収入が減るのはもはや誰にでもあり得ること

「生活が苦しい」と思う方は最悪の事態になる前に任意売却を知ること

この記事は任意売却について紹介します。残業代の減少や役職定年などで予定通りの収入が得られなくなると、住宅ローンの支払いが辛くなるかもしれません。住宅ローンの返済年数はとても長いので、「収入の波」は誰の元にも多かれ少なかれ発生します。そのような時は自宅の任意売却が選択肢の1つです。

住宅ローンの支払いができないと最悪どうなってしまうのか?

差し押さえ、競売

住宅ローンは長期に渡って分割で返済ができる仕組みです。

しかし、住宅ローンの返済が長期化すればするほど、収入が変動する確率が高まります。住宅ローンの支払いが辛い状態になる確率も自然と上昇するでしょう。

さて、返済が遅れ金利の支払いが滞ると、分割払いの権利が無くなってしまいます。法律的には「期限の利益の喪失」と言い、残っている残高を一括で返済する必要が生じます。

一括請求を受けたにも関わらず、弁済ができないとどうなるのか?

最終的には、競売という手続きが裁判所で行われ、不動産を換金処分して住宅ローン債務に充てられます。

住宅ローンの支払いが辛いときの選択肢

家計の見直し

不動産業者 女性

では次に住宅ローンの支払いが辛い時、具体的にどんな解決方法があるのか解説します。

一番早くできる方法は、家計の見直しです。食費などを削るのも良いですが、車、生命保険、教育費などの大きな支出を占めているものを見直すと良いでしょう。

車は、果たして本当に必要なのか?から始めると良いでしょう。

続いて、生命保険。絶対に入るものだと思い込んでいる方が多いですが、保険をやめたり安いものに切り替えれば、かなりの節約になります。住宅ローンの支払いが辛い場合は、思い切って掛け金の安い掛け捨て保険に切り替えることをオススメします。

また、昨今は通信費の負担も増えています。スマホを格安シムなどにするとグッと負担が減ることもあります。

監修者から

監修者から:家計の見直しで住宅ローンの返済が可能な段階で手を打てれば折角購入した住宅をそのまま維持していくことが出来ます。この段階で気づいて手を打つことが非常に重要になります。私も相談を受けましたが、記事に記載のある生命保険なども一つの大きな手段ですが、下記のような遊興費や通信費の見直しから始めてみてはいかがでしょうか?

〇サブスクリプション(ネットフリックス、アマゾンビデオ、HULU)など複数契約している人が多いですが、ここは思い切ってすべて解約して無料のyoutubeで我慢する。

〇自家用車をカーシェアに切り替える。自家用車は駐車場代と保険料そして燃料代と維持に大きなコストがかかります。これをカーシェアにして吟味して必要な時だけ利用する形にすると年間で相当なコストダウンが出来ます。

〇外食の回数を減らす。

〇思い切ってジムを退会して、自宅でトレーニング。今はyoutubeのトレーナー動画で自宅でも十分な効果の得られるトレーニングが出来ます。

〇携帯電話は全て格安スマホで家族割を利用。

〇雑誌などの捨てる本を購入しない。

住宅ローンの借り換え

金利が安くなれば、当然返済も安くなります。現在、返済している住宅ローンの金利と、銀行などの窓口に表示されている金利を比較してみましょう。

とくに20年以上前に購入した方は、金利の格差が大きい場合が多く、借り換えで返済が大幅ダウンする可能性があります。

監修者から

空前の低金利時代ですので、購入時よりも大幅に金利が下がっている可能性が非常に高いのでこの手法が是非チャレンジしてください。借換を打診するだけで実際に借換しなくても金利を下げてくれることが多いです。銀行も借入残高が減ってしまうので、借換を避けようと良い金利条件を提示することがほとんどです。

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リスケ

不動産会社のスタッフ

リスケはリスケジュールのこと。返済計画の見直しと考えれば、分かりやすいかもしれません。

一定期間、金利だけの返済にするという計画変更や、返済年数を伸ばして毎月の負担を軽くする計画変更があります。

任意売却とは

家計の見直しやローンの見直しでも解決しないなら任意売却を検討

前述した方法を試してもダメなら、家を手放すことも検討するべきです。住宅ローンの返済ができないまま、何もせず放置すれば競売という手続きで家を手放すことになります。しかし、その他に任意売却という方法もあります。

