マンションの売却は大きなお金が絡む問題なので、慎重に進めることが大切です。とはいえ、マンションを売るのは初めてという方も多く、どのような点に気を付ければいいか分からない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、マンションを売る前にやるべきことや知っておくべきことについてお伝えしていきます。

売却期間について考えておくべきこと

マンション

マンションの売却は適切な価格設定ができていないと販売期間が長期に渡って売却できなくなってしまうこともあります。

マンションを売る時は、あらかじめ売却期間について想定しておくことが大切です。

まずはマンションの相場を調べよう

マンションは基本的に相場より安ければ早期での売却を実現しやすいです。

これは、居住用としてだけでなく、投資用としても需要があるからということが理由として挙げられるでしょう。このため、まずは自分で相場を把握しておくことが大切だといえます。

相場を知るためには、やはり査定してもらうのが一番。今は一括で複数の不動産業者に査定してもらえるサービスもあります。

とくにおすすめはすまいValueです。大手不動産6社からの査定を一括で申し込めます。もちろん査定は無料です。

住まいバリュー

早く売却したいのであれば相場よりやや安めの価格設定がおすすめ

相場を把握したら、希望する売却期間に応じて売却価格を決めましょう。

  • 早く売却したいのであれば相場よりやや安めの価格に設定する
  • 希望価格が相場より高めの場合は時間がかかる可能性が高い

上記通り、売却に期限があったり、できるだけ早く売却したかったりする場合にはやや安めの価格設定をすることをおすすめします。

監修者から:昨今はネットでマンションを探している人が急増しているので、検索に引っ掛かるような価格設定も見逃せません。たとえば、3,580万円と3,480万円では「3,500万円以下」で検索した時に表示されるか否か差が出ます。

逆に3,480万円と3,380万円では両方表示されます。よって安く価格を設定する場合もネットでの表示を意識して行うと良いでしょう。

マンションを売る期限がある場合は買取もおすすめ

上記は仲介による売却を前提としていますが、売却に期限があるようなケースでは買取による売却もおすすめです。

買取の場合、新しくきれいな物件に限っては、購入後に買主が手を入れる必要もないので相場より2~3割程度安くなるのが一般的ですが、条件がまとまればすぐにマンションを売却できます。このように、マンションの売却期間については売却価格が重要なポイントです。

売却価格について考えておくべきこと

見積もり、査定

売却価格について、仮に希望の売却価格がある場合でも、相場とかけ離れた額を設定するとそもそも売却できなくなってしまいます。高めに設定するにしても、相場よりやや高めくらいの価格を想定しておくようにしましょう。

なお、相場より高めの価格で売りに出すと購入希望者が現れない可能性もあります。この場合、どのタイミングで値下げを検討するか、あらかじめ考えておくことも大切です。たとえば、3カ月経った段階で値下げするなど決めておくと良いでしょう。

マンションは長く売れ残っていると、それだけで「売れ残り物件」といった印象がついてしまい、さらに売れにくくなってしまう可能性があります。長期間売りに出していることが原因で、売却価格が安くなってしまう可能性があるのです。

監修者から:チャレンジ価格から相場価格への価格変更のタイミングは、1カ月から2ヶ月程度がおススメです。3ヶ月経過すると物件を探している人が一度は目にしていることが多く『ずっと売れてない物件』という印象を持たれてしまいます。また、その間に他の適正価格の物件を購入されてしまい、見込み客を逃してしまうからです。

マンションを売る時、買取と仲介どっちがいい?

悩む女性

不動産の売却方法として一般的な仲介以外に買取という方法があることをお伝えしましたが、マンションの売却を進めるにあたり、買取と仲介のどちらを選ぶのが良いのでしょうか。ここでは、いくつかのケースに分けて解説していきたいと思います。

売却に期限があるケース

まず、売却に期限があるケースです。この場合、仲介で売りに出すとなると相場より安い価格で売りに出す必要があるでしょう。売却できない場合には、期限近くで思い切った値下げを検討しなければならないかもしれません。もちろん、それでも売却できるなら良いのですが、早期での売却が難しいようなケースでは最初から買取を選んだほうがお得になる可能性があります

立地や物件の経年劣化の状態、管理状況などを見て、仲介でも早期売却を目指せそうなら仲介、難しそうであれば買取を選ぶことをおすすめします。なお、不動産会社によっては一定期間仲介で売却した後、買主が現れない場合に買い取ってくれる買取保証といった制度を用意している場合もあります。

売りたい部屋が汚いケース

次に部屋が汚いケースです。自分で掃除してきれいになる程度であればよいですが、プロの手が必要となるとハウスクリーニング費用など捻出する必要があります。また、壁紙やフローリングの色が落ちているといった場合には張替えも検討しなければならないでしょう。仲介の場合、こうした費用は売主が負担しなければなりません。

一方、買取の場合は不動産会社は買取後にリノベーションして再販するため、売主が負担する必要はありません。このため、部屋が汚い場合には、仲介よりも買取の方が高値で買い取ってくれるが可能性が高いといえます。

監修者から:たとえば自動車で考えても、塗装が剥げて、シートが破れていて、ブレーキの利きが悪くなっていて、異音がする自動車を一般のお客様に売却するのは困難でしょう。それと同様にマンションも経年劣化して手を入れないければならない時期に来ているマンションを一般のお客様に売却するのは、非常に困難です。よって自動車の場合がそうであるように製品化出来るプロの業者に買い取ってもらうほうが良いのです。

リフォーム費用は売却価格に上乗せできない?

