中古マンション購入のための:諸費用完全シミュレーション

0
843
家

「中古マンション購入ってどんな費用が掛かる?」「マンション代金だけじゃないの?」そのような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。中古マンション購入では、マンション代金だけでなくさまざまな費用が発生します。それらの費用を把握していないと、思わぬ高額な出費に予算が足りないということもあり得るのです。

中古マンション購入では、どの費用・どのタイミング・いくら位掛かるのかを理解しておくことが重要です。この記事では、中古マンション購入に掛かる諸費用について、内訳や具体的なシミュレーションまで分かりやすく解説します。

中古マンションの諸費用

マンション

中古マンションの諸費用とは、物件購入代金以外に掛かる費用のことを言います。中古マンションを購入する場合、支払わなければならないのはマンション代金だけではありません。不動産会社への仲介手数料や登記費用など、さまざまな費用が発生するものです。

高額なマンション取引では、それらの費用も高額になるケースがあります。諸費用込みでどれくらいかかるのかを理解したうえで、予算の計画を立てることが重要なのです。

諸費用の内訳と目安

カップル

中古マンションを購入する際に発生する諸費用には、大きく分けると「税金関連費用」と「住宅ローン関連費用」「その他諸費用」があります。中古マンションの状態によって異なりますが、一般的には物件価格の5%~10%が掛かるのが目安でしょう。例えば、5,000万円の中古マンションを購入する際は、諸費用として500万円ほどがかかります。

そのため、中古マンションを購入するには5,500万円の予算を目安にしておくことが必要なのです。ただし、諸費用は原則的に住宅ローンの借入金額に含められません。自己資金で準備する必要があることに注意しましょう。ここでは、諸費用の内訳と3,000万円で物件を購入する場合の目安額について紹介していきます。

税金関連

税金関係の諸費用には、次のようなものがあります。

  • 印紙税
  • 不動産取得税
  • 登録免許税(司法書士報酬)
  • 固定資産税分担金

印紙税

印紙税とは、売買契約書に貼付して納める印紙税のことをいいます。売買契約書に記載されている契約金額に応じて納税額が異なります。3,000万円の契約金額の場合は、1万円となります。

一般的に、売買契約書の印紙税は売主が負担するケースが多いものです。しかし、売買契約書を2通作成しそれぞれが保管する場合は、売主・買主それぞれが負担します。ただし、原本以外をコピーで保管する場合は、印紙税は不要です。印紙税を売主・買主どちらが負担するのかはトラブルに発展するケースも多いので、あらかじめどちらの負担かしっかり話し合っておく必要があります。

不動産取得税

不動産取得税とは、不動産取得に対して課税される税金です。取得した翌年に一度だけ課税され、条件を満たせば軽減措置を適用できる場合もあります。不動産取得税は、固定資産税評価額によって税額が異なり、次の式で求められます。

不動産取得税=課税標準額×3%(住宅の場合)

課税標準額は、固定資産税納税通知書で確認できます。

関連記事

登録免許税(司法書士報酬)

登録免許税とは、不動産を取得し名義を変更する場合に必要となる費用のことです。不動産の名義を変更するには、法務局に登録している登記の変更が必要となり、このことを所有権移転登記と呼びます。税金とありますが、実質的な手続き費用というイメージで良いでしょう。所有権移転登記に掛かる費用が次のとおりです。

所有権移転登記費用=固定資産税評価額×0.2%(建物)+固定資産税評価額×0.15%(土地:令和5年3月31日までの間に登記を受ける場合)

マンションは基本的に、土地と建物がセットとなっているのでそれぞれの固定資産税評価額に税率をかけて算出します。また、専門的な手続きとなるため司法書士に依頼することが一般的です。そのため、司法書士への報酬も必要となります。司法書士への報酬の目安は5万円~10万円ほどでしょう。

監修者から

司法書士の手数料は1登記につき3万円から5万円程度です。登記は所有権移転と住宅ローンの抵当権設定の2登記する方が多いので10万円ほど見ておけば大丈夫でしょう。これはあくまで手数料なので登録免許税などは別にかかりますが、登記費用として司法書士に一括でお支払いしますので、支払いの時は高く感じるかもしれませんが、ほとんどが税金なので仕方ない費用になります。

ちなみに、中古マンションを住宅ローンで購入する場合は、抵当権設定の登記も必要となります。抵当権設定登記の手数料は次のとおりです。

抵当権設定登記費用:住宅ローン借入額×0.4%

3,000万円の住宅ローンを組む場合は、12万円が必要になります。条件によっては、軽減措置を適用できるので確認するとよいでしょう。また、こちらも司法書士への依頼となるため、別途司法書士費用として5万円~10万円ほど必要です。所有権移転登記と抵当権設定登記は買主負担となります。売却に伴い売主が抵当権を抹消する場合の費用は、売主側の負担となるのが一般的です。

