住宅診断とは、費用と中古住宅の安心性を保証する効果

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住宅診断は中古住宅を売却する時に購入者側の「安心感」に繋がります。最近では、中古住宅を売りに出す時や、それを購入する時に住宅診断をする方が増えてきています。今回はそんな住宅診断の費用や、効果について詳しくご説明いたします。

なぜ住宅診断は必要なのか?

住宅

住宅は目に見えない部分が多い

住宅は一度建ててしまうと目に見えない部分が多いです。例えば建物の基礎部分や配管関係は、地下に埋まっていたり、壁の内部や床下にあったりするため、見る事が難しいです。つまり、住宅を購入する方は目に見えない部分の不安があると言う事になります。住宅診断を実施する理由は、この不安を少しでも軽減するために行うのです。

住宅診断の費用とその効果とは?

住み替え

住宅診断の基礎を知ろう

住宅診断は設計や施工のプロである建築家や設計士が住宅を隅々まで調べ、何か欠陥はないか、異常はないかを調べてくれます。その結果によって住宅購入をするかどうかの判断材料にしたり、補修すべき箇所は明らかにしたりすることが目的です。

建築家や設計士が調べる事もありますが、住宅診断は資格が不要です。ある程度の建築知識と経験があれば出来ると言う事実がありますが、現在はNPO法人を設けるなど、国としても住宅診断を推進しようとしています。「日本ホームスペクター協会」が認定している「公認ホームインスペクター」がいるので、住宅診断をどこに依頼しようかを考えている方は、基準の一つにしてください。

どんな人が利用しているのか?

住宅診断を利用する方は「住宅を売却する方」と「住宅を購入する方」がいます。最近では自分の住宅を売却する時に、その価値を上げるため住宅診断をする方が増えています。特に一戸建ての建物部分は築25年程度で中古流通市場では資産価値が0円になるので、一戸建ての診断をする方が多いようです。今はインターネットで情報を集められますので、住宅を購入する方も、購入する時に住宅のどの箇所に注意するべきかを把握している方が多いです。

住宅診断を行い、プロの第三者が「正常」と診断することによって購入者の安心感が高まります。それによって住宅の価格が何倍にもなるワケではありませんが、購入検討者の検討度合いを上げるのには大きな効果を発揮します。もちろん、住宅購入者の方でも住宅診断をする方は多くいます。それだけ住宅に対する安全性や入居後快適に暮らせるかどうかは住宅を選ぶ上で大切なことなのです。

費用と時間はどのくらいか?

マンション

住宅の大きさや、調査したい範囲によっても時間と費用は変わってきます。通常ですと、大体3時間程度で住宅診断を終了し、特別な器具を使わない限りは5~6万円程度で調査をすることは多いです。機材を使用したり、大きな住宅で単純に調査範囲が広くなったりすると10万円を超える場合もあります。住宅の広さや築年数、建物の劣化具合によって調査内容を精査し、自分に必要な範囲内に抑えましょう。

住宅診断とは具体的に何をするのか?

住宅診断と聞いても具体的に何をするかはピンとこない方も多いのではないでしょうか。基本的には目で見て調査をする方法がメインですが、器具を使用する場合もあります。調査をする箇所は、建物の造りにもよりますが、天井裏や床下など通常よりも大掛かりに調査する場合もあります。

調査をする項目としては「破損」「ひび割れ」「変色」「腐食」「詰まり」など、築年数による建物自体の劣化や、インターホンなどの機器が正常に機能を果たせているかなどを調査します。調査箇所としては、「床」「壁」「柱」などの建物主要部分はもちろん含まれますが、「雨樋」「門扉」「バルコニー排水溝」など、細かい部分も対象になります。

さすがに一戸建ての地下に埋まっている基礎部分は見る事は出来ませんし、マンションの杭を見ることはできません。しかし、それらに付随する部分の変色や劣化などを見る事によって、目に見えない部分もある程度予測を立てられるのです。

住宅診断を依頼するタイミングは?

それでは、住宅診断をするタイミングはいつが良いのでしょうか?住宅を売却する側は住宅を売りに出す前にしておきましょう。見学者が現れた時に営業資料として住宅診断を用意しておきたいのと、チラシやDMなどを作成する際に「住宅診断済み」という文言を入れた方が印象は良くなります。住宅を売却すると決めているのであれば、住宅の査定をする前に建物診断をしてしまいましょう。

住宅を購入する方は申込から契約の間に行いましょう。購入後は売買契約を締結しているので、売買契約を解除する事は大変な作業になります。申込前の段階ではその住宅を購入するかがまだ明確ではないので調査費用を無駄にしてしまう可能性があります。

従って、住宅を購入する事がほぼ決まっていて、万が一のことがあっても解約できる申込後契約前に行いましょう。もちろん、申込は「住宅を購入する」という事を99%決めている状態なので、住宅診断はあくまで「入居後も安心して住むための保険」代わりに使うという事です。

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住宅診断をして建物の価値を上げよう

男性 青空

安心感が違います

この記事では以下の内容を紹介しました。

一昔前の姉歯事件(構造計算書偽装問題)、昨今で言うと杭長データ偽装事件など、建物の安全性が今一度見直されている時代です。当然購入者側も建物の安全には非常にデリケートになっています。

そんな時にプロである第三者が住宅の診断を行い評価している資料があればどうでしょうか?購入者側も安心感が違いますし、逆に売主側も入居後トラブルを未然に防ぐことができます。是非、住宅を売却する方も購入する方も住宅診断を検討してみてください。

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