任意売却とは、競売手続きによらず自主的に売却することと覚えておけば良いでしょう。

競売とは?デメリットとメリットの解説

競売の手続きは債権者側が全て行うので、自分でやる事は何一つありません。

一見、楽なように見えるかもしれませんが、実は重大なデメリットがあります。代金が市場価格よりも大幅に安くなってしまう可能性が高いのです。

競売の不動産は、

  • 事実上内覧ができない
  • 故障不具合があっても保証されない
  • 購入者が立ち退き交渉をしなければならない

という要素があり、その分募集金額が安くなります。おおよそ相場の56~60%で募集が開始されます。安く売られてしまうということはイコール、返しきれない借金が高額になることを意味します。

また、競売の手続き費用も60~120万円程度必要となり、この費用も債務者であるあなたの借金に上乗せされてしまいます。だからこそ、任意売却を選択する人が多いのです。

監修者から

監修者から:競売手続きで売却されても、売却金額が債務の額に及ばなければ残債は無担保債権として残ります。競売が終われば残債を返さなくてよくなるわけではないのでこの点誤解しないようにしてください。

任意売却をしたほうが良い人

任意売却という制度は分かったけれど、自分は任意売却したほうが良いのか知りたい。

そんな疑問が頭に浮かんだかもしれません。では次に、任意売却をしたほうが良い人について触れておきましょう。

自己破産したくない人

ポイント

任意売却は競売に比べて、より高額で不動産が売却できるメリットがあります。単純ですが、より高く売却できれば、売却後に残る負債は減ります。残る負債が減れば減る程、自己破産をせずに済む可能性が高くなります。

裁判所で売られることを公表されたくない人

日本全国の競売情報は、BIT不動産競売物件情報というウェブサイトで誰でも見る事ができます。この情報には、建物の外観の写真の他、室内写真も掲載されています。

つまり、見る人が見れば、「〇〇さんの家だ!」と分かってしまいます。この「競売にかけられているという事実」は言い換えれば「住宅ローンなどの負債が払えなかった人」ということ。

とくに女性やお子様にとっては、精神的負担が大きくなると容易に想像ができるかと思います。競売手続き前に任意売却が成功すれば、競売情報サイトに掲載されません。

任意売却をする際の注意点

税金 お金

不動産を売却しても住宅ローンが完済できない場合、任意売却をするにあたり「債権者の同意」が必要になります。

不動産を売っても負債が全額返済できないことは、貸し手側から見れば、売却時に貸金が全額回収できないこと。

全額回収できないのに、なぜ任意売却に同意するのか?それは競売で売却するよりも、多くの資金を回収できるからに他なりません。

任意売却の相場

任意売却をすると相場の90~95%程度で売却が可能です。一方、競売は、相場の56~60%で募集がされます。つまり、任意売却は債権者にとってもメリットがあります。ただし気を付けなればいけないのは、競売よりも高ければ何でも良いわけではない点。

債権者が求めるのは「あるべき金額」「正しい販売手法」という二つの条件です。あるべき金額とは、任意売却として売却する適正価格です。正しい販売手法とは、しっかり宣伝広告をして売却不動産の周知をすることです。

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ローン返済が苦しくなる前に

節約

まずは家計やローンの見直しから

住宅ローンの支払いが辛い場合について解説をしてきましたがいかがでしたでしょうか?この記事では以下の内容を紹介しました。

まずは現状を把握し、工夫しても生活が苦しい状態が抜け出せない場合は、任意売却をして少しでも傷口を少なくするのがベストです。

ただし、債権者の同意を得るために時間や手間がかかりますので、一日でも早いタイミングで行動することが望ましいでしょう。

監修者から

監修者から:任意売却をする場合「入札」を行い購入者を募る手法が散見されますが、実際の入札者の立場では、メリットはありません。この入札制度のメリットは対債権者にあるのです。入札という手続きで最高価格の買主に売るというエクスキューズが債権者に出来るからです。

しかし買い手からすると入札に参加するということは実際に購入すると同じレベルの物件調査が必要になりますが、入札に負ければ全てが無駄になってしまいます。よって取り組む真剣さが変わってきます。購入できるかどうか分からない物件に思いっきり頑張る買主はいないのです。

任意売却は通常仲介会社が不動産の売却を手伝いますが、入札という説明も交渉能力も不要な手続きを利用する仲介会社よりも、資料をつくり、販売活動による適正価格を債権者に説明出来て、債権者と交渉して金額の合意をとれる優秀な仲介会社に依頼するのが、最高価格で売却する唯一の方法です。「入札で最も高いところに売りますので高く売れます!」に騙されないようにしてください。

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監修 鈴木 良紀
(株)ウィルゲイツ・インベストント勤務。大手ゼネコン、ディベロッパー、不動産ファンドを経て、(株)ウィルゲイツインベストメントの創業メンバー。不動産、法律に広範な知識を有し様々なアセットのソリューションにアプローチ。宅地建物取引士・ビル経営管理士

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