マンションを購入する時、そのマンションの築年数が何年なのか、いつまで住めるのか……気になる方は少なくないでしょう。

マンションは、修繕や建て替えを入居者全員で計画・実行していくのが大前提。だから、マンションを購入するのであれば築年数やマンションの寿命は必ず確認するべき問題です。本記事では、マンションの寿命や、寿命に関する中古マンション購入時に気を付けておくべきポイントをご紹介していきます。

中古マンションの購入:寿命を気にするべき理由とは?

中古マンションを購入する時は、マンションの寿命から購入時の築年数を差し引いた年数が何年なのかの確認が必要です。その上でマンションの購入を決断すべきでしょう。

たとえば、マンションの寿命を30年と見た場合、築20年の中古マンションを購入すると快適に過ごせるのは30年-20年=10年程度しかありません。

これはもちろん、戸建てでも同じです。しかし、マンションには戸建てにはない建物の寿命を気にしなくてはならないポイントもあります。

マンションは入居者全員で修繕や建て替えの判断をする必要がある

戸建ての場合、古くなった建物をそのままにするのも修繕するのも、また建物を解体するのも解体後に建て替えするのも自由です。

それぞれの費用を確認する必要はありますが、決定権は自分にあります。また、建物を解体して土地を売却すれば、まとまった資金を手にすることもできるでしょう。

一方、マンションの場合、建物の修繕や建て替えの判断は入居者からなる管理組合が行います。「古くなったから建て替えをしたい」と思っても、入居者の内の一定数が反対してしまえば実現しません。また、建物を解体して土地を売却することは原則としてできません。

このような理由で、マンションの寿命の把握は一戸建て以上に重要だと考えられています。

竣工時の修繕積立金は安く抑えられがち

修繕積立金の額はマンションの竣工時に管理会社により計画が立てられます。その後、入居者による管理組合で都度修正が行われていくのが一般的。ただし、マンションの販売会社は完売させたい気持ちが強いため、竣工時の修繕積立金は安く抑えられがちです。

また、管理組合もとくに必要とされていないのに、わざわざ自分達の負担が大きくなるような真似はしにくいものです。「修繕積立金は、なるべく高くしたくない」と考える管理組合は少なくありません。

修繕積立金の状況を確認しましょう

一般的にマンションは古くなると修繕の回数は多くなりがちです。また、1回の修繕で必要な額も高くなっていきます。そのため、マンションが古くなって修繕に必要な額が大きくなり、実際に修繕積立金が不足した時に初めて増額が検討されることも少なくありません。

中古マンション購入時には修繕積立金が少なかったのに、購入から数年経ったら修繕積立金が大きく値上がりしてしまうケースは、珍しくないでしょう。

マンションの寿命はどのくらい?

木造の戸建住宅は耐用年が短く、RC造の中古マンションは耐用年数が長い傾向があります。

また、実際には建物はまだもつ状態での建て替えもありますが、一般的には木造やプレハブも含めて日本の住宅の平均的な寿命は30年程度です。

この30年という寿命は、アメリカやイギリスなどの欧米各国と比べると短いのが実際のところでしょう。では、何故日本の建物の寿命は短いのでしょうか?

維持管理の問題

まず、マンションについては先述の通り修繕積立金の問題があります。マンション竣工時には販売会社の意向から修繕積立金が低く抑えられ、入居者からなる管理組合もいたずらに修繕積立金を高くしたいとは思いません。結果としてプールされる修繕積立金の額が低く、修繕が必要な時には資金が不足して実施できず、マンションが劣化しやすくなるといったことが起こります。

上記に加え、マンションを購入して数十年経つとそれぞれの入居者も高齢化しているでしょう。すると、入居者もいつまで住めるか分からないため「マンションを修繕して永く住みたい」といった意欲がわきづらい問題もあります。

古くなったマンションの住みづらさの問題

また、古くなったマンションは最新の住宅設備が導入されておらず、住みづらさを感じやすい問題もあります。

ここ数年は地価高騰により、新築マンションの価格が上昇。都心ではこれまでになかった「新築マンションの取引件数を中古マンションが追い越す現象も起きています。

中古マンションの取引が活発なため、古過ぎて住みづらいマンションはどんどん住み手がいなくなります。比較的新しく最近の設備を備えた中古マンションに人気が集中するのは当然だと言えるでしょう。

監修者から:中古マンションについてはリノベーションを施して最新の設備、使いやすい間取りにプロが変更して販売する会社がここ数年増えています。この動きが中古マンション市場活性化に大きく寄与しています。

耐震基準について

さらに、日本の建物においては耐震基準の問題もあります。

耐震基準とは、建築基準法に定められた、新築住宅において満たしておかなければならない基準のことです。1981年に実施された法改正後の基準のことを新耐震基準、以前の耐震基準のことを旧耐震基準と呼んでいます。

旧耐震基準を満たしすでに建っている建物については、新耐震基準を満たしていなくても法律的に問題はありません。ただし、旧耐震の中古マンションは価格もこなれているので、耐震基準を満たしているかどうかで税金の優遇を受けられるかどうかなどが決まることもあります。

また、耐震基準を購入の判断材料にする方もいるので、そのような方には旧耐震基準の建物は避けられがちです。しかし、旧耐震の建物でも実際に長年壊れずに残っていた実績を重視する方には、耐震基準はあまり関係ないようです。。

中古マンションを購入する際にチェックすべきポイント

ここまでご説明したことを踏まえて、中古マンション購入時には以下のようなポイントをチェックしておくべきだといえます。

  • 築年数を確認する(旧耐震基準か新耐震基準か)
  • 修繕積立金のプールされている額を確認する
  • 維持管理状況を確認する

築年数を確認する

まずは築年数を確認しましょう。

築浅の物件は高価になりやすいです。そのため、最低限確保しておきたい築年数を決めたうえで、用意できる資金と相談しながら購入するマンションを決める流れになります。耐震基準が気になる方は、修繕履歴などをみたうえで判断すると良いでしょう。

修繕積立金のプールされている額を確認する

古いマンションは修繕に必要な額が大きくなりやすいもの。そのため、これまでの所有者がプールしてきた修繕積立金の額が少ないと、中古マンション購入時に新しい所有者に不足分が請求されることになってしまいます。

最近の修繕履歴なども確認しつつ、マンションの修繕に必要な金額に対して十分な額の修繕積立金がプールされているかを確認するようにしましょう。

維持管理状況を確認する

築年数や修繕積立金の額だけでなく、実際にマンションを見て、目視で適切に維持管理されているかの確認も大切です。

適切に維持管理されているマンションは、入居者、もしくは管理会社により「長く住むことを前提に修繕計画が立てられている」可能性が高いと言えます。

一方、必要な修繕が実施されていないように見えるのであれば、適切な修繕計画が立てられていない可能性が高いです。その場合、購入後に余計な出費を求められる可能性が高まります。

まとめ

マンションの寿命や、寿命に関して中古マンション購入時に気を付けておくべきポイントをご紹介しました。

中古マンションの購入:寿命を気にするべき理由とは?

マンションの寿命はどのくらい?

中古マンションを購入する際にチェックすべきポイント

築年数や耐震基準も大事ですが、修繕積立金の状況や修繕履歴、修繕計画、とくに目視による維持管理状況の確認などに重きを置いて、本記事の内容を参考にしてください。中古マンション購入前にはしっかりと物件の調査をしておくことをおすすめします。

監修 鈴木 良紀
(株)ウィルゲイツ・インベストント勤務。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。宅地建物取引士・ビル経営管理士

サイト:https://fudousan.click/


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