょう。

不動産会社が請求可能な金額の上限である

2つ目の注意点は、上述した仲介手数料は「不動産会社が売主・買主に請求して良い上限」という点です。

つまり、前項で例に挙げた2,400万円の不動産売買であれば、不動産会社は売主・買主にそれぞれ85.8万円を「上限」として請求して良いということです。

言い換えると、仲介手数料は上述した利率「以下」でも良いというわけです。ただし、多くの不動産会社は仲介手数料の利率を上限いっぱいにしているので、その点は認識しておきましょう。

仲介手数料の値引きに関しては後述します。

○2018年の法改正

3つ目の注意点は、2018年の法改正によって空き家売却時の仲介手数料が変更になったこと。

変更した内容は、空き家売却時の価格が400万円以下の場合は、最大で仲介手数料を18万円まで請求できる……つまり、仲介手数料額が引き上げられました

ただし、このルールは売主だけに適用されます。以下より、金額変更の実例と法改正の背景を解説していきます。

◎金額変更の実例

従来、400万円以下の不動産を売買する時の仲介手数料は、先ほど解説したように以下の利率でした。

売買価格

仲介手数料率(税抜き)

200万円未満

売買金額×5%

200万円超~400万円以下

売買金額×4%+2万円

たとえば、売買金額が300万円であれば、仲介手数料の上限は14万円(税別)です。

しかし、空き家を売買する時に限りルールが変わったので、不動産会社は売主に対して最大で18万円請求することが可能となりました。とはいえ、18万円請求して良いのは現地調査費用などの実費が発生した時のみであり、事前に売主と合意しておく必要があります。

◎法改正の背景

このように、法改正によって売主が支払う仲介手数料は高くなる可能性があります。では、なぜ法改正されたかというと、空き家が増えていることが社会問題になっているから。

空き家は古い民家が多いので、売買金額は安価になりやすいです。そのため、空き家の売買案件を取り扱わない不動産会社も多く、それがまた空き家を増やす問題となっていました。このような背景から、仲介手数料の上限を引き上げることで、空き家売却を積極的に行うよう促したというわけです。

この章で、仲介手数料の利率や注意点が分かったと思います。

仲介手数料について知っておくべきこと

続いて、仲介手数料について知っておくべき以下の3つのポイントについて解説します。

  • 仲介手数料の支払いタイミング
  • 仲介手数料を値引くときの注意点
  • 仲介手数料はローンを組めるのか?

仲介手数料の支払いタイミング

仲介手数料の支払いタイミングは、契約時に半金・引き渡し時に半金が基本となります。これは売主も買主も同じです。

売主は買主から契約時に手付金を預かります。その受領した手付金の中から仲介料の半金を支払うケースが多いです。つまり、手持ち金額を減らさずに支払うことができます。

一方、買主は契約時に仲介手数料の半金が必要なので、そのお金は準備しておくようにしましょう。

仲介手数料を値引くときの注意点

繰り返しになりますが、上述した仲介手数料率は「不動産会社が売主・買主に請求して良い上限」です。そのため、仲介手数料を値引くことは可能ですが、その際は以下の点に注意しましょう。

  • 媒介契約を結ぶ前に交渉する
  • 無理な値引きはデメリットが大きい

◎媒介契約を結ぶ前に交渉する

仲介手数料を値引くなら、媒介契約を結ぶ前に交渉しましょう。なぜなら、媒介契約書に仲介手数料の利率を記載するため、媒介契約後に交渉はできないからです。

監修者から:

確かに契約後に交渉は約定後なので法的には厳しいですが、出来る場合もあります。それよりも販売活動前に仲介会社のインセンティブである仲介料を値引くと、担当者のやる気に関わるので、慎重に行った方が良いでしょう。

最後の最後、物件が決まるか否かの瀬戸際で指値が入った時、仲介料を値引くから指値を受けてほしいなどの打診もあります。

◎無理な値引きはデメリットが大きい

仲介手数料を無理に値引くのはデメリットが大きいです。というのも、不動産の仲介を担当してくれる営業担当者の中で、自分の物件の優先順位が下がる可能性があるからです。

不動産会社の営業担当者は複数の物件を担当しています。そのため、内見の予定が重なれば、優先順位が高い物件から案内します。

仲介手数料の値引きをすると、営業担当者が「報酬が低いから優先順位を下げよう」となる可能性があるのです。優先順位が下がれば、売却スピードが落ちる可能性もあるでしょう。そのため、無理な仲介手数料の値引き交渉はおすすめできません。

仲介手数料はローンを組めるのか?

仲介手数料はローンを組むことも可能です。ただし、買主は低金利の「諸費用ローン」を組めますが、売主は高金利のフリーローンを組むことになります。

買主が組める諸費用ローンは住宅ローンと同じ金利です。変動金利なら0.5%を切ることもあるでしょう。一方、フリーローンは住宅ローンより金利が高く、3%以上になるケースが多いです。

とくに売主が仲介手数料をローンで支払う時は、金利に注意してください。

まとめ

このように、仲介手数料は料率が決まっており、空き家売却時はルールが変わる点には注意が必要です。また、仲介手数料には消費税がかかる点、無理な値引き交渉はデメリットが大きい点も知っておきましょう。

仲介手数料は、不動産売買時に支払う最も高額な諸費用になりやすいため、上述した点をしっかり理解して売買に臨むことが重要です。

監修 鈴木 良紀
(株)ウィルゲイツ・インベストント勤務。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。

HP:https://www.willgi.co.jp/


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