高い価格で売りたい!不動産にかかる諸費用売却する3つの秘策

0
2188
落ち着いた部屋

目次

不動産の売却を検討している人は、不動産を少しでも高く売りたいと思っているでしょう。でもほとんどの方が、不動産の売却活動を不動産会社の営業担当者に任せっきり。あなたが忙しいのはわかります。でも、売主がもっと売却活動に協力すれば、望み通りの価格で売れる可能性は飛躍的に高まりますよ。

筆者は、過去に不動産会社で中古不動産の仲介を担当しておりました。また、自分自身のマンションを売却した経験もあります。プロの視点で語りますので、この記事で紹介する「高い価格で不動産売却する方法」を是非参考にしてください。

高い価格で不動産売却する方法①:営業担当者に協力

見積もり、パソコン

不動産を高く売却できる1つ目の秘策は、売主が営業担当者に協力することです。具体的には、売主が売却活動中に以下を意識することが重要です。

  • 内見予定は最大限合わせる
  • 写真撮影などは自分で行う

内見予定は最大限合わせる

まずは、内見(部屋の見学)予定は最大限合わせましょう。不動産の売却は、基本的に以下の流れで内見者を集めます。

  • チラシやネットなどの広告を打つ
  • 内見希望者が不動産会社に見学希望日時を連絡する
  • 不動産会社の担当者が売主に予定確認する

基本的に売主が在宅のときに内見を行うので、売主の都合が悪ければ内見はキャンセルになります。

勝負は最初の1ヶ月

内見者は購入検討者。なるべく内見者の都合に合わせて断らないようにしましょう。とくに、売り出し始め1ヶ月は、検討度合いの高い内見者を集客できます。売り出してから1か月ほどは、内見の多い土日を中心になるべく予定を空けておくことをおすすめします。

ポイント

物件購入の検討者が増えれば、無理な値引き交渉に応じる必要もありません。結果的には、高い価格で不動産を売却しやすくなります。

売却する不動産の写真撮影は自分で行う

女性 物件へのアドバイス

売主本人が、広告に掲載する写真撮影をするのも重要です。不動産会社の営業担当者が写真撮影すると、いつ撮影できるか分かりません。広告反映までに時間がかかってしまいがちです。最近のスマートフォン(スマホ)は画質が良いので、スマホで撮影した画像でも広告への掲載は十分に可能です。

最近の広告はネットがメイン

もう1つ覚えておきたいのは、最近の不動産売買はネット広告がメインであること。ネット内で閲覧できる画像の点数が多いほど、外観や室内をイメージしやすくなり、集客につながります。自分の物件が掲載されたら、必ずネット広告をチェックし、画像が足りないと思えば売主自ら撮影して、営業担当者に送信しましょう。

この行動が集客に結びつきます。集客が増えれば検討者も増えますので、値引き交渉に応じる必要はなく、結果的に不動産を高く売却しやすくなるでしょう。

関連記事

高い価格で不動産売却する方法②:物件を広く・きれいに見せる

開放感のある窓 住宅

不動産を高く売却できる2つ目の秘策は、部屋を広く・きれいに見せることです。そうすれば内見者の検討度合いも上がり、不動産をより高い価格で売却できるチャンスが増えます。売主は内見に備えて以下を行ってください。

  1. 水まわりを中心とした清掃や換気作業
  2. 背の高いものは置かない
  3. 白を基調とする
  4. 床の露出を増やす

1.水まわりを中心とした清掃や換気作業

内見前には、必ず清掃をします。とくに衛生面を気にしやすい水まわりは重点的に掃除すべきです。また、家には独特の臭いが染みついていますので、内見前の換気も重要。とにかく、内見者の印象を良くするために、清掃・換気は必ず行いましょう。

2.背の高いものは置かない

室内に背の高いものをなるべく置かないようにしましょう。背の高いものを置くと室内が狭く見えるからです。たとえば、玄関にあるコート掛けやリビングにある観葉植物など、背の高いものはなるべく収納内にしまいます。

3.白を基調とする

室内を白基調にすると、部屋を広く見せることができます。白基調は、部屋が軽く・広く見える特徴があるからです。一方、黒基調は重厚感が出るものの、部屋は重く・狭い印象になります。たとえば、「テーブルクロスを白くする」や「クッションカバーや小物を白くする」のようにできる範囲で良いので、白基調にして部屋を広く見せることをおすすめします。

4.床の露出を増やす

床の露出を増やすことでも部屋は広く見えます。引越したばかりの時の、段ボールが部屋に山積みになっている光景を思い出してもらえれば分かると思います。室内が物であふれ、床面の露出量が少ないと部屋は狭く見えがちです。なるべく床面にモノを置かないことを心がけ、カーペットなども片づけてしまったほうが良いでしょう。

