トラブルを防ぐため!宅地建物取引士が解説します

Point1.室内の設備や建物の状況は?個人売買では不動産売却開始前に細かく確認を

家を売るときに、不動産会社に家を買いたい人を紹介してもらって売却する方法が一般的ですが、親戚やご近所の方が「私に売って欲しい」と名乗り出て個人間で直接売買することもあります。お隣さんに土地の一部を売ることもあるかもしれません。次に住む相手も知っているので安心な部分もあるかもしれませんが、個人売買だからこそ気を付けたいこともあります。

今回は個人売買で注意することを3つお伝えします。

不動産売却を検討している方であれば、『瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)』という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
個人売買であっても、専有部分内に

瑕疵(かし)があった場合、最長3カ月間の瑕疵担保責任を負わなければいけません。
この期間内に、雨漏れ、給排水管の故障、シロアリの害などの瑕疵が発見された場合、売主の責任と負担で瑕疵を修復しなければいけないのです。マンションならば、同じマンション住民同士のトラブルも瑕疵にあたります。一戸建ての場合は土地もあるため土壌汚染や土地の境界線トラブルも含まれます。

これは一般的によく聞く内容なのですが、瑕疵担保以外にも売主は『設備の修復義務』という責任も負わなければいけません。

『設備の修復義務』とは、読んで字のごとく室内の設備が故障していた場合、売主の責任と負担で修復しなければいけないのです。

契約内容によっても異なりますが、引渡し日から3日~7日の期間が定められているケースが多いので、個人売買ではこの点にも注意しましょう。

ただし、『瑕疵担保責任』、『設備の修復義務』は、事前に瑕疵および設備の不具合を売買契約締結前に告知していれば売主がこれらの責任を負う必要はないのです。

売却活動開始前に、室内の確認をしっかりと確認し買主に対して情報を公開しておけば大きな問題とならないので、個人売買では室内の事前確認は必須作業と言えるでしょう。エアコンや給湯器、換気扇もちゃんと作動するか確認をおすすめします。

Point2.個人売買だけではない!どんな人が不動産を購入する?

リノベーション

不動産売却をする際、一番初めに考えなければいけないのは『どんな人に売却をするのか』です。
投資用、居住用、事業用など様々な用途に不動産は利用する事が出来るのですが、不動産購入者は大きくエンドユーザー(個人売買)と法人に大別する事が出来ます。
ここでいう法人とは、賃貸管理をしている大家さんや不動産買取再販会社を含めた不動産業を営んでいる法人の事を指します。

不動産価格は、室内のコンディションや引渡し条件などの諸条件によって大きく変動します。
法人が不動産購入をする場合、相場よりも金額は低くなってしまいますが、残置物の処理やコンディション、引渡し期日など売主の希望に合わせて購入条件を決める事が出来るケースが多いので売主はストレスなく不動産売却をする事が出来るのです。

家を査定して不動産会社を介して家を売りだし全くの他人に家を販売するのであれば、普通の方は内覧のために室内をきれいにしてより高く売れるように努力されるのです。引っ越すときも何かものを残していってしまうことはあまりありません。

しかし、知り合いに家を売る、個人売買の場合はどうかと言うと、上記の様にはいきません。知り合いゆえにちょっと油断して、室内に残留物を残したまま引き渡してしまって、次の住人に処分をお願いしてしまったりしてその後の関係が悪くなるケースも。    

買主の多くは居住目的で不動産購入を検討しているのです。稀に別荘用にという方もおりますが、それでもどうせ購入するなら綺麗な状態ですぐに生活できる状態で引き渡して欲しいと思うはず。

これから住む方の立場になって、残置物の処理、引渡し期日など、事前に細かく取り決めをしておかなければいけません。
個人売買のデメリットとまでは言いませんが、トラブルを未然に防ぐためにもポイントを押さえて確認していく事がとても大切になるのです。

Point3.住宅ローンを利用する?個人売買で必ず確認しておきたい事前審査の有無

不動産は世の中で最も高額な買い物と言われています。
個人売買の場合、多くの方は住宅ローンを利用するので売買契約締結前に必ず
『住宅ローン事前審査の有無』を確認
して下さい。

