実家が空き家になったら

家は誰も住んでいなくても費用が掛かります

相続、家、地方、郊外

地元のご両親が亡くなるなどして田舎の実家を相続し、持ち家が空き家になってしまっているという方が増えています。空き家は放置すると活用できずもったいないというだけでなく、さまざまな費用がかかってしまいます。

本記事では、相続した実家が空き家になってしまってどうするか分からないと悩みを抱えている方に向けて、空き家を放置するとどうなるのかといったことや、実家をどのように管理・活用していけばよいのかなどお伝えしていきたいと思います。

なお、相続以外にも離婚や結婚などを理由に実家が空き家になってしまうこともあります。

本記事では、相続を前提としてお伝えしていきますが、いずれの場合でも基本的には同じだと考えて問題ありません。

放置するとどうなる?

空家、相続、売却

空き家を放置すると、活用できずもったいないというだけでなく、周辺地域へ悪影響を及ぼすと言った問題や固定資産税の問題が生じます。

以下、空き家を放置すると発生する問題について見ていきたいと思います。

空き家は適切に管理しないと周辺に悪影響を及ぼす

空き家になった家は定期的にメンテナンスしないと草が生えたり、建物が老朽化したりして、周辺地域に悪影響を及ぼします。具体的には、以下のようなことが考えられるでしょう。

  • 草や老朽化した建物による景観の悪化
  • 害獣の棲み処になることによる悪臭
  • 不法投棄による景観の悪化や悪臭治安の悪化
  • 上記のようなことを理由とした周辺地域のイメージ悪化

特に夏は草の生えるスピードが早く、2~3カ月放置するだけで人の背丈ほどの草に成長することもあります。

また、人の住まなくなった家は傷みが早く、少なくとも数カ月に1回は空き家を訪れ、空気の入れ替えや排水の確認などすることが求められます。遠くにあれば交通費もかさみます。 

空き家を所有するだけで固定資産税がかかる

また、不動産は所有するだけで固定資産税がかかります。

これは空き家であっても同じことです。 なお、固定資産税の課税は通常登記を元に行われます。所有者が亡くなり、遺産分割協議の結果相続人が決まっても、相続人に相続登記(被相続人から相続人に所有権を移すこと)の義務はありません。

このため、固定資産税の課税が誰になされるのか分からない状態になることが多いという問題がありました。 こうした問題に対し、「相続が決まったら、登記とは別に市区町村に相続人を届け出ること」が決められました。

今後、相続登記が義務化するか、登記人ではなく使用者に対して課税できるようにする可能性もあります。

固定資産税が6倍になる

また、2015年に定められた空き家対策特別措置法により、「特定空き家等」に指定されることで固定資産税における住宅用地の特例を受けられなくなりました。 

住宅用地の特例とは、土地の上に居住用建物が建っている場合、課税額が最大6分の1になる特例のことです。空き家は先述の通り、放置されることで周辺地域にさまざまな問題を及ぼします。

しかし、空き家を解体すると上記住宅用地の特例の適用を受けられなくなることから、空き家の解体が進まないという側面がありました。

これに対し、空き家対策特別措置法で特定空き家に指定されると、空き家が建っているのにも関わらず住宅用地の特例を受けられなくなります。 実家を相続して空き家になってしまっているという方は、適切な管理を行っておらず、周辺地域に悪影響を及ぼす可能性があると判断されると特定空き家に指定される可能性があります。 

管理ができず、将来的にも活用する見込みがないのであれば早い段階で売却してしまうことを考えるべきだといえるでしょう。

実家が空き家になったときに取るべき方法

管理する

リフォーム前、空き家、築年数

相続した実家が空き家になってしまった場合、取るべき方法としては以下の3つがあります。

  • 管理する
  • 活用する
  • 売却する

それぞれについて見ていきましょう。

まず、管理する場合です。将来的に都心を離れて実家に戻るといったことを考えている場合は定期的に訪問してメンテナンスする必要があるでしょう。空き家は傷みが早いのでできれば1月~2月に1回は片付けや掃除などメンテナンスのために足を運ぶことをおすすめします。