固定資産税分担金

不動産に掛かる税金として、固定資産税があります。固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者に対して納税義務が発生するものです。たとえ、1月2日売却した場合でも納税義務は売主が負います。しかし、それでは売主の負担が大きいため、物件の所有期間に応じ日割りで案分した額を売主・買主で負担するのが一般的です。

例えば、6月1日に購入した場合、

売主:1月1日から5月31日までの固定資産税

買主:6月1日から12月31日までの固定資産税

ただし、固定資産税の按分の基準日は地域や不動産会社により異なります。最終的には売主と買主の合意で案分が決まるので、事前にしっかり話し合っておくようにしましょう。

住宅ローン関連

住宅 不動産

住宅ローンに関する諸費用には次のようなものがあります。

  • 印紙税
  • 住宅ローン手数料
  • 火災保険料
  • 印紙税

売買契約書同様に、住宅ローンの契約書類にも印紙税の納税が必要です。金額は、売買契約書と同じように契約書に記載された金額に応じて異なります。3,000万円の住宅ローンの場合は、2万円が印紙税として必要になるでしょう。

住宅ローン手数料

住宅ローンを組む際に必要となる手数料のことを言います。金融機関により異なりますが、一般的には2万円~5万円ほどかかるでしょう。

火災保険料

住宅ローンを組むには、火災保険への加入が必須となります。そのため、火災保険料の費用も必要です。補償内容や保険会社によって費用が異なりますが、一般的には10年契約一括払いで15万円ほど必要になるでしょう。ただし、地震保険を付帯する場合や、災害リスクの高い地域の場合など保険料が高額になることもあるので注意が必要です。

その他諸費用

住宅ローン

その他の諸費用としては、仲介手数料が必要です。仲介手数料とは、不動産会社に支払う報酬のことを言います。仲介手数料の上限は法律により定められており、次の式で算出できます。仲介手数料=購入代金×3%+6万円+消費税(購入代金400万円以上の場合)。よって、3,000万円の中古マンション購入の場合は次のとおりです。

3,000万円×3%+6万円=96万円(税抜き)

この金額は、あくまで上限であり、それ以下に設定することも可能です。しかし、ほとんどの不動産会社は上限金額ギリギリで設定しているのが一般的でしょう。仲介手数料は、売買契約時に半額・決済日に残額を支払う場合が多いものです。ただし、不動産会社により異なるのであらかじめ確認しておきましょう。

【シミュレーション】3,000万円のマンションを購入するときの諸費用

女性 パソコン

ここでは、3,000万円の中古マンションを購入する際の諸費用についてシミュレーションしていきます。

  • 中古マンション3,000万円(建物評価額2,000万円/土地評価額1,000万円)
  • 6月1日に購入(固定資産税按分基準日1月1日/固定資産税)

 

内訳

費用

支払いタイミング

税金関連

印紙税(売買契約書)

2万円

売買契約時

不動産取得税

120万円

翌年の納税通知書で納税

所有権移転登記費用

21万円

決済時

抵当権設定登記費用

12万円

決済時

司法書士依頼料

5万円~10万円

決済時

固定資産税清算代金

17.3万円

決済時

住宅ローン関連

印紙税(住宅ローン契約書)

2万円

住宅ローン契約時

住宅ローン手数料

2万円~5万円

住宅ローン契約時

火災保険料

15万円

保険会社により異なる

その他

不動産会社への仲介手数料

96万円

売買契約時・決済時

3,000万円の中古マンションを購入する場合、上記のような諸費用が発生し、合計で280万円ほどかかります。また、中古マンションをリフォームする場合などリフォーム代金も必要になり、諸費用はより高額になるでしょう。中古マンションにはさまざまな費用が発生し、その額も高額になります。必要なタイミングに準備できるように、不動産会社に確認しながら用意しておくようにしましょう。

関連記事

中古マンション購入にかかる諸費用:まとめ

不動産

中古マンション購入に掛かる諸費用についてお伝えしました。

中古マンション購入では、マンション代金だけでなく印紙税や不動産会社への手数料など多くの諸費用が発生します。それらの費用は住宅ローンで賄えないので、自己資金で用意する必要があるのです。スムーズに購入するためには、諸費用のタイミングや額を把握したうえで、予算計画を立てることが重要になります。この記事を参考に、諸費用の内訳や費用を理解し、必要なタイミングでしっかり用意できるように計画し、理想のマンションを手に入れられるようにしましょう。

監修者:鈴木 良紀

監修 鈴木

経歴:東京理科大学卒業。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。保有資格:宅地建物取引士、ビル経営管理士、一級土木施工管理士、測量士補。執筆活動:投資僧