関連記事

高い価格で不動産売却する方法③:専任系媒介契約を締結

住宅

3つ目の秘策……なるべく高い価格で不動産売却をしたいのなら、専任系媒介契約を締結することです。媒介契約とは自分の不動産の売却(仲介)を不動産会社に依頼することで、媒介契約には以下の3種類があります。

  • 一般媒介契約
  • 専属専任媒介契約
  • 専任媒介契約

媒介契約ごとの違い

3種類の媒介契約のうち、専任系媒介契約は「専属専任媒介契約」と「専任媒介契約」の2つです。

上記3つの媒介契約に色々違いはありますが、最も大きな違いは媒介契約を結べる不動産会社の数。一般媒介契約は複数社と媒介契約を結べますが、専任系媒介契約は一社のみです。

専任系媒介契約が良い理由

専任系媒介契約は一社のみとしか媒介契約を結べないので、不動産会社も安心して広告費・人経費を投下できます。この点は、営業担当者の立場になって考えると分かりやすいでしょう。たとえば、一般媒介契約を結んだ物件には広告費を投下したくありませんし、内見予約なども後回しにしたいのが営業担当者の本音です。

なぜなら、他社が先に成約すれば仲介手数料をもらえないため、無駄な広告費・無駄な労力になってしまいます。一方、専任系媒介契約の場合は自分が動かないと誰も不動産を売却しないので、広告費も投下しますし内見案内の優先度も高くなります。このように、専任系媒介契約のほうが広告費と人件費を投下するので、媒介契約は専任系媒介契約のほうが良いのです。

関連記事

専任媒介作戦!ただし期限は設けよう!

望み通りの価格で不動産売却したいのなら、売却の期限を区切ることも重要です。不動産会社の営業担当も人間です。だから、物件が新鮮であるうちは確かに頑張ってくれるでしょう。しかし、少し時間が経ち物件の案内が膠着状態になると、最初ほどの頑張りは難しくなってしまいます。

だから、そのタイミングで一般に切り替える方策が有効です。1つの不動産屋に売却を任せる専任媒介の場合、その他の数ある不動産会社が買主を探しても売主は専任の仲介に手数料を支払うため、買主を探した業者には片手取引にしかなりません。

一般媒介契約の場合

一方、一般媒介契約に切り替えると、不動産業者は売主と買主の両方から仲介料が取れます。いわゆる両手取引になるので、営業担当の人のやる気を引き出せるでしょう。物件の膠着状態にカンフル剤を与えることができます。

今までは片手取引で手数料が半分だからといって物件を紹介しなかった業者も、一般に切り替えたことで紹介してくれるようになります。このような策略があると、案内が増えるので成約も近づくのです。専任媒介は、必ずしも3ヶ月である必要はありません。当初は1.5か月くらいに設定して専任媒介契約を結ぶのが良いでしょう。期限を設けた上で専任媒介を結び、その後に一般媒介に切り替える。これが成功の秘訣です。

価格設定の対処法

価格設定については、相場をきちんと把握することが重要です。最近では一括査定サイトといったとても便利な無料サービスも登場してきました。複数の不動産会社から一度に無料査定をしてもらえるため、ある程度の相場を把握することが可能です。

すまいValue

おすすめはすまいValueです。大手不動産6社からの査定を一括で申し込めます。もちろん査定は無料です。

2322

HOME’S

もう1つはライフルホームズが運営するホームズです。ホームズは全国2,800社以上の不動産会社が登録をしています。匿名での一斉査定依頼も可能。査定はもちろん無料です。

ホームズ

思うように売れないのなら、売却向きの物件ではないのかも……

物件によっては築年数が経っていて外見があまり良くなかったり、設備が古過ぎたりの理由でなかなか買い手がつかないものもあります。そのような物件を売りたいのならば、不動産会社に直接買取をしてもらう手段が有効です。

買取を考えるのなら、買取専門の業者に一度相談してみましょう。おすすめは買取博士です。査定や手数料は無料ですし、買取してもらった後の物件への責任はなし。なるべく早く物件を現金化したい方にもおすすめです。

買取博士

不動産をなるべく高い価格で売却する3つのコツ:まとめ

住宅を紹介する女性

この記事では以下の内容を紹介しました。

この記事で紹介した内容を実行すれば、売主の手間は増えるものの、不動産を高く売却できる可能性は上がります。

監修者:鈴木 良紀

監修 鈴木

経歴:東京理科大学卒業。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。保有資格:宅地建物取引士、ビル経営管理士、一級土木施工管理士、測量士補。執筆活動:投資僧

関連記事