 とはいえ、住んでいるところと実家が離れているようなケースではそう頻繁に橋を運ぶこともできないはずです。そうした場合には、空き家をメンテナンスしてくれるサービスもあるため、そうしたサービスを利用することを考えるとよいでしょう。

依頼する内容にもよりますが、月に5,000円~10,000円程度で依頼できるはずです。

活用する

賃貸に出す

相続した実家を賃貸に出すなど家賃収入を得てビジネスとして活用する方法も考えられます。借り手を見つけることができれば、収入を得ることができますし、入居者が住みながら管理してくれるため、管理にかける手間や費用等が不要になります。

実家が地方の郊外にあるようなケースでは、中々借り手が見つからないことも多いですが、需要があるのであれば無料で公民館として提供するといったことも考えるとよいでしょう。 

収入はなくとも、誰かが管理してくれることで管理の手間や費用が不要になりますし、地域貢献にもつながります。

その他、需要が見込めるのであれば建物を解体して戸建て賃貸・賃貸アパート・マンションを建てる他、老人ホームの建設や太陽光発電所にするといった方法も考えられます。 

とはいえ、これらの方法は大きな元手が必要であるというデメリットがあります。

複数の業者に見積もりを取るなどして十分に計算した上で実施するかどうかを決めることをおすすめします。

売却する

田舎

将来的に利用する予定もなく、活用も難しいということであれば売却を検討するとよいでしょう。

ただし、実家が地方の郊外にあるといったケースでは、空き家を売却しようとしてもよい査定額もつかず、買い手がいないということも少なくありません。

以下で、一般的な売却以外の方法による売却も交えながらいくつかの方法をご紹介していきます。

自治体に譲渡する

まずは自治体に譲渡するという方法です。 とはいえ、自治体が何らかの用途による利用を検討している場合以外は、譲渡を受け入れてくれることは少ないです。ダメで元々、といった程度に相談してみるとよいでしょう。

空き家バンクを活用する

自治体によっては、空き家バンクといって空き家を探している人を対象としたサービスを提供していることがあります。

不動産会社は、不動産を売却して得られる仲介手数料を目的に売買を引き受けますが、価格のつきにくい空き家の売買には積極的になってくれないことが少なくありません

こうしたサービスを自治体が提供しているのであれば、まずは登録しておくとよいでしょう。

サービスの利用者側も、「田舎に住むことが夢だった」といった方が多く、一般的な方法で売却するより買主を探しやすいといえます。 

一般的な方法で売却する

最後に、一般的な方法で売却する方法です。この方法で売却できるのであれば、それに越したことはないでしょう。

 空き家のまま売却する

実家を相続してからあまり期間が経っていないなど、空家が比較的きれいな状態である場合には、空き家のまま売却することを考えてもよいでしょう。空き家を購入してリフォームやリノベーションするなど改装して住むことを考えている方もいらっしゃるはずです。解体費用もかからないため、売主としては楽な方法だといえます。

ただし、老朽化した建物では売却後にトラブルに発展してしまう可能性もあるため、現況について買主によく説明し、理解してもらった上で購入してもらうことが大切です。 

建物を解体して更地を売却する

空き家が老朽化してしまい、修繕しなければ住めないという場合にはいっそ解体して土地として売却してしまった方がよいこともあります。空き家を購入後、建物を解体して家を新築(建て替え)したいと考えている人にとっては、空き家が残ったままの状態より土地の状態の方が新築後の状態をイメージしやすく、売買につながりやすいです。

売主としては売却前に解体費用を負担しなければならず、また解体費用を負担したからといって売値にプラスになるわけではないという点に注意が必要です。

実家が空き家になったら早めに対策を取ろう

空家の放置は絶対にダメ

実家が空き家になったまま放置してしまうとさまざまな問題が起こります。

実家が空き家になったとき、もしくは空き家になることがわかったときには、早い段階でどのように処分するのかを決めて実施していくことをおすすめします。


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マンションを売却する前に必ず読みたい20ヶ条
逆瀬川 勇造
地方銀行にてリテール業務に2年間従事後、不動産会社にて6年間新築住宅や不動産売買、土地仕入れに携わる。それらの経験を活かし、金融に強い不動産ライターとして記事を執筆。宅建士/2級FP技能士(AFP)/相続管理士。