住宅ローンアドバイザーが教える家計に優しいマイホーム

住宅ローンの借り入れ可能額は計算でもとめることができます

これから家を買おうとしている方は、

  • 「一体、どれくらいのローンを組めるんだ?」
  • 「年収500万円だとどれぐらいが返済苦しくならない適正な額?」

とお悩みなのではないでしょうか? キャッシュで家を買える人はなかなかいませんから、新居の予算は住宅ローン次第という方も多いはずです。 そこで今回は住宅ローンで借り入れることができる限度額を知るための計算方法を、住宅ローンアドバイザーの有資格者である筆者が解説します。 

計算式さえ知っていれば、金利が変わっても、返済期間が変わっても、ご自身で簡単に借り入れ限度額を知ることができます。年収500万円の場合をモデルケースとして実際に計算シミュレーションしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

住宅ローンの主な借入基準6つ

1、年齢

借り入れ可能額以外にも、住宅ローンではどんなことが審査されるのかを含めた「借り入れ基準」を認識しておくことが大切です。基準は、銀行などの金融機関や住宅ローン商品によって異なりますので、ここでは主な借り入れ基準の目安をあげていきます。

多くの金融機関は、完済時の年齢を80歳までと定めています。申し込み時の年齢を制限している場合もあります。国土交通省の調べでは初めて家を購入する方の平均年齢は40歳前後です。 

購入する不動産の種類によっても平均年齢はバラつきがあります。分譲地の新築一戸建てを購入する方の平均年齢は約39歳、中古マンションを購入する方の平均年齢は43歳です。

2、借り入れ期間 

売れる時期に売却活動

借り入れ期間については、35年が最長であることが多いです。数は多くありませんが、住宅金融支援機構の「フラット50」など、長期優良住宅の認定を受けた住宅などはさらに長期で貸し出してくれるものもあります。

3、勤務形態や勤続年数

民間の住宅ローンに多いのが、借り入れる人の勤務形態や勤続年数の条件があることです。多くの金融機関が定めているのは、公務員・正社員かつ勤続年数1年~3年というもの。

派遣社員や契約社員でも借り入れ自体可能な商品もありますが、その場合、金利が高めとなります。

個人事業主や経営者の場合、頭金を多めなら融資可能など条件が会社員より厳しくなることも多いです。

夫婦ともに正規雇用共働きで合わせた収入で住宅ローンを申し込む方も増えております。融資額が増えることは間違いないのですが、借入額が返せる金額とは限りませんので資金計画は慎重に行いましょう。

4、その他の債務状況や過去の延滞履歴 

住宅ローン以外で現在借り入れている他の借入金や過去の返済延滞履歴は、厳しくチェックされます。他の債務があると借り入れ不可というわけではありませんが、その分、借り入れ可能額は下がると思っておきましょう。

また過去の延滞履歴は、非常に厳しくチェックされると認識しておくべきです。日ごろから税金やキャッシング等の支払い・返済は常に気を付けておきましょう。 

5、物件の基準 

借り入れる人だけでなく、物件に対しても制限があることがあります。例えば平米数や耐震性・耐久性などに基準を設けているケースが多いです。

6、団信・火災保険加入 

住宅ローン商品の多くは、団信や火災保険への加入が必須となっています。団信とは、債権者に死亡や万一のことがあったときに、債務が相続人等に移行しなくなる生命保険のような制度です。

借り入れ可能額は「返済負担率」か「物件価格に対する割合」で決まる

マンションのエントランス

借り入れ基準の中でも、上記は主に借り入れるための条件。

では「いくら借りられるのか」という借り入れ可能額は、どのように把握すればいいのでしょうか? 

「借り入れ可能額」の判断基準は2つあり、いずれか少ない方がその人の借り入れ可能額になります。

物件価格で決まる借り入れ基準

 1つは、金融機関が設けている物件価格に対する借り入れ割合基準。金融機関によっては、借り入れ限度額を「物件価格の〇%まで」としていることがあります。例えばこの数字が80%だったら、4000万円の物件に対してMAX3200万円まで貸し出してくれるということです。

また割合についての規定はないものの、どんな条件であってもこの価格以上は貸せないという制限があることもあります。例えばフラット35の貸付可能額は、100万円以上8,000万円以下となっています。 

年収によって変わる借り入れ基準

そして借り入れ可能額のもう1つの基準は、「返済負担率」です。返済負担率とは、年収に対する返済額の比率のこと。例えば年収1000万円の人が年間200万円ローン返済している場合は、返済負担率20%となります。この返済負担率の基準は金融機関や商品によって異なりますが、30~35%ほどに設定されていることが多いです。住宅金融支援機構のフラット35は、以下のように返済負担率を定めています。

年収 返済負担率
年収400万円未満 30%以下
年収400万円以上 35%以下

例えば年収300万円の人は返済負担率を30%以下にしなければならないので、「300万円×30%=90万円」で、借り入れ可能額は年間返済額が90万円となる水準までということです。

【シミュレーション】年収500万円の人の借り入れ可能額は?

