ワンルームマンションの売却で失敗しないタイミングと注意点

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不動産物件を探すカップル

目次

ワンルームマンションは、住居だけではなく投資として購入する方もいるため、比較的売却しやすい不動産です。ただし、中古物件の流通が多いので、売却するタイミングなどによっては、売却価格が上下しやすいデメリットもあります。この記事は、そんなワンルームマンションの売却で失敗しないタイミングと注意点をお伝えしていきます。

ワンルームマンションを売却するタイミング

都心の風景

基本!売却タイミングは周囲のワンルームマンションの調査から

ワンルームマンションは不動産の中でも、周辺のマンションにより価格が左右されやすい特徴があります。理由は、居住用ではなく投資用で購入していた方が、何かしらの理由によって極端に安く売却しているときがあるからです。このような現象は、ファミリーマンションなどの他の不動産物件の売却ではなかなか起こりません。

そのため、ワンルームマンションを売却するときは、周辺マンションの売り出し状況に注意すること。そして、ご自身のマンションを適正に評価してくれる不動産会社に出会うことが大事です。

ワンルームマンション売却時:6つの注意点

引越し ネット検索する女性

ワンルームマンション売却時の注意点①:直近の成約事例を調べよう

まず、不動産会社に査定を依頼する前に、自分でも周辺の相場を把握しておきましょう。相場を把握する方法はたくさんありますが、もっともおすすめできるのはREINS Market Informationを活用する方法です。ただし、このサイトでは「東京都23区東部」のように検索エリアが広く出てきてしまいますので、下部の詳細データを利用しましょう。

マンションの所在地と広さなどに応じて、ご自身のワンルームマンションと近しいマンションをピックアップすると、より参考になるデータが得られます。周辺のワンルームマンションの相場を把握しておけば、不動産会社に査定してもらうときもスムーズです。

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ワンルームマンション売却時の注意点②:競合を調べよう

次に「今」売り出されているワンルームマンションを調べましょう。どこの会社のサイトでも結構ですが、今回は「HOME’S」をご紹介しておきます。ご自身の周辺エリアで、広さを加味し検索をかけてください。

先ほどレインズで調べたのは「成約事例」です。そして今は、ホームズで実際に売りに出されているマンションを調査しています。現在売りに出されているワンルームマンションは、あなたが売却しようとしているワンルームマンションの競合になるでしょう。すでに売りに出されている競合のマンション価格は、あなたのワンルームマンションの売却価格にも大きな影響を与えます。

ワンルームマンション売却時の注意点③:成約事例と競合との比較

女性スタッフ

2つの価格を算出したらそれらを比較しましょう。たとえば、過去の成約事例から算出すると1,500万円~1,800万円程度が相場だったとしましょう。しかし、現在は競合のワンルームマンションが1,300万円で売りに出されています。などであれば、その1,300万円のマンションは何らかの事情で早く売りたいマンションです。

そのようなマンションと同時期に売り出してしまうと、どうしても1,300万円と比較され、たとえ適正価格で売り出していても「高い」という評価になってしまいます。その場合、そのワンルームマンションを緊急で売却をする必要がない限りは、その低い価格のマンションが売れてから売り出すと良いでしょう。マンションを売却するタイミングは、この競合物件によって変えるのが得策です

ワンルームマンション売却時の注意点④:不動産会社選び

不動産物件について説明する営業マン

成約事例と競合物件を調べて相場を把握したところで、不動産会社に査定を依頼しましょう。査定依頼は、ネットでも、店舗を構えている仲介業者は店舗に行っても構いませんが、ネットで複数の会社に一括で査定依頼を出来るサイトがあるので、それを利用するのが一番楽だと思います。

複数の会社に査定を依頼した後に不動産会社を選ぶときの注意点は「査定額が高いと言う理由だけで選ばないこと」です。大事なのは、その「根拠」をキチンと聞くことです。

おすすめの一括査定サイト

査定サイトだけでもたくさんあるのですが、おすすめの不動産一括査定サイトは2つあります。まず1つ目は、LIFULL HOME’Sが運営しているHOME’Sです。こちらは約2,800社の不動産会社が登録しておりどんな会社なのか説明も具体的です。

ホームズ

2つ目のおすすめは、すまいValueです。大手不動産6社からの査定を一括で申し込めます。もちろん査定は無料です。

住まいバリュー

ワンルームマンション売却時の注意点⑤:不動産会社の実績確認

家

では、不動産業者の実績とは何でしょうか?たとえば、直近で同じマンションを売却した実績があったり、同じエリアで同じようなワンルームマンションを売却したことがある場合には非常に心強いです。

ファミリー向けの物件とは需要のある時期も売り方も異なります。たとえばポストに近所のマンションのチラシが入っていることはないでしょうか?チラシで売れるのはほとんどファミリー向けです。同じ学区内で住み替えを検討する方がいるためチラシは効果的です。しかし、ワンルームとなると事情は異なります。

また、単純にそのエリアの売り(新宿に近い、快速が止まるなど)や、そのワンルームマンションの売りなどを把握しているので、購入検討者への営業トークや営業ツールが確立しているという強みがあるからです。それらの強みは検討者への営業に大きく関わってきますので、売却活動においては大事な要素になります。

ワンルームマンション売却時の注意点⑥:仲介手数料の確認

女性 税金

ワンルームマンションなどの不動産を仲介業者経由で売却すると、手数料を支払うことが一般的です。物件価格にも寄りますが、物件価格の3%が相場ですので、手数料については事前に確認するようにしてください。

  • 売却手数料=(マンション売却価格×3%+6万円) +消費税
    ※消費税がかかるので注意!

テス

最近は、手数料を値引きする業者もいますが、手数料が安いだけで不動産業者を決めるのは危険です。営業力や信頼性、担当者のスピード感、近隣エリアでの売却実績などを総合的に評価してください

参考記事

ワンルームマンションを高く早く売却

不動産 女性スタッフ

後悔しないワンルームマンションの売却のために

この記事では以下の内容を紹介しました。

冒頭にもお伝えしましたが、ワンルームマンションはとくに周辺物件により価格が左右されやすいです。そのため、周辺物件との比較がとても大切です。

  1. 自分で成約事例と競合物件を調べて比較すること
  2. その「基準」を持ったうえで不動産会社に査定をお願いし、査定額の根拠が明確なのかを見極める
  3. その不動産会社に実績があればなお良い

これらを実践し、売り出すタイミングや価格付け、選ぶ不動産会社を間違えなければワンルームの売却は成功へ近づくと思います。

監修者:鈴木 良紀

監修 鈴木

経歴:東京理科大学卒業。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。保有資格:宅地建物取引士、ビル経営管理士、一級土木施工管理士、測量士補。執筆活動:投資僧