仲介による売却の場合、売主による負担でリフォームを実施しても、その分だけ売却価格を高くできるのであれば問題ないといえるでしょう。しかし、リフォームを実施してもその分売却価格を高くできないことが多くなっています。

そもそも、中古マンションの買主の中には、購入後に自分でリフォームやリノベーションしたいと思っている方もおり、その方は購入時にはできるだけ安く購入したいと思っているものです。もちろん、全てのマンションがそうというわけではありませんが、リフォーム費用を売却価格に上乗せすることは難しいと思っていたほうが良いでしょう。

監修者から:信頼のおけるリフォーム業者と出会える確率もそれほど高くなく、間取りなどを考えるには、工事の知識を有する人ではなくマンションを販売してお客様の声を直に聞いてきた不動産営業の知識が必要です。よって工事業者、不動産営業マンなどを探してチームで取り組まなければ「売れる部屋」を作ることは出来ません。

更にエンドの発注ではリフォーム代金は買取業者が発注するよりも1.3倍から1.5倍になるため、自らのリフォームは苦労する割に実入りは少ないものです。

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売りたいマンションの築年数が古いケース

売却するマンションの築年数が古い場合には買取のほうがおすすめです。築年数が古いマンションでリフォームやリノベ―ジョンなど実施していない場合、設備などが老朽化している可能性が高く、売却後に売主が契約不適合責任を負わなければならない可能性が高くなります。

契約不適合責任とは、売買契約の内容に記載されていないのにも関わらず売却したマンションに不具合が生じるなど、契約内容と契約の対象物に相違がある場合に売主が補修や損害賠償などの責任を負わなくてはならないというものです。

なお、契約不適合責任は、以前は瑕疵担保責任という名前だったものが2020年の民法改正で変更となったものです。細かな部分で違いはあるものの、おおよそ同じ内容だと考えて良いでしょう。

監修者から:築年数の古いマンションは経年劣化から売却後に不具合が出るリスクが高くなります。売り切りでその後のクレームなどを受けたくない方は、買取がおススメです.

買取の場合は契約不適合責任免責

契約不適合責任は、通常は「契約不適合があることを知った時から1年」の間責任を追及できることになっています。しかし、これでは売却してから10年後に買主が契約不適合について知ったケースにも適用される可能性があり、いつまでも安心できません。このため、不動産の売買契約では「引渡しから1年」などと特約を定めるのが一般的です。

この特約について、買取の場合は買主がプロということもあり「契約不適合責任免責」とするのが一般的となっています。

築年数が古いマンションの場合、個人の方が相手だと契約不適合責任を追及される可能性が高くなってしまいますが、買取の場合は免責できるというわけです。

個人の方だと築年数が古いとそれだけで購入を断念することも多いのに対し、プロであれば築年数が古くても活用する方法を知っているという点も買取を選ぶメリットだといえるでしょう。

監修者から:瑕疵担保責任と同様に、築年数の古いマンションは経年劣化から売却後に不具合が出るリスクが高くなります。売り切りでその後のクレーム等は受けたくない方は買取がおススメです。

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まとめ:マンションを売る前に……

マンション内で手を広げる女性

マンションを売る前にやるべきことや知っておくべきこととして、売却期間や売却価格についてお伝えすると共に、売却と買取どちらがよいのかについてご紹介しました。

仲介と買取にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、状況によっては買取の方がメリットが多くなることも多いです。状況に応じて、どちらの売却方法がよいのか、適切に判断できる様本記事の内容を参考になさってください。

監修者から:仲介と買取の分岐点は「そのままの状態でマンション購入検討者が住みたい部屋!」と思えるか否かです。きれいで築年数の浅い物件、あるいは数年前にリフォームした物件などは購入後に手を入れずに住めるので仲介が良いでしょう。逆に購入後手直しが必要となる物件は、購入検討者が敬遠しがちですので、買取をおススメします。

監修 鈴木 良紀
(株)ウィルゲイツ・インベストント勤務。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。宅地建物取引士・ビル経営管理士鈴木が監修した他の記事はこちら

地方銀行にてリテール業務に2年間従事後、不動産会社にて6年間新築住宅や不動産売買、土地仕入れに携わる。それらの経験を活かし、金融に強い不動産ライターとして記事を執筆。宅建士/2級FP技能士(AFP)/相続管理士。