ホーム 住宅ローン 不動産査定書から知る物件の価値:見るべき箇所と入手方法

不動産査定書から知る物件の価値:見るべき箇所と入手方法

0
不動産査定書から知る物件の価値:見るべき箇所と入手方法

目次

不動産会社に査定依頼を出すと不動産査定書を受け取ることができますが、不動産査定書を見る際にはどのように見るとよいのでしょうか。

本記事では、不動産査定書について入手方法や見方、査定額を上げる方法などご紹介していきます。

不動産査定書とは?どこで入手できるの?

疑問 女性

不動産の売却を検討するとき、最初に不動産会社に査定を依頼するのが一般的です。

不動産会社に査定依頼をすると、物件について査定してもらうことができますが、そのとき不動産会社から提示を受けるのが不動産査定書です。

不動産査定書には不動産の査定額やその根拠が書かれています。

不動産査定書は全ての不動産会社から提示してもらえるわけではない

古いマンション

不動産査定書は不動産会社に査定を依頼すると受け取ることができますが、全ての不動産会社から貰えるわけではありません。

査定額について口頭でのみ伝えるようなケースもあります

とはいえ、やはり不動産の査定額について、不動産査定書があった方が納得感が高くなりやすいでしょう。

できれば、査定前に査定書を作成して貰えるかかどうか確認しておくことをおすすめします。

不動産査定を依頼するなら「住まいバリュー」など一括査定がおすすめ

不動産会社に査定を依頼すると査定額の提示を受けることができますが、同じプロとはいえ不動産会社により査定額が異なるのが一般的です。

これは、不動産会社によって参照するデータが違っていたり、それぞれ得意分野が異なったりすることが理由です。

このため、基本的には複数の不動産会社に査定依頼を出して比較することをおすすめします。

その際、「住まいバリュー」などの一括査定サイトを利用すると物件の情報を入力するだけで複数の不動産会社に査定依頼を出せて便利です。

併せて、査定依頼時に不動産査定書の提出をお願いするようにするとよいでしょう。

査定書の見方

笑顔 女性

不動産会社から提示を受ける査定書の記載内容に具体的な決まりがあるわけではありませんが、概ね以下のような内容が書かれているのが一般的です。

  • 査定額
  • 査定額の根拠
  • 参考にした事例に関する情報

特に査定額の根拠が納得のいくものかどうかや、どのような事例(類似物件)を参考にしているか確認するとよいでしょう。

また、複数の不動産会社の査定書でこれらを見比べることをおすすめします。

なお、査定額はチャレンジ価格、適正価格、ボトム価格の3つが記載されていることがあります。

関連記事

売却期限に応じた価格設定

不動産の価格は相場より高く設定すれば売却するのに時間がかかりやすく、また相場より安く価格設定すれば早く売却しやすくなります。

いつまでに売却したいか、売却期限に応じた価格設定をする必要があることから、3つの価格が記載されるのです。

中には1つしか査定額が書かれていないこともありますが、その場合は作成者にヒアリングするとよいでしょう。

なお、不動産会社によっては媒介契約を得るために敢えて相場より高い査定額を提示するケースがあります。

売主としてもできるだけ高い価格で売却できた方が嬉しいため、こうした不動産会社を選びやすいものです。しかし、査定額はあくまでも査定額であり、理由もなく査定額だけ高い不動産会社を選んでしまうと結局売却できないという結果に終わりやすいです

これを防ぐためにも、複数の不動産会社の査定書をしっかり比較して、より納得できる根拠や事例が書かれている不動産会社と媒介契約を結ぶようにするとよいでしょう。

高く査定してもらうコツ

スタッフ

先述の通り、不動産会社の中には不当に高い査定額を提示してとりあえず媒介契約を結ぼうとする会社もありますが、そうしたケースを除けば、プロの不動産会社が高く査定した物件は高く売却できる可能性が高いといえるでしょう。