電卓と見積もり

ではここから、年収500万円の人はどれくらいまで借り入れ可能なのか実際にシミュレーションしてみたいと思います。 借り入れ基準は各金融機関や住宅ローン商品によって異なりますので、ここでは住宅金融支援機構のフラット35の借り入れ基準と条件から借り入れ可能額を計算します。

 <モデルケース>

  • 35歳会社員
  • 年収500万円
  • その他の借り入れなし
  • 35年間借り入れ

 <フラット35の借り入れ基準と条件>

  • 年収500万円の人の返済負担率は35%以下
  • 金利1.1%(2019年9月現在)
  • 物件価格に対する割合の制限はなし
  • 借入れ可能額:100万円以上8,000万円以下(1万円単位)

借入れ可能額の計算式 

返済負担率は、年収に対する1年の返済額の割合でしたね。年収500万円で返済負担率が35%ということは、「500万円×35%=175万円」。年間の返済額が175万円を超えてはいけないということです。だったら「175万円×35(借り入れ年数)」が借り入れ可能額になるのかというと、そういうわけではありません。

ローンには金利がありますから、以下の計算式で借り入れ可能額をもとめることになります。

借入れ可能額=(年収×返済負担率÷12)÷「審査金利で100万円を〇年間借りた場合の毎月の返済額」×100万円

「その金利で100万円を〇年間借りた場合の毎月の返済額」というのは、コチラでご確認ください。

実際に年収500万円の借入額を計算してみましょう!

では、上記計算式にモデルケースを当てはめてみます。

(500万円×35%÷12)÷2,731(上記「コチラ」より)×100万円≒5,339万円(1万円単位切り捨て) 

フラット35の借り入れ基準には、借り入れ限度額は8,000万円とあります。「5,339万円<8,000万円」となりますから、今回の条件で年収500万円の人が借り入れられる上限額は、5,339万円という計算が出ました。 

この場合の毎月返済額(ボーナス返済なし)は、約145,000円となります。

借り入れ可能だからといって「返済可能」なわけではない

リビング、マンション1階

上記のように計算すれば、借り入れ可能額を知ることができます。しかし借り入れ可能額が、返せる額とは限りません。5000万円台のマンションが買えるから購入して、後々生活が苦しくなってしまっては大変です。

ベストな返済負担率は20~25%ほど 

500万円の年収に対し、月々の返済が145,000円。この数字を見て「平気」と捉える人もいれば、「無理」な人もいるはずです。

年収500万円サラリーマンの手取り年収は390万円ほどです。毎月の手取り月収25万円ほどではないでしょうか。そこでローン返済が14万5千円もあったら大変です。マンションの場合は、管理費は別途発生します。

はとくにお子さんがいらっしゃる世帯や住まい以外にかけるお金が多い人は、可能だからといって限度額すれすれまで借り入れてしまうことは避けるべきです。

ベストな返済負担率は、20~25%ほどともいわれています。

年収500万円で返済負担率25%というと、月々の返済額は10万円前後。借り入れ額は上記シミュレーションと同条件の場合、3,800万円ほどになります。一方、返済負担率20%計算するとなると、月々の返済額は8万円前後で、借り入れ額は3,000万円ほどです。 

年収500万円の人は、条件によっては5,000万円前後借り入れることが可能ですが、3000万円~4000万円ほどに抑えることも考えるべきでしょう。

将来のライフプランを考えて無理のない借り入れを

 住宅ローンを借り入れるときは、今の収支を明確にし、将来設計も具体的に考えるようにしましょう。

  • 頭金はどれくらい入れられそうか
  • 親から援助は受けられるか
  • 今後、給与の増減はあるか
  • 子供を私立の学校に入れたい
  • 妻がずっと働けるとは限らない
  • 将来は親と同居しなければならないかもしれない
  • 不動産購入の諸費用、手数料分まで含めて計算しているか 

今は同じ年収500万円の人でも、現在の貯蓄額も違えば、これから歩む人生によって生涯収入も大きく変わってきます。

住宅ローンは35年など長期にわたって返済していくもの。「今」借り入れ可能だからといって、返済可能とは限らないということを念頭にいれて借り入れ額を検討するべきです。

また固定や変動といった金利の種類によっても、返済額には大きな違いが生じます。こちらも「今」の金利だけを見るのではなく、金利上昇のリスクも考えた商品選びをすることが大切です。

年収だけで借り入れ額を考えるべきではない

ローン返済で苦しくならないように

住宅ローンの借り入れ額は、今の収入だけを基準に考えるべきではありません。
よく年収の〇倍まで借りれるなどと住宅ローンの借入額の目安が言われることもあるのですが、借りれる金額と返せる金額は別です。

今、年収500万円の人でも、ライフプランは人それぞれ。今は著しく金利が低いときなので、「あれ?意外と借りられる!」と思うほど借り入れ可能額は高いかもしれません。

しかし「これからその年収を維持できるのか」「出費が増えることはないか」をよく考え、自分に合った無理のない借り入れ額を検討するようにしましょう。


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