住宅ローン返済中に転勤が決まった時にやるべきこと

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室内

会社員や公務員などの職業をされていて住宅ローン返済中に転勤が決まった方へ。転勤が決まったらまずやることは選択肢の洗い出し。そして関係者から話を聞くことです。具体的な話の内容について説明しましたので参考にして下さい。

住宅ローン返済中の転勤でも慌てないこと

男性

まずは関係者と『話』をする

  • 急に転勤が決まったけれど住宅ローンはどうすれば?
  • 銀行とはどんな話をすれば?
  • 単身赴任や家族帯同の差で住宅ローンに影響は?
  • 一体どんな選択肢があるのだろう?

いろいろと悩みや疑問があると思います。転勤が決まったら、まずは関係各所や関係者から『話』を聞くと良いでしょう。会社、銀行、税務署、不動産会社、そしてご家族など。 それぞれどのような『話』をすれば良いのか。個別の『話』について具体例を挙げてご説明致します。

関係各所と関係者から『話』を聞きましょう

マンションの部屋

ローン返済中の転勤・会社との『話』

転勤に関する規定や慣習は会社ごとに様々です。知っているようで知らない規定も意外とあるものなので、会社から詳しく話を聞くと良いでしょう。

例えば、転勤が決まった場合、単身か家族帯同かを選べる場合があります。逆に、選べずにすでに会社側で単身か家族帯同するのかの指定がなされている場合もあります。さらに、指定されていた場合であっても、事情説明や申請などを行うことで単身か家族帯同かを選べる場合もあります。住宅手当についても規定などは様々あるようです。基本的には転勤先の住まいに対して支給されるものです。

しかし、住宅ローンなどを抱えているといった事情によっては、手当など待遇が手厚くなる会社もあるようです。もちろん、全く待遇の変わらない、所定の手当てしかつかない会社もあるでしょう。単身赴任だったものを申請などによって家族帯同にした場合、単身者向け物件の住宅手当しかつかないということもあるようです。このような内容に応じて、住宅ローンのあるマイホームをどのように扱うか、選択できる道を模索することになります。

ローン返済中の転勤・銀行との『話』

不動産業者 女性

転勤の場合は住宅ローンが関係してきます。意外かも知れませんが、実は銀行との話が最も重要と言えます。銀行など金融機関の融資担当者からしっかりと話を聞きましょう。住宅ローンは、ローン契約者が自己居住用の不動産の購入のための融資です。ローン契約者が転勤のため転居した場合には、融資条件の変更となります。無断で転居したことが発覚すれば契約違反として一括返済を要求される恐れもあります。

しかし、一般的な転勤ではさすがにそのようなことは起こらないでしょう。現在は、単身赴任であれば銀行へ相談の上、届出などの書面を提出すれば一括返済などということはあり得ません。

しかし、家族帯同となると家族全員がマイホームからいなくなるために、住宅ローンの自己居住という要件を満たさなくなります。住宅ローンから他の金利などの高いローンへ借り替えなければならなくなるという恐れも単身赴任か家族帯同かについては銀行の対応によっても左右されることになります。

ローン返済中の転勤・不動産会社との『話』

転勤に伴い買い替えや賃貸に出すといった可能性を検討する上では、事前に不動産会社からいろいろと話を聞いておくことをお勧めします。買い替えの場合の売却価格や賃貸に出す場合の家賃相場などの査定額はとても重要になります。思ったよりも高く売れない・貸せないという場合、残債(ざんさい)という住宅ローンの残高や銀行ごとの規定によっては、売却や賃貸を諦めなければならないケースもあります。

また、買い替えの場合では売却と購入のどちらを専攻するべきか、あるいはそのタイミングなどについて、不動産会社とはよく打ち合わせをする必要もあります。賃貸に出す場合に注意したいのは、普通賃貸借と定期賃貸借のどちらを選択するかです。転勤から戻っていざ住もうとしても、賃貸入居者を退去させられずに困惑するというケースも珍しくありません。定期賃貸借契約であれば契約期間の満了をもって退去になりますが、そういった要素から普通賃貸借より低めの家賃設定となることが多いです。

ローン返済中の転勤・税務署との『話』

住宅ローンはその性質から減税など税制面で手厚く優遇されています。しかし、転勤などにより転居することになれば、優遇を受けることができなくなる場合もあります。自宅のある地域を管轄する税務署からよく話を聞いておくと良いでしょう。銀行や不動産会社でも住宅に関する減税制度について説明をしてくれます。

しかし、税金に関しては専門とは言えません。このため、税務署との見解や解釈の差から減税などが適用されないケースもあります。例えば「住宅ローン特別控除」は、単身赴任の場合は適用されますが、一概に単身赴任ならOKというわけでもありません。海外への単身赴任の場合には住宅ローン特別控除が適用外となることもあります。

また、国内転勤でも家族帯同の場合などは適用から外れる場合があります。個別の状況や内容次第では上記のような例示とは異なる判定となることもあります。必ず税務署または税理士などへ相談することをお勧めします。

ローン返済中の転勤・家族との『話』

落ち着いた部屋

転勤によって生活は大きく変わります。子どもの通学や進学、配偶者の仕事、地域とのつながりなど。家族一人一人、意見や考え方は意外と違うものです。転勤や住宅ローンのことなどをきっかけにライフプランをしっかり構築するのも良いでしょう。また、育児世帯では、お子さんの影響も加味すべきでしょう。各家庭の教育方針にもよりますが、子どもの小さいうちに大きく人間関係の変わる転校をさせるかどうか。

あるいはどのタイミングで転校されるのかということもポイントになります。最初は単身赴任しておき、1~2年後の子どもの進学や就職や独立などのタイミングで、後から家族が転居していくという選択肢もあります。家族間の事柄だけではなく金銭面も考えなければいけません。前述の住宅ローンや税金といった要素により家計へ影響を及ぼすこともあります。家族全体としてどのように向き合っていくのか、しっかりと話し合うことをお勧めします。

全ての『話』を総括して判断する

前述のように住宅ローン返済中の転勤は意外と煩雑です。しかし難しいことではありません。関係各所やご家族からしっかりと『話』を聞いて理解すること。その上で、ご自身の転勤ではどのようなプランが適しているか判断をすることになります。まずは選択肢を洗い出して、全て揃えてから吟味することになるでしょう。

状況や内容次第では売却と購入を同時期に行う「買い替え」や、人に貸して家賃収入を得る「賃貸経営」という選択になることもあります。

買い替えでは売却と購入のどちらが先行するかによって、転居の準備やスケジュール管理に違いがありますし、つなぎ融資など新たなローンが必要になる場合もあります・ 人に貸す場合などは、転勤をきっかけにして大家業(貸室賃貸業)という個人事業を営むことになるのです。賃貸入居者に対する義務も発生しますので、安易な気持ちで臨むことはできないでしょう。

住宅ローン返済中の転勤の大きなポイント3つ

  1. 単身か家族帯同か。
  2. 自宅の扱い(売却or賃貸or空室)
  3. 金銭面(残債や減税)

なお、例外的に「空室」のままにするという選択肢もあります。短期間の赴任期間後に自宅のあるエリアへ戻って来るという場合。赴任先が自宅から通えなくはないが毎日通勤するには辛いという場合に平日は賃貸住宅で生活し、週末は自宅で過ごすという場合。こういった場合には空室という選択肢も有効です。

転勤中に利用できる空室管理サービスを提供している会社もあります。まずは選択肢を広く持ちましょう。そのためには、繰り返しになりますが関係各所やご家族から話をよく聞くこと。それが住宅ローン返済中に転勤が決まった時にまずやるべきことです。

住宅ローン返済中に転勤が決まっても慌てない

住宅 不動産

『話』を聞くことで適切な判断を下すことが可能です

この記事では以下の内容を紹介しました。

会社・銀行・税務署・不動産会社・家族という5者との『話』。 これはとても大切です。しかし、転勤が決まるとどうしても慌ててしまうことから、5者のうちどれかが見落とされてしまうことも少なくありません。税金面などは意外な落とし穴になる恐れも。それぞれは別個の話ではあるのですが、それぞれ少しずつリンクしています。大きなポイントとして挙げた3点を心の片隅に置いていただき、それぞれ『話』を聞いてみることをお勧めします。どのような判断をするにしてもこれらの『話』は有益な判断材料となるでしょう。

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