突然、親のマンションを相続したらどうしますか?

相続してからは忙しい

相続、遺産

相続の手続きをしなければいけないと思っていても、どこに相談をしていいのかわからなかったり、先延ばしにされている方も多いのではないでしょうか。

高齢化や社会経済の変化などに伴い、2018年7月6日に相続法の見直しがされ、これまでとは大きく変わってきています。相続後の流れとやるべき事、改正法のポイントなどもじっくりとみていきましょう。

相続後にやるべき事はたくさんあります

カレンダー

相続が発生したら悲しんでばかりはいられません。一般的な内容だけでも、以下のようなやるべき事が山積みです。

  • 公共料金などの変更や解約
  • 免許証やパスポートなどの返納、解約
  • 葬儀や埋葬にかかった費用について、公的保険への支給の申請(申請をしないと2年で時効)
  • 入院して高額な医療費がかかった場合に、高額医療費の払い戻し
  • 団信や生命保険金などの受領(請求の手続きが必要です)など

相続の基本的な流れ

相続

相続は3ヶ月以内にやらなければならない事が多いのですが全体の流れを把握することが大切です。相続を放棄する場合などには3ヶ月以内に結論を出さなければならず、その前に遺言書の確認、相続人の特定など、短期間にすべきことがありますので、必要書類や優先順位を考えながら進めていきましょう。

3ヶ月以内

  • 遺言書の確認
  • 相続人の特定
  • 相続財産の調査
  • 相続放棄と限定承認
  • 相続財産の評価  

遺言書の確認は、まずは自宅を探します。公正証書遺言は公証役場へ、自筆証書遺言は法務局へ確認します。相続人の調査では、戸籍謄本を取得する事で相続人を確認します。

4ヶ月以内

  • 故人の所得税の準確定申告

故人に変わって相続人が、準確定申告をします。原則として相続人全員の署名が必要です。

10ヶ月以内

  • 遺産分割協議
  • 相続税の計算
  • 相続税の申告・納付
  • 相続の名義変更手続き

遺産分割協議は遺言書がない場合には、相続人全員で話し合って分割方法を決めます。

相続に関する法律はどう変わった?

1.立替えずに預貯金を引き出せる:2019年7月施行

税務署、税金

相続に関する法律は1980年に改正があり、それから40年ぶりに大きく改正されました。これまでとは大きく変更になり、それぞれに施行日が異なっていますのでいつから施行されるのかなど、注意が必要です。

改正のポイントをみていきましょう。最大のポイントは故人の銀行口座からの引き出しについてです。

これまでは相続が判明すると金融機関によっては口座が凍結され、現金の引き出しなどができない事がありました。現金を引き出しをしたり口座の解約をするためには相続人全員の同意が必要で、遺産分割が終わるまでは生活費や葬儀費用などの支払いがあったとしても、これが相続人の負担となっていました。

改正法→相続人ならば遺産分割が終わる前でも一定の預貯金が引き出せる

亡くなった後にも入院費用や税金、お通夜やお葬式などの支払いやなどがあります。これを相続人が立替えていましたが、一定の範囲内(遺留分の範囲内で1金融機関150万円まで)で、立替えなくてもお金を引き出せるようになりました。

2.遺留分の制度見直しで不動産を共有しなくてもいい:2019年7月施行

売買、土地、登記

法律で決められた最低限もらえる相続財産の事を遺留分と言いますが、財産が不動産の場合にマンションなどを複数の相続人で共有しなければならないなど、共有持分間でのトラブルが多くありました。

改正法→遺留分を金銭で支払う事になったので金銭で請求ができる

財産が不動産の場合に、不動産の共有をしなくても良くなりました。そのかわり、金銭での請求ができます。

3.配偶者は家に居住できる:2020年4月施行

不動産と預貯金などの財産がある場合、配偶者が家を相続するとその分金融資産を取得できなくなり生活費の確保が難しくなる事があります。

改正法→家の所有権を相続しなくても配偶者居住権で居住ができる

不動産と金融資産、住む場所と生活費の両方が確保しやすくなりました。

4.贈与等の優遇措置:2019年7月施行

自宅を生前贈与された時(婚姻期間20年以上)に遺産の先渡しと見なさ、贈与されていたとしても遺産分割の対象になっていました。

改正法→生前贈与は遺産の先渡しとはされなくなりました。

婚姻期間が20年以上の夫婦間では自宅を生前贈与された場合、遺産分割の対象外となり遺産分割をした場合よりも多くの財産が取得できるようになりました。

5.相続人以外にも相続権が:2019年7月施行

相続人以外が介護をしていた場合に、遺言書がない場合には相続財産をもらう事が出来ませんでした。子供の配偶者などが無償で介護や看病などをしていたとしても相続権はありませんでした。

改正法→無償で義理の親の介護などをしたら、相続人に金銭を請求できる

これまで相続権がなかった方でも、無償で介護や看護をした人が報われるようになりました

6.自筆証書遺言方式の緩和:2019年1月施行

自筆遺言証書は、全文を手書きしなければならず作成者には負担がかかっていました。

改正法→パソコンで財産目録を作成したり、通帳の写しを添付できる

これまで全文を手書きしていたのが、負担が軽くなりました。

このように、社会の変化に対応するために、相続法に関するルールが見直されています。

マンションを相続し、相続の名義変更の手続きが終了するまでには、さまざまなトラブルなどでスムーズに進まない事があると思いますが、少しでもご参考になれると幸いです。

相続税を軽減する特例で相続税の納税がなくなる?

税法はプロでも難しいと言われていますが、相続した財産のうち、基礎控除額を超えた場合に相続税がかかります。控除や特例などを使う事で、実際には相続税がかからないこともあります。

相続税を軽減できる基礎控除や特例などは、専門家でないとわかりにくいと思います。特に、不動産やマンションの売却をする場合は相続税関係、譲渡所得関係で大きな金額が節税できる事もあります。

相続は速やかに

マンションを相続したら節税を考えてみる

マンションを相続したけれど家族や親戚などに相談ができない方など、相続が発生してから3ヶ月以内に手続きが必要なものもありますし、相続の手続きが遅れてしまうと不利益を受ける事もあります。

売却に強い不動産会社、相続を専門に扱っている不動産会社、士業との連携がよい不動産会社などへの、相談がしやすい体制を整えておく事をおすすめします。

ご家族を亡くされた不安が少しでも解消され、1日も早く心から安らげるようなお手伝いができれば幸いです。

参考資料(法務省 相続に関するルールの変更)  


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マンション売却を考えているものの、何から始めて良いのか分からない方へ
マンション売却の査定をする前に

マンションの売却は一生に一回あるかないかの事です。非常に大きな金額になりますので「なるべく高く早く売りたい」という方は多いと思います。

そのために一番大切な事は「査定」で売却を依頼する不動産会社を見極める事です。ここからはその査定をする前に必ず読んでおいて頂きたいマンション売却20ヶ条をお話します。

マンションを売却する前に必ず読みたい20ヶ条
真木幸子
不動産業界での経験が長く「賃貸」」「売買」「管理」に携わり、宅地建物取引士やその他の様々な資格で得た豊富な知識と業界における実務を、わかりやすく多くの人に伝えたいとフリーライターに転向。趣味のフラワーアレンジメントはマンションエントランスでも人気。