どんなに買主が不動産を気に入っていた場合であっても、住宅購入費用が準備できなければ売る事は出来ません。
住宅ローンには審査があるので、買主の所得金額、自己資金金額などの諸条件によっては不調に終わる可能性もあります。

通常、不動産売買においては、買主から書面にて購入申込みの意思を確認した段階で他の方への紹介をストップさせなければいけません。

住宅ローンの手続きにはおおよそ1週間前後の期間が必要になるので、売主の立場からすると機会損失につながりかねないリスクを背負う事になるのです。

個人売買ではこのような機会損失リスクがあるので、購入申込の意思を確認した段階で住宅ローン事前審査の有無を必ず確認しましょう。事前審査が未了の場合であれば、審査終了まで物件の紹介をストップしてはいけません。
住宅ローン審査は、売主・買主どちらにも予測する事は出来ないので個人売買では最も気を付けなければいけない点とも言えるでしょう。

地方で不動産を百万円前後で売買する場合は銀行からの借り入れがなく、現金で支払う場合もあるかもしれません。住宅ローンを使わず現金で購入すると税務署から「資産買い入れ価格のお尋ね」という文書が届く場合がありますのでその際はご対応ください。やることは、税務署の質問に答えるだけです。

Point4.契約書類の内容は?売買契約締結前に内容を確認

親族や友人などで個人間取引を行う場合、不動産取引に仲介会社が介在しないケースも考えられます。
「知り合いに売るわけだし仲介手数料がもったいないから、業者に頼まなくてもいいよね」
と専門家に相談せずに個人売買をした場合、不動産登記や土地の境界線問題、税金面で後々揉める可能性も出てくるというデメリットがあります。

不動産についての知識がないと何から確認したらいいか分からないことは多いと思うのです。例えば、土地付き一戸建ての場合、売買する家の水道管はどこを通っているでしょうか?隣の土地の下にある場合もあれば、売却予定の家の下にお隣の水道管が通っている場合もあるのです。見えないし普段は気にもしないところの所有権をうやむやにしたまま売却してしまえば後々トラブルの元。

不動産仲介会社や相続専門行政書士を上手く利用して頂けば、個人売買であっても契約書類の確認をする事は出来るのでご安心下さい。不動産仲介会社の仕事は、トラブルなく不動産取引を完了させる事です。

仲介手数料無料や半額などのサービスを提供している仲介会社も多くありますが、このようなサポートしっかりと行ってくれるのか事前に確認しておきましょう。書類作成で専門家に支払うお金は経費として計上することができます。

住宅ローンの事前審査まで終了したら、残すは売買契約の締結です。お金をもらって家を引き渡せば、家を売却したことになるわけではありません。登記簿の所有者が法的には所有者なのです。所有権移転登記を行わなければ不動産の所有者は変わっておりません。

ここまでの間で、売主・買主双方で詳細な引渡し条件の取り決めを行っているので、これらの内容を契約書類に明記していきます。書類作成に関しては、不動産業者が作成するので問題ありませんが、書類の確認は必ず行いましょう。

「契約書面を見ても言葉の意味が分からない」
「確定申告で税金が戻ってくるのを知らなかった」
確かに、専門知識を有さない個人がの場合、このような不安を感じるのは当然のことです。

ですが業者を頼ればあなたの目の前には契約書類を作成している不動産仲介会社の営業マンがいます。
文言の意味が分からない箇所、事前の取り決めと内容が異なる箇所があれば事前に質問をしておけば問題は解決です。

専門家が介在しない個人間取引はデメリットも多い

書類作成は行政書士にお願いするのをお勧めします

専門家が介在しないという、個人売買のデメリットあたるケースなのですが、このような場合は行政書士の先生などに契約書面を作成して頂く事をお勧めします。

近しい人との個人売買であっても、トラブルが生じないという保証はありません。契約書類の内容確認をしっかりと行い、不動産トラブルの可能性は未然に防止するように心がけましょう。


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マンション売却の査定をする前に

マンションの売却は一生に一回あるかないかの事です。非常に大きな金額になりますので「なるべく高く早く売りたい」という方は多いと思います。

そのために一番大切な事は「査定」で売却を依頼する不動産会社を見極める事です。ここからはその査定をする前に必ず読んでおいて頂きたいマンション売却20ヶ条をお話します。

マンションを売却する前に必ず読みたい20ヶ条