ここでは、少しでも不動産会社に高く査定してもらうためのコツをご紹介します。

  • 部屋をきれいにしておく
  • 補修できる箇所は補修しておく
  • 複数の不動産会社に査定依頼を出す

それぞれについて見ていきましょう。

部屋をきれいにしておく

まずはできる範囲で部屋をきれいにしておきましょう。

実際の内覧時にも第一印象は非常に重要で、同じ物件でもきれいに掃除されているかどうかで成約率が大きく変わります。

この段階でハウスクリーニングまで実施する必要はありませんが、しっかり掃除しておくことをおすすめします。

補修できる箇所は補修しておく

マンション

クロスが破けていたり、水回りが故障していたりするようなケースでは、出来る範囲で補修しておくとよいでしょう。

こちらについてもこの段階で業者を呼んでまで補修する必要はありませんが、補修できるところは補修しておくと印象がよくなりやすいです。

複数の不動産会社に査定依頼を出す

複数の不動産会社に査定依頼を出すことも査定額のアップに役立つことがあります。

不動産会社にはそれぞれ得意分野や得意エリアがあり、不動産会社と物件の相性がよければより高い査定額の提示を受けやすいです。

しかし、こうした得意分野や得意エリアについて、不動産売却の経験の少ない方が知る機会は少ないでしょう。

一方で、複数の不動産会社に査定依頼を出しておけば、そうした不動産会社を見つけやすくなります。

先述の通り、根拠なく高い査定額をつけるようなこともある点には注意しなければなりませんが、査定額が高く、かつ根拠もしっかりしているようであればおすすめの不動産会社だといえるでしょう。

査定書取得後の流れ

女性 物件へのアドバイス

不動産会社に査定依頼を出して不動産査定書を受け取った後は、媒介契約を結ぶ不動産会社を選ぶことになります。

その際、媒介契約の種類によっては複数の不動産会社に依頼することもできますが、1社に絞らないといけないケースもあります。

具体的には、一般媒介契約の場合は複数社と契約できますが、専任媒介契約や専属専任媒介契約では1社としか契約できません。

後者の場合、1社としか契約できないというデメリットはありますが、不動産会社に積極的に取り組んで貰いやすいという特徴があります。

それぞれのメリット・デメリットを押さえたうえでどちらの契約にするか総合的に判断するとよいでしょう。

関連記事

査定依頼後、媒介契約を断る方法

査定依頼後、不動産査定書を受け取ったからといって必ず媒介契約を結ばないといけないということはありません。

この段階で媒介契約を結ばなければ特に報酬を支払う必要もありません。

不動産会社も仕事なので、契約してもらおうと積極的に電話をかけてくるケースもあるかと思いますが、断る際には「他の業者に決めました。ありがとうございました」と伝えれば問題ないでしょう。

まとめ

女性 街中

不動産査定書についてお伝えしました。

不動産売却を検討されている方の多くは不動産査定を利用するでしょう。その際、不動産会社から不動産査定書は貰っておくことをおすすめします。

不動産査定書があった方が他の不動産会社と査定額の比較をしやすいからです。

一括査定サイトを活用するなどして複数の不動産会社から不動産査定書を受け取ったら、内容を比較して自分の不動産のフェアバリューを確認しておくとよいでしょう。

監修者から

査定依頼する会社をやみくも多くするお客様がいます。一括査定サイトを3つ利用すると依頼する会社は10社を超えてしまいます。

また、自分で査定する会社を選択できる査定サイトでは、不動産会社は何社に依頼したか管理画面から見れますが、「15社に査定依頼」等ですが、競合が多いと折角査定しても無駄になる確率が高くなるので担当者の真剣度が変わってきます。

一括査定サイトでは1つ、多くても2つ、選択式であれば3社くらいに依頼するのが最も良いアドバイスをもらえます。

 

監修者:鈴木 良紀

監修 鈴木

経歴:東京理科大学卒業。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。保有資格:宅地建物取引士、ビル経営管理士、一級土木施工管理士、測量士補。執筆活